ひとりっこのアルツハイマー介護

要介護5の父(2011他界)と人工透析でアルツハイマーの母のひとりっこ介護と、介護で自分の人生を犠牲にしないコツ

サラリーマンの夫がうつになりました③

2015-09-10 09:54:31 | うつ病見守り日記
会社に向かおうとして、駅の改札で足がとまり、ひとりで3時間もベンチに座り込んでいた夫。


いったん家に帰り、近所の病院を調べて予約し、うつ病だろうと診断されました。


夫の休職の気持ちはほぼ固まっていたので、即、診断書をもらい、上司に電話をし、1.2回会社にいっただけで休職生活が始まりました。


夫は・・・・医師の前で泣きました。

「元の自分に戻れるでしょうか?・・・・元の自分に戻りたいんです」

「いまの職場には戻らないほうがいい、と書いてもらえませんか?」と子どものように訴えました。


これまで、会社がイヤなわけではない、と言い続けていたのに、ようやく自分の気持ちを外に出すことが出来たんだな・・・・と思いました。

先生の答えは「そんなことは今考えても仕方ないので、治った時に考えましょう」でした。



あとで聞いたところによると、関連会社に出向し、そこには企業体質改善の使命を背負っていったものの、トップ(また別の会社からの出向)が聞く耳をもたず、現場の社員の提案を机上論のひとことで反古にする・・・といった繰り返しが、彼をボロボロにしていったようでした。




休み始めた夫の生活は

午前中は寝ていて、やはり会社のメールが気になってチェックして・・・・・・

そうすると気分が落ち込んできてまた寝る、という一日でした。


食欲はほとんどなく、外に出るのは通院のときだけ。

はじめの10日間は、ほぼ寝て過ごしたと記憶しています。

これが2015年の7月末のことでした。



2週間ぐらいすると、夫に少し変化があらわれました。

トイレ掃除と洗濯干しを自らやってくれるようになったんです。

「ママは仕事があって、おれは家にいるから、このくらいやる」と。

ここからだんだん、朝起きて(食欲はないままなのでお茶とクッキーくらい)掃除して選択してお昼になる、

というリズムが出来てきました。



1カ月経った頃、彼は「畑のボランティアに言ってみる」と言いだしました。

ひとり家にいて、パソコンでひまつぶしが出来るまで気持ちが回復し、近くで農園ボランティアの募集をしていることを知ったらしいのです。


自分の部下がうつ病で休職になったとき、産業医から土いじりが回復の助けになる、と聞いていたのを思い出したようでした。


週に3回、畑に通う生活がはじまりました。


⇒次に続く