ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

気になる言葉 AGAIN おまけ3

2022-02-26 16:05:00 | 日記
卓越した観察眼と洞察力でもって、事件の真相を明らかにする整くんですが
「ミステリと言う勿れ」というだけあって?単なる謎解きにとどまらず
彼の言葉は、人の心を癒したり救ったりもする訳で
奥さんは、自分が甲斐バンドの曲や甲斐さんのラジオ番組に支えられて来たことと同時に
京極夏彦さんの小説に登場する古書店店主が繰り出す
「憑き物落とし」の手法に通じるものを感じているらしい

例えば、バスジャック犯が人質となった乗客たちに「これまで犯した最も重い罪」の告白を迫り
コンビニバイトの青年が、子供の頃、万引きを繰り返していた駄菓子屋が潰れてしまった
でも、それは「『やれ!』って言われたんだ!いつもやらされてた、いつもイジメられて…
あの頃は、今みたいに『逃げていいよ』って、誰も言ってくれなかった
逃げちゃダメだった、学校も休めなかった
逃げたかった!ホントはずっとずっと逃げたかったのに…」と話すと

おもむろに整くんが…「あの…僕は常々思ってるんですが
どうして、イジメられてる方が逃げなきゃならないんでしょう?
欧米の一部には、イジメてる方を病んでると判断するそうです
イジメなきゃいられないほど病んでる…
だから、隔離してカウンセリングを受けさせて癒すべきだと考える

でも、日本は逆です。イジメられてる子に逃げ場を作ってナンとかしようとする
でも、逃げると学校にも行けなくなって、損ばかりすることになる
DVもそうだけど、どうして被害者側に逃げさせるんだろう?
病んでいたり、迷惑だったり、恥ずかしくて問題があるのは加害者の方なのに…

例えば、歩いてて、知らない人にいきなり殴られたら、すぐ周りに言うでしょう?
それと同じように、先生や親に『アイツにイジメられたよ』って
『アイツ病んでるかも知れないから、カウンセリング受けさせてやってよ』って
みんなが簡単に言えるようになればいいと思う」と自説を披露し
その青年は「イジメてる方が…病んでる?俺のせいじゃなくて…?」と目ウロコな様子だったし

犯人たちが居なくなり、逃げ出すチャンスが訪れたにも関わらず
大声で犯人たちに戻って来るよう呼びかけた女性は
マスコミがやって来て、この事件が報道され、自分が人質になっていることを知った
家族や親戚に心配して貰いたかったと明かし
「私、離婚して家を出て行けって言われてるんです、子供が出来ないから…
義理の母には、ずっと無視されていて、夫も何も言ってくれません

私が犯した最大の罪は、子供を堕ろしたことです…夫との子供です
まだ結婚前で、体裁が悪いからって、お義母様に言われて仕方なく…
でも、そのあと、なかなか妊娠できなくて…
だから私、どうしても子供が欲しくって、不妊治療クリニックに頑張って通っているんです
そこで、体外受精なら可能性があるって言われました
でも、お義母様にも親戚の人たちにも『それは神の領域だ!不自然なことはするな!』
…って、反対されてしまって…そんな不自然なことですか?いけないことですか?」と訴えると

「人は自然の生き物なので、人がすることは全て自然の範疇だと思っています」と整くん
「人に、一からハチミツを作れと言っても、たぶん無理でしょう
植物のように光合成で酸素を作ろうとしても、まだ同じようには行かない
そんな神の領域のようなことを彼らは自然にやってる訳です
だとしたら、人間がする発明や革新的な技術を生み出すこともまた
自然の範疇だと言えるのではないでしょうか?

だから、あなたも出来ることで、したいことはしたらいいと、僕は思う
ただ、苦しいことを薄めるために、より悪いことを望むのはマズイです
それがどうなって行くのか、僕は知っているので…」と返したんだけど
虫歯の痛さを紛らわすために、手指を噛んだり、足をツネったりして別の痛みを作る
みたいな単純な話ではなさそうですねぇ…(汗)

そうそう!この整くんの話のあとに、整くん初の友達?ガロくんが
「どう怒っていいか判らない人は、何が正しいのかも判らないって、誰かが言ってたな
だから俺は、せいぜい怒ろうと思います。どうぞあなたも…」と声をかけ
その女性は、涙と共にデトックス出来たようだし

「部下に自殺されたことがある」と告白した男性が
「私が厳しくしすぎたせいで、追い詰められたと遺族に言われた
死ぬほど辛いんだったら、最初からそう言えばよかったじゃないか
そんなの『察してくれ』と言われても無理だ!そうだろ?

