昨日は少し雨が降りましたが、今日も暑くなりそうです。
二宮金次郎の教えで有名な「たらいの水の話」というのがありますね。
水を自分のほうに引き寄せようとすると向こうへ逃げてしまうけれども、相手にあげようと押しやれば自分のほうに戻ってくる。
だから人に譲らなければいけないと。けれどもこの話には実は前段があるのです。
人間は皆空っぽのたらいのような状態で生まれてくる、つまり最初は財産も能力も何も持たずに生まれてくると。
そしてそのたらいに自然やたくさんの人たちが水を満たしてくれる。
その水のありがたさに気づいた人だけが他人にもあげたくなり、誰かに幸せになってほしいと感じて水を相手のほうに押しやろうとするんです。
そして幸せというのは、自分はもう要りませんと他人に譲ってもまた戻ってくるし、絶対に自分から離れないものだけれども、
その水を自分のものだと考えたり、水を満たしてもらうことを当たり前と錯覚して、
足りない足りない、もっともっととかき集めようとすると、幸せが逃げていくんだというたとえ話だと教わったんです。