公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

参入障壁 〈最強の参入障壁は自由である〉

2010-03-31 19:37:27 | 日記
「起業家は変化を当たり前のものとして見る。自ら変化を起こそうとはしないが、変化を探し、変化を機会として利用しようとする。それが起業家である。」
   ドラッカー
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「これまでの歴史を見ても、その中で細心の注意を払って共和制を築き上げてきた人々は特に、改革を迫られた制度の内では自由を守るための制度を整えるのが、最も重要なことだと考えてきた。」
(略)
「いかに共和制を選ぼうとも、国家というものは、権力者階級と民衆でなり立っているのが現実である以上、自由を守る役割を、このどちらに任せたら良いかという問題が生じてくる。」
(略)
「結果だけから判断すると、権力者階級に委ねた側に軍配をあげるしかない。」
(略)
 (補)権力者階級に委ねたスパルタやベネツィアの方が長く自由が守られた。

「その理由は、自由の守護者としてならば、自由を持たないがために自由を欲している人々よりも、すでに持っているがために、今さら奪い取るなどという気持ちの弱い人々の方が適している。」

「政略論」
   マキャヴェッリ
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 力のある起業家は、機会として変化を利用するだけでは無く、顧客に期待を抱かせるに十分なバリエーションと進歩を演出し変化を参入障壁に変えてしまう。変化し続けるものを追撃することは困難であることを知っている起業家は優位に立つ。

 リーダーが組織を安定な変化状態に導く、つまり、走り続ける組織に変革するために有効な追い風は、エジプトの兵士に追われるモーセの民と同じく、根本から立場の入れ替わるイノベーションの登場に対する恐怖心である。

 すなわち最強の参入障壁は、一見矛盾して見えるが変化の自由、即ち機会の平等、選択の自由にある。

 この自由を守るリーダーは自ら変化を起こさずとも変化が集まる仕組みの中心に居続けることができる。もしそれが国家であれば国家は自由の効用であるところの事業の興隆と再生により国富を増大させ繁栄を続ける。


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