政府が公共投資を絞り続けて作り出してきたデフレを景気循環のように捉えるのは間違っている。分配と成長、つまり資本の自己増殖はほっておいていい問題だが、回す政策と思い込んでいるのは、考え方が共産主義だからだ。
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【岸田文雄首相は、日本銀行による17年ぶりの利上げを受けたデフレ脱却の見通しについて道半ばとした上で、デフレを後戻りさせないことに政権の存在意義があるとの見解を示した。28日夜の記者会見で語った。
岸田首相はデフレ脱却に向けた「千載一遇の歴史的チャンスを手にしている」としながらも、「まだ道半ば」と指摘。「抜け出すチャンスをつかみ取れるか、後戻りしてしまうか。これからの対応次第だ」と述べ、数十年に一度の正念場にあるとの認識を示した。
その上で、「分配と成長の好循環をしっかり回してデフレ心理を一掃し、新たな経済成長のステージに移行する」ことが政治におけるデフレからの完全脱却と定義した。】