近年はテレビの歌番組も少なくなりましたね。Jポップは別として、演歌・歌謡曲となると、地上波だとNHKの「うたコン」くらいしかないので、BSの歌番組を見て昔を懐かしんでいます。大好きだった歌が出て来ると、胸が熱くなり、涙がこみ上げてきそうになったり…
歳、ですかねぇ。
僕は歌謡曲の歌詞が大好きで、歌を聴いて「ああ、いいフレーズだなぁ」と心に残ったものは数え切れないほどあります。
初めて覚えた歌謡曲は、小学生の頃で、橋幸夫の「潮来笠」だった。
何度も聴くうちに1番から3番まで歌詞を全部覚え、親やその知人の人たちの前で声を張り上げて歌ったこともある。
しかし歌詞の意味はわからない。たとえば2番の、
「♪ 田笠の紅緒がちらつくようじゃ 振り分け荷物重かろに」は、
「♪ たがさのべにおがちらつくようじゃ ふりわけにもつおもかろに」
って、耳から聴いて覚えたままを歌った。言葉の意味は全然わからずに。
それ以降、どれほど多くの歌に惹かれただろう。
沢田研二の「勝手にしやがれ」は、
♪ 行ったきりなら幸せになるがいい
戻る気になりゃいつでもおいでよ~
というフレーズ。いいなぁ、ここ。
当時20歳代後半だった僕は、この部分が強く心に残った。
彼女に出て行かれても愚痴を言わない優しい男! な~んてね。
この作詞は阿久悠さんですが、同じく沢田研二の「サムライ」という歌詞は、その出だしの部分がすごい。
♪ 片手にピストル 心に花束
唇に火の酒 背中に〇〇を
…というところでクイズです。
この〇〇には、何という言葉が入るでしょうか?
これはいつか聞いた話ですが、ある人が若者たちにこのクイズを出したら、
「入れ墨!」という答えが一番多かったそうです。
なるほど、「背中に→入れ墨」ねぇ。
でも、ちょっと平易ですかね~(笑)。不正解です。
正解は「人生」でした。
♪ 片手にピストル 心に花束
唇に火の酒 背中に人生を
アアア
アアア
というふうに歌は続いて行きます。
イルカが歌う「なごり雪」も大好きです。タイトルも素敵だし。
♪ 汽車を待つ君の横で僕は
時計を気にしてる
季節はずれの雪が降ってる
東京で見る雪はこれが最後ねと
さみしそうに君がつぶやく
南こうせつの「神田川」は、ラストの歌詞に惹かれました。
♪ 若かったあの頃 何も怖くなかった
ただ あなたのやさしさが 怖かった~
聴き終えても、ジーンと余韻に浸れます。
さて、石川さゆりの「天城越え」の歌詞も傑出していますね。
♪ 隠しきれない 移り香が
いつしかあなたに 浸みついた
誰かに盗られる くらいなら
あなたを殺して いいですか
(強烈な歌詞ですよね)
ところで、僕はこの歌は愛人の胸中を歌ったものと思っていた。でも、何かの本に書いてあったのは、これは愛人ではなく、本妻だとのこと。つまり、その男に妻の香りが浸みついていても当然のことで、隠す必要はない。だから「隠しきれない移り香」というのは、夫に愛人ができたことを知った妻の視点に立った歌とわかる、ということでした(何の解説や)。
話は逸れますが、この歌に出て来る「浄蓮(じょうれん)の滝」は、一度伊豆方面へ旅行した時に実際に行ってみたのですが、思ったより小さかったのを覚えています。
最後に、小林幸子が歌う「雪椿(ゆきつばき)」も大好きです。
♪ やさしさと かいしょのなさが
裏と表に ついている
そんな男に 惚れたのだから
私がその分 がんばりますと
よく言いますよね。
やさしい男には、かいしょがないって。
まぁ、平たく言えば僕のような男です。
え? なに?
アンタには? 両方とも? ないやろって?
ほっといてちょ~だい。
反省すべき点は、停留所でバスを待ってるときや自転車に乗ってるときに歌ってしまうこと。
以前に道を歩いてたら、向こうから来る自転車に乗っていた女性が大きな声で歌っていて、「あ、私も同じように歌ってたっけ、んー、これはちょっと恥ずかしいなぁ。。。」
と、思ったんですけどね。
ん。思いましたけどねー。うふふ。
反省すべきことじゃなく、とてもいいことだと思うんですけど。
僕はなぜか、洗濯物を干す時に浮かんだ歌を小さく口ずさみます。
浮かぶ歌がなぜか毎日違うんですよね。
ちなみに今日は都はるみの「好きになった人」で、干しながら「さようならさようなら~元気でいてね~」な~んて口ずさんじゃって。
しかし、自転車に乗ってイヤホンをつけ、おおきな声で歌っている人を見かけます。あれは無意識に歌ってしまうのでしょうか?
先日はギターを弾きながら自転車をこいで、歌を歌っている人をみかけました。
…というのはウソです。うふふ。