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【水質の推移:透明度の推移】
図1 琵琶湖水質の平面分布(2007年度)
表1
・北湖は、過年度と比較すると高い値であり北湖平
均で過去最高の6.6mを示した。
・南湖は、過年度と比較すると少し高い値であり南
湖平均で過去最高の2.6mを示した。
・また、経年変動をみると北湖、南湖ともここ近年
上昇傾向。
【解説】
水処理工学とは、簡単にいえば上下水道に関する分
野。私たちの生活の非常に重要な部分に関わる。安
全な飲料水があることによって私たちの命が支えら
れている。他の先進国と呼ばれる国においても、日本
ほど安定していて安全な国は稀という。そんな国の水処
理工学の知識の基本的な部分を学ぶ。
透視度
水がどれくらい透明なのかを示す指標。透視度計と
いうメスシリンダーのようなガラスの容器を使って
測定。測定方法は、透視度計に透視度を測定したい
水を入れ、ゆっくりと水を底から抜いていきます。
底には二本線で十字が書かれています。その二重の
十字がはっきり見えたときの水の高さが、その水の
透視度となる。採水してからしか測定できないので、
河川水などの水が流れている現場で用いられる。
透明度(transparency)
測定方法は、直径30cmの白い円板を水中にゆっ
くりと沈めていき、円盤が見えなくなったときの水
深を読みとる。次に、いったん見えないところまで
沈め、徐々に引き上げていき見えるようになった水
深を読みとる。沈めるときと引き上げたときに読ん
だ水深の平均値が透明度[m]になります。これは水
面が揺れていると測定できないので、池などで用い
られる。
【その他の測定方法】
下図に、水の透明度の直接測定のシステムを示す。
それはレーザー、拡散ボール、CCDカメラより成る。
光源は窒素レーザーと色素モジュールである。この
色素モジュールは337nm から 600nm 範囲で単色光
をつくり出せる。光は2つに分離され、1つは光の
強度をモニターする2インチPMTへ行き、他方は光
ファイバー経由でアクリルの拡散ボールへ導かれる。
ボールの中で光を拡散するのに MgO が使われてい
る。拡散ボールから出る光は CCDカメラで受ける。
図2は CCDカメラで撮影された拡散ボールからの光
の写真である。CCDカメラを使う利点は、拡散ボール
からの光の強さを測る時に、画像上の拡散ボール領
域だけを使えば散乱光の影響を除去できるという点
が特徴。
図3 水透明度の直接測定システム
図4 CCDカメラで撮影した拡散ボールからの光の写真
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【開発事業の沿革】
(1968). 5 建設省において実施計画調査着手
(1972). 6 琵琶湖総合開発特別措置法公布
. 9 淀川水系水資源開発基本計画の全
部変更(琵琶湖開発事業の追加)
.12 建設省、水資源開発公団に琵琶湖
開発事業に関する事業実
施方針の指示 内閣総理大臣、琵琶
湖総合開発計画を決定
(1973). 2 建設大臣、琵琶湖開発事業の事業
実施計画を認可
. 3 建設省、琵琶湖開発施設事業を水
資源開発公団に承継
. 4 水資源開発公団、琵琶湖開発事業
建設部を発足
(1992). 2 建設大臣、琵琶湖開発施設に関す
る施設管理方針の指示
. 3 建設大臣、琵琶湖開発施設に関す
る施設管理方針の認可
瀬田川洗堰(バイパス水路を含む)
操作規則制定大同川水門等操作規
則制定
. 4 水資源開発公団、琵琶湖開発総合
管理所を発足、琵琶湖開
発総合管理を開始
(1996) 琵琶湖総合開発事業終了
(2003).10 水資源開発公団、水資源機構へ移行
【概説】
琵琶湖開発事業は、琵琶湖総合開発計画の一環と
して琵琶湖治水および水資源開発を目的に実施し
たものです。本事業では、湖岸堤・管理用道路及
び内水排除施設等を新築または改築し、瀬田川洗
堰の操作と併せて、琵琶湖周辺の洪水を防御する
とともに、下流淀川の洪水流量の低減をはかるた
めの治水対策と瀬田川洗堰を改築し、大阪府内及
び兵庫県内の都市用水として、毎秒40立方メート
ルの供給を可能ならしめるための利水対策を行い
ました。さらに琵琶湖水位の変動による湖周辺施
設や生物環境などへの影響を軽減するため、水位
低下対策を実施しました。
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【整備計画の沿革】
(1972) 12.22 琵琶湖総合開発計画が策定される
(1974) 4. 1 東北部流域下水道事務所設置
(1980) 3.27 東北部(彦根長浜)処理区都市計画決定
(1981) 4. 1 滋賀県庁土木部下水道計画課に浄化セ
ンター開設準備室を設置
(1982) 4. 1 東北部流域下水道事務所拡充(管理係、
建設係の2係制)
5.25 東北部(彦根長浜)処理区下水道法事業
認可
(1984) 11. 5 東北部浄化センターの建設工事に着手
(1985) 7.15 東北部(彦根長浜)処理区管渠工事に着手
(1988) 4. 1 東北部流域下水道事務所拡充(管理課、
建設第一課、建設第二課の3課制)
(1991) 4. 1 (財)滋賀県下水道公社東北部事務所設置
東北部浄化センターの運転を開始
長浜第一幹線(12.9km)完結
(1992) 11 近江中継ポンプ場通水
(1993) 彦根第一幹線(7.2km)完結
(1994) 多賀幹線(6.6km)完結
米原幹線(1.0km)完結
(1995) 秦荘幹線(1.4km)完結
(1996) 4 長浜中継ポンプ場通水
(1997) 4. 1 県組織改組(琵琶湖環境部が下水道を所管)
宇曽川中継ポンプ場通水
浅井幹線(5.0km)完結
(1999) 3. 3 東北部処理区基本計画の変更
(2000) 木之本東幹線(14.5km)完結
伊吹第一幹線(15.6km)完結
山東幹線(2.8km)完結
甲良幹線(6.0km)完結
(2001) 3.31 東近江市(旧愛東町・旧湖東町)を除く琵
琶湖流域下水道関連公共下水道の全て
が供用開始
4. 1 東北部流域下水道事務所にグループ制
導入(3担当制) 須川中継ポンプ場通水
県の下水道普及率が全国平均を上回る
(全国第9位)
(2006) 4. 1 高島処理区(高島市)を編入
【報告】
高齢化が進み活動も年1度の新年会(毎年、夢京
橋の四番町スクエアの割烹『楽座』で挙行してい
ます)を行う程度で低調です。昨年度の6月30
日には中心メンバーであった田中豊一氏が他界さ
れ、今年に入って1月22日には住民運動サイド
で協力いただいた元滋賀県県会議員の鹿野昭三氏
が他界されました。
合掌
さて、今年も気分一新頑張って行きたいと思いま
す。会員及び関係者皆様からの具体的なご提案、
ご感想をお待ちしております。
敬白
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