【質問】佐藤のりかず
松原団地の建て替えについてです。
松原団地は、昭和30年代後半に、旧日本住宅公団、現在のUR都市再生機構によって建設され、住宅戸数5,926戸を誇る東洋一のマンモス団地と称されておりました。それから、建設から40年がたち、建物の老朽化などに伴い、平成15年度からUR都市再生機構が建て替えに着手しております。建て替えに当たっては、日本共産党も網代富雄元議員や平野厚子議員など地元議員を中心に、住替家賃助成金の創設を初めとする居住の安定策や水害対策、時代に即した住環境の改善などを目指して、地域住民の方々とともに取り組んでまいりました。建て替え着手から約14年がたち、団地内はさま変わりし、これまでの団地の名残惜しさも残しつつも、愛着の湧く新しいまちとして発展してきております。市民、行政、URが一体となって取り組んだたまものだと認識しております。
少子高齢化に伴う年少人口の減少が多くの自治体で叫ばれている中、松原団地建て替えに伴い、民間分譲マンションが幾つも建設され、若い世帯の流入、とりわけ子育て世帯の流入による児童数の増加が見受けられております。今後も、大規模な住宅供給が計画されており、子育て世帯がさらに増加することが予測されます。駅が近く、都心へのアクセスも便利で、獨協大学や中央図書館、松原団地記念公園、医療機関が近隣に立地し、草加市の施策として認可保育園も年々増設され、今後は児童館などの整備も計画されております。立地条件のよさから、他自治体から松原団地建て替え地に引っ越してきた御家族が、引っ越してきてよかったなと思っていただけるような取り組みを今後もどう打ち出していけるかが、行政の大きなテーマであります。とりわけ大規模な住宅供給に伴う児童・生徒数の急激な増加が生じた際に、小・中学校や児童クラブの先を見越した素早い計画的な対応が求められております。
そこで、1点目として、松原団地建て替えに伴う人口動態について伺います。とりわけ栄小学校と松原小学校それぞれの学校区別総人口と児童数及び栄中学校の学区別総人口と学校区の生徒数について、第四次草加市総合振興計画の策定に合わせて調査した平成26年4月1日時点の実数と平成37年の推計値でお示しください。
2点目として、松原団地建替事業における事業着手時・現在・事業完了時の戸数がどのように推移するのか伺います。あわせて、現在と事業完了時については、戻り入居世帯の戸数についてもお示しください。
3点目に、松原団地建替事業全体のスケジュールを伺います。
松原団地内がさま変わりする中で、地域内の住民だけでなく、周辺の方々からも住宅や商業施設などがどのあたりにいつごろできてくるのかなどといった御相談がよく寄せられます。
そこで、4点目として、松原団地建替事業の区域ごとの土地利用計画についてどのようになっているのか伺います。
【答弁】総合政策部長
松原団地建て替えに係る御質問のうち、総合政策部に係る事柄につきましてお答え申し上げます。
栄小学校と松原小学校それぞれの学区別総人口と児童数及び栄中学校の学区別総人口と生徒数の推計値についてでございます。
総合政策部では、第四次草加市総合振興計画の策定及び都市計画マスタープランの改定に合わせ、平成26年4月1日時点の住民基本台帳の情報をもとに、市内の小学校、中学校の学区別人口推計を行ってきたところでございます。推計に当たりましては、松原団地の建て替えによる人口移動の影響は考慮しておりますが、他の大型開発は考慮しておりません。また、平成26年度に推計したものとなっておりまして、学区割も当時のものとなっております。さらには、学校選択制度や私立学校への進学等は考慮していないことから、実際の在籍児童・生徒数とは異なるところがございますことをあらかじめ御了承いただきたいとお願い申し上げます。
まず、栄小学校区につきましては、平成26年4月1日時点の総人口1万729人から、平成37年4月1日時点の推計値は1万3,653人となり2,924人の増加、同様に児童数は481人から670人で189人増加するものと推計しております。
次に、松原小学校区につきましては、総人口は9,922人から1万3,324人で3,402人の増加、児童数は451人から902人で451人増加するものと推計しております。
最後に、栄中学校区につきましては、総人口は1万7,050人から2万2,144人で5,094人の増加、生徒数は424人から461人で37人増加するものと推計しているところでございます。
以上でございます。
【答弁】都市整備部長
松原団地の建て替えについての御質問のうち、都市整備部にかかわる事柄についてお答え申し上げます。
初めに、草加松原団地建替事業における事業着手時・現在・事業完了時の住居の戸数及び現在と事業完了時の戻り入居の戸数についてでございます。
草加松原団地は、当初、旧日本住宅公団により5,926戸の住居が建設されましたが、現在の松原団地建替事業では6,000戸の住居が計画され、そのうち都市再生機構は約3,050戸を整備し、残りを民間開発によるマンションや戸建て住宅で供給する計画となっております。平成28年度末時点では約2,500戸の住居が整備され、現在、戻り入居された戸数は約2,040戸となっており、事業完了時に想定している戻り入居の戸数は約2,600戸と伺っております。
次に、草加松原団地建替事業の全体スケジュールについてでございます。
平成15年度から都市再生機構が草加松原団地の建替事業に着手し、現在、松原二丁目B街区で都市再生機構が9棟、約840戸の賃貸住宅を平成29年度末ごろの完成を目指し建設を進めており、完成後に松原四丁目D街区にお住まいの方々が転居を予定しております。
