本とパンのあるくらし

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2019年私が選んだ本ベスト10

2020年01月12日 | 小説
少し遅くなりましたが、2019年に読んだ本のベスト10を紹介ます。
新刊既刊を問わず、昨年読んだ218冊の中からセレクト。(画像はamazonよりお借りしました)

1位「世界の果てのこどもたち」 中脇初枝

    

珠子、茉莉、美子、3人の少女達が出会ったのは、戦時中の満州だった。
中国残留孤児、朝鮮人への差別、戦災のむごさ、これらのことを描いてあり、なんとも心にこたえる。

本書を読んで、女性の強さ、悲しみをのりこえ希望につなげていく力を感じた。
傑作です。

2位「生きるぼくら」 原田マハ

    

母子家庭で引きこもりの24歳のダメ男「麻生人生」が主役。
母からも見捨てられ、しばらく会っていない祖母のいる田舎町へ行く人生君。

日本の食文化「米」の素晴らしさ、人と人とのつながりの大切さを描いたハートフルな物語。
面白いです。

3位「明日をさがす旅 故郷を追われた子どもたち」 アラン・グラッツ

    
故郷を追われ旅立つことを余儀なくされた子ども達の話。
ユダヤの少年、キューバの少女、シリアの少年。

苦難をのりこえ、家族のためにがんばる子ども達が素晴らしい。
力作です。

4位「ことことこーこ」 阿川佐和子

    

38歳の出戻り娘香子(こうこ)が主役。
フードコーディネーターとして日々奮闘している香子。
料理上手で元気だった母が、ちょっとおかしくなってきた…。

娘と母の日々が描かれたこの作品、重くなりがちなテーマも阿川さんが書くとこうなるのかあ。
阿川さんの書くものは、明るさがあっていい。

5位「その年わたしは嘘をおぼえた」 ローレン・ウォーク

    
11歳の少女アナベルが主役。
嘘つきで意地悪で暴力的な少女ベティが現れてから、アナベルの日々が変っていく。

切なくて悲しい物語だが、読後感はスッキリ。
少女の強く優しい心がいい。読みごたえあります。

6位「さぶ」 山本周五郎

    

男前で器用な栄二、ぐずでのろまなさえない男さぶ。
正反対な二人だが、仲が良かった。

人間不信におちいり自暴自棄になった男の苦悩と再生の物語。

7位「父の詫び状」 向田邦子

    

放送作家として活躍した向田さんのエッセイ集。
なんともいえないユーモア感覚がいい。
面白いです。

8位「フラダン」 古内一絵
9位「赤ひげ診療譚」 山本周五郎
10位「奇跡の人」 原田マハ
次点「優しい死神の飼い方」 知念実希人

読みに読んだ2019年、気が付くと218冊も読んでいました。(過去最高です)

2019年、特に印象に残った読書というと…。

山本周五郎さんの小説の良さに目覚めた。
向田邦子さんのエッセイの面白さを知った。
原田マハさんのストーリングテーラーとしての面白さを知った。

…というところでしょうか。

そして、全体を通してみると…。
悲しみや苦悩や挫折があっても、立ち上がって未来へと向かっていく物語に心が動きました。

紹介した作品、読書の参考にでもなれば嬉しいです。

本を読む。
この楽しみは今年も続いていきます。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
読書 (こまち)
2020-01-16 18:04:35
阿川さん、読売新聞で連載されてるんですね。
新聞への投稿、ぜひ実現してください。
私の友達も新聞への投稿が載ったことがあって、なんだか嬉しかったです。
返信する
Unknown (きときと)
2020-01-16 16:13:41
昨年、218冊読まれたなんて、凄い!!阿川さんは、読売新聞の小説を読んでいますが、面白いですね。私の今年の目標は、新聞に投稿することです。なかなか、文章が書けないのが悩みです。
返信する

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