公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

今読ん 『トーラーの知恵』 ピンハス・ハコーヘン・ペリー  

2020-06-24 14:36:00 | 今読んでる本
トーラーを知らずにユダヤ社会は語れない。
インナートーラーの民族日本人も必見
抄文だけで翻訳がないのが残念
 
 


 
主な用語
タルムード ユダヤ教口伝律法の総称。本文ミシュナーと注解ゲマラーから成り、生活・宗教・道徳に関する律法の集大成。
バビロニア・タルムード 6世紀の初め、バビロニアで編纂された36巻からなるタルムード。
エルサレム・タルムード 4世紀頃、ティベリアで編纂されたタルムード。
トーラー 広義にはユダヤ教の教えの一切。一般的には、旧約聖書のモーセ五書(創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記)を指す。
ミシュナー 2世紀末にラビ・ユダ・ハナスィがそれまで伝承されてきた口伝律法集から宗教生活に関するものを6篇に編纂した教典。後にタルムードの基


この活動は、その後も中世の偉大な注解者によって続けられた。その名をあげれば、サーディア、ラッシー、イブン・エズラ、ラシュバン、ナフマニデスほか大勢がいる。また、流浪の地でユダヤ人が語るいろいろな言語で書かれたものの中にもこの活動は生き続けてきた。
訳者のあとがきにヒントがある
 
 
特に、本書の著者、ラビ・ピンハス・ペリー師の食卓はその最たるものであろう。
 ところで、何度か、こういう安息日の食卓に座わるとある事に気づく。それは、彼らが時に、〝答え〟そのものよりも〝質問〟の鋭さを愛しているということだ。その理由を考えると、「トーラーには七十の顔がある」と言われるように、いかにすぐれた〝答え〟(中でも抽象的問題に対する〝答え〟)であっても、相対的に見れば、それも一つの質問に対して「トーラー」が用意している七十の〝答え〟の一つにしかすぎないという考え方からきている。
 それで、むしろ一つの〝良き質問〟すなわち、問題意識というものが、すぐれた七十の答えを引き出すものとして時に〝答え〟そのものよりも高く評価されるのである。この辺の機微は、過ぎ越しの祭りの時に読まれるハガダーの「四種類の息子」の姿にもうかがえる。賢い息子のイメージが法規についてするどい質問を発するのに比べて、その中でも一番駄目な息子は〝質問することを知らない息子〟と呼ばれている。
 こういう点について、もう一度、著者ラビ・ペリーが「トーラー」に発する質問のおもしろさ、鋭さにぜひ注目していただきたい。

ひと時代前の日本人なら誰もが困り果てた旅人にはこのようにしただろう。イサクの伴侶選びにおけるリベカ(すなわちレベッカ)のように。
 
 


 
親切と寛容、熱心と喜びをもって応えたのだった。「彼女は、『わが主よ、お飲み下さい』と言って、急いで水がめを自分の手に取りおろして彼に飲ませた。飲ませ終わって彼女は言った、『あなたのラクダにもみな飲み終わるまで、私は水を汲みましょう』。彼女は急いでかめの水を水ぶねにあけ、再び水を汲みに井戸に走って行った」。
 通りすがりの見ず知らずの者を親切に助けようとするこの熱心さが、エリエゼルをして、彼女こそアブラハムの生活様式と理想を世代から世代に受けわたす最初の家庭を築くのにもっともふさわしい人であると決定させたのである。



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