妻だって同じだ!定年退職した途端『ずっと寂しくて辛かった』って言って、子供を連れて出てった
それも私のせいなのか?冗談じゃない!
男ってのは、ハッキリ言わないと対処できないんだよ!
人の気持ちなぞ判ってたまるか!」とブチまけると

「あの…僕、また話してもいいですか?」と整くん(笑)
「今さらナンだ!?」というバスジャック犯の言葉に「そろそろ、ウザがられそうで…」(笑)
「もうとっくにウゼえよ!」との返しを受けて
「確かに、同じようなことを言う男の人、多いと思いますけれど
そういう能力って、仕事には必要ないんですか?」と質問

その男性が「仕事は別だ!顧客のニーズを拾い、先を読んで揃える
上司の機嫌もちゃんと取る!私はそうやって出世したんだ!」と答えると
「じゃあ、そのスキルはあるんじゃないですか!
何十年も人の気持ちを察して、仕事をして来たんですよね?
なのに、どうして部下や身内には、それを発揮しないんですか?
あなたならホントは出来るのに…」とアドバイス
男性は「生きて帰れたら、部下の墓参りと妻の実家に行く」と決心しておりました

また、第4話の爆破予告事件の最後に、土手を転げ落ち、入院した病院では
同室になった余命短い退職刑事から、かつて相棒だった刑事が犯したと思われる
殺人の証拠と捜査メモをどうすべきか、悩んでいると打ち明けられ
「怖いのは、相棒の罪が暴かれることですか?
それとも、その罪を庇ったあなたの罪がバレることですか?」と訊ね

老刑事が「なかなか厳しいな、整くん…そうだな…結局、俺は自分を守ってるだけかもな
墓まで持ってくかも知れんな、情けねぇ!自分の弱さに愕然とするわ、チクショー!
刑事として負け、長い闘病生活の末、病気にも負ける…」と答えると
「あの…僕、ずっと疑問に思ってました」と整くん

「どうして『闘病』って言うんだろう?闘うと言うから勝ち負けがつく
例えば、有名人が亡くなった時に、報道ではこう言います
『病には勝てず』『病気に負けて』『闘病の末、力尽きて』…
どうして亡くなった人を鞭打つ言葉を無神経に使うんだろう?

負けたから死ぬんですか?勝とうとしたら勝てたのに、努力が足りず負けたから死ぬんですか?
そんなことない!僕ならそう言われたくない
勝ち負けがあるとしたら、お医者さんとか医療ですよ、その時点の医療が負けるんです
患者本人が、あなたが負けるんじゃない!そうでしょ?闘いじゃない、治療なんですから」と力説

そして…「炎の天使」による連続放火殺人事件の顛末が明らかになったあと
犯人が、整くんに「お前、何者だよ…?」と訊ね
「学生です。教師になりたいと思ってます」と答えると
「小2の時、親に石段から突き落とされて、骨を折ったことがあって
しばらく車椅子で学校に行ってた
そしたら、いつも俺を『カエル』って呼んで、からかってた連中が
すべり台の上に引きずり上げて、すごい勢いで滑らせるんだ

何度も何度も…怖かった。足も痛かった
そこを担任が通りかかって、手を振ってた
次の日、みんなの前で『彼らはカエルくんと仲良く遊んであげてて優しくて良い子たちだ』って拍手した
『みんなもカエルくんと仲良く遊んであげようね』ってさ
あの連中より、担任への恨みの方が残ってる…教師なんてそんなもんだよ」と鼻で笑うも

整くんは「その先生は、みんなと一緒に
あなたのことを『カエルくん』と呼んだ時点でダメです!
僕はいつも色んなことに気づきたいと思っています
僕のクラスに、ロクさんがいたら、何か起こっていることに必ず気づくと思います
香音人さんがいたとしたら、その異変に絶対気づきます」と断言
もっとも、これほどの観察眼と洞察力があれば、あながち過信とは言えないかな?

余談ですが…もう何度となく整くんの話を聞かされた乗客たちや、大隣署の刑事たちの前で
「あの…僕、常々思ってるんですが…」と、整くんが口を開いた途端
「何を?」「何をだ?」「何をそんなに思ってるんだ?」と、あちこちから反応がありクスクス(笑)

まあ、この時、整くんが思っていたのは…
「日本のサスペンスドラマでは、犯人と話してる最中に、いきなり刑事が歩き出したり
犯人に背中を向けたりして、そのまま滔々と語ることがよくあるんですよ
そんなことしたら危ないのに…」という「2時間サスペンスあるある」だったんだけど(笑)

その整くんの話し声をバックに流れていた映像が
まさに「2サス」と聞いたら、誰もが思い浮かべるであろう断崖絶壁の上で(笑)
トレンチコート姿の刑事さんが、犯人より崖っぷちに近い所に立っているシーンで(笑)
思わず「船越さん、ツッコまれてますよ~!」と呟いてしまいました(笑)
コメント
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