次に、平成30年度から松原三丁目C街区栄中学校南側及び松原四丁目D街区既存住棟の解体工事を行い、松原三丁目C街区緑道北側用地におきましては、年度内の売却予定と伺っております。また、松原四丁目D街区におきましては、平成31年度までに道路や宅地造成の基盤整備を完了させ、その後、順次売却する予定であると都市再生機構から伺っております。
最後に、松原団地建替事業の今後の区域ごとの土地利用計画についてでございます。
C街区につきましては、マンション及び戸建て住宅を予定し、D街区につきましては、戸建て住宅のほかに4号バイパス沿いに沿道型商業ゾーンを予定しております。また、松原三丁目C街区及び松原四丁目D街区にまたがる生活交流拠点ゾーンについてでございますが、D街区にあるテニスコート北側に(仮称)松原児童センターを複合的な機能を備えた公共公益施設として平成32年度から整備を予定しております。
また、松原団地記念公園の西側の都市再生機構用地約1.3haにつきましては、平成30年度以降に民間開発事業者による近隣型商業施設の整備を予定しており、さらに、獨協大学においては、近隣型商業施設の北側約1.2haの都市再生機構用地を既に取得し、整備時期については検討中とのことですが、教育研究機能と地域貢献を踏まえた大学関連施設の整備を予定していると伺っております。
以上でございます。
【再質問】佐藤のりかず
区域ごとの整備については、今、御説明があったとおり、松原三丁目C街区の緑道北側が年度内に売却が始まるというところで、順番に今度松原四丁目D街区のほうの売却、さらには平成30年度以降には、近隣型商業施設も整備されていくというスケジュールを伺いました。
学校の学区ごとの人口推計についてですが、人口推計は母数が少なくなればなるほど、精度というのはある程度誤差が生じやすくなってくるので、この数字というのが確実に推移していくものではないという認識のもとなんですが、栄小学校と松原小学校、合わせると平成26年4月1日が932人、これが平成37年、団地建て替えが完了になったころには1,572人、合計で640人、松原小学校、栄小学校区でふえる予定だと。先日いただいた平成29年度版の「草加の教育」、この冊子のほうで生徒の数を確認してみますと、ことしの5月1日時点で両方合わせて1,054人児童がいらっしゃるので、ここから見ても、現状の実数から見ても500人ぐらいふえると。これから、なかなか大変な数字だなというのをうかがえるところです。
栄中学校については、37人の増加というのは、恐らく小学校の子たちが今度中学校に上がってくるので、おくれて中学校のほうが今度かなりの児童数が一気にふえるという流れだと思いますが、これだけの児童・生徒がふえると、小学校、あと児童クラブにおいても対応を計画的にやはりしていかないといけないなというところで、まず、栄小学校と松原小学校、栄中学校の3校の最大で使用できる普通教室数がどのくらいあるのか、児童・生徒数の増加に伴い、どういった対策を検討されるのか伺いたいと思います。
児童クラブについても同様に、既に栄小学校のほうではキャパオーバーで、近隣のを借りて児童クラブを実施されているわけなので、そこからさらにふえるという中で、どのような対応を検討していくのか伺います。
あわせて、地域の近隣の商業施設の方々からは、余り競合する商店が新しく出店されたり大手が出てくると太刀打ちできないということで心配の声なども寄せられておりますが、近隣商業施設・沿道型ゾーンの計画と地域との関係についてどのようになるのか伺いたいと思います。
【答弁】教育総務部長
再質問のうち、教育総務部にかかわります御質問に御答弁申し上げます。
松原団地の建て替えに伴い、栄小学校、松原小学校、栄中学校の児童・生徒数の増加が推計されている中において、3校の最大で使用できる普通教室と、児童・生徒数の増加に対する対策についてでございますが、栄小学校が26教室、松原小学校が24教室、栄中学校が22教室でございます。今後、教育委員会といたしましても、松原団地の建て替えに伴う児童・生徒数につきまして、その推移を把握しながら必要に応じて通学区域の見直しをしてまいりたいと考えております。
以上でございます。
【答弁】子ども未来部長
再質問のうち、子ども未来部に係る事柄につきまして御答弁申し上げます。
松原団地の建て替えに伴い、児童数の増加が見込まれる中での児童クラブの対応についてでございますが、初めに、栄児童クラブにつきましては、入室希望者が既に定員を大きく上回る状況となっていることから、平成28年度から第2児童クラブを開設し、実質的な待機児童が生じないように対応を図っております。今後につきましても、栄児童クラブの入室希望者の増加が見込まれることから、引き続き必要な対応を検討してまいります。
次に、松原児童クラブにつきましては、松原小学校の児童数の増加に伴い、児童クラブの入室希望者も増加が見込まれ、栄児童クラブと同様に入室希望者が定員を大きく上回る状況が予想されます。今後の住宅開発の状況等を適宜把握しながら、待機児童が生じないように対応を検討してまいります。
以上でございます。
【答弁】都市整備部長
再質問について、都市整備部にかかわる事柄についてお答え申し上げます。
近隣型商業施設・沿道型ゾーンの計画と地域との関係についてでございます。
近隣型商業施設と沿道型ゾーンの立地については、具体的に商業関係団体の方々や自治会の皆様などの御意見をいただき、必要な施設、機能を検討し、施設規模や業種、地域貢献などについて、獨協大学、都市再生機構と連携し、地域住民の方々の憩いの場、交流の場、にぎわい創出につながる施設整備の検討を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。