鳥海山

自然に流れるように、心にスッと入ってくる物語を読みました。
「鳥海山の空の上から」　三輪裕子

　　　　　

小学５年生の翔太が主人公。
ある事情で、ひとりで東京から秋田県の親戚のおばさんのところへ行くことになってしまった。

一人で遠出なんてしたことない。
波江おばさんなんて、よく知らない。

不安な気持ちで嫌々行った秋田の田舎での物語です。

　　　　　

お波さん（波江さん）やユリアという少女、そして近所の人達との出会い。
田舎の美しい風景。
暗かった翔太の心が、田舎の空気にほぐされるかのように明るくなっていく。

齢を重ねたお波さんと翔太とユリアの若い二人。
３人が山を登るシーンが圧巻。

さわやな余韻を残す良作でした。
佐藤真紀子さんの挿絵もよかった。

鳥海山、美しい山のようですね。
山登りをする趣味はありませんが、山を眺めるのは好きです。


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