ひとりっこのアルツハイマー介護

要介護5の父(2011他界)と人工透析でアルツハイマーの母のひとりっこ介護と、介護で自分の人生を犠牲にしないコツ

母が透析をやめた翌日のこと

2020-05-18 21:08:59 | ひとりっこの気持ち
泣きながら母の透析中止の書類にサインした翌日

母は特別室に部屋をうつされ看取り体制になりました。

わたしは母のためにピンクの花束をじぶんで束ねて持って行ったんです。

「おかあさん、結婚記念日とおかあさんの誕生日と、母の日のプレゼントだよ」

そう話しかけるとうつろながらも顔をこちらにむけてくれました。

ほとんど眠ったように、でも時々目をあけるとこもある、そんな状態でした。



そこに、(病院の)透析室の看護師、という方が入ってきました。

「透析にもう来ないって聞いて、わたし昨日お休みだったから、会いに来たのよ。」と母の手をさすりながら明るく声をかけてくれました。

隣の建物、とはいえ、わざわざお見舞いに来てくださったことが嬉しかったです。

「ここまでよく頑張ったね。おつかれさま」と笑顔で明るくいってくださったことになんだか救われた瞬間でした。


そういえば、少し前に(まさか早々とこんなことになるとは思わなかったのですが)

この施設に入る前に通院透析していたクリニックの看護師さんにあいさつに伺ったとき

「もう年は越せないかもしれません・・・・」という私に、

「そうね、最初の頃の元気なお母さんを知っているから、本当に弱ってしまったけれど・・・。

お母さん、長いこと本当に頑張ってきたから。もう十分頑張ったもんね、ここまで、って思うの。」


ふたりの看護師さんの言葉をきいて

自分が透析中止のサインをしたことへの恐れ・罪悪感のようなものが、 「これでいいのだ」という気持ちにシフトできた気がしました。


しばらくすると施設の看護師さんが来て

「娘さんが言っていた最後に我慢させていた大好きなラーメンを食べさせたい、という話を聞いて、ラーメンスープを口に持っていったらふたくちみくち飲めたんですよ!」

と教えてくれました。

「明日もラーメンスープ試しますね」