昨日は、滋賀県の高校軽音のコンテスト。
東京の中野サンプラザで行われる総文祭の代表選考を兼ねる。
それの審査員をやってきました。
滋賀県の軽音のレベルは高く、毎年、全国大会でも、
大きな評価を受けるバンドを輩出しています。
コロナ前までは、大きな二つの流れがあった。
強豪校二つ。
一つは、大津高校。アート性の追求。
イントロに凝る。
エフェクトもリバーブタイムまでこだわる。
歌詞も、難解なものでも、チャレンジする。
もう一つは、草津東高校。基礎を大事にする。
ボーカルの歌唱力の安定感。
楽器のバランス。グルーブ感。
いずれも、優勝が入れ替わる強豪校です。
ここにコロナになり、新しい潮流が出てきている。
彦根翔西館高校、近江高校、長浜農業高校などの北滋賀の高校です。
彼らは、良い作詞作曲。バンドの一体感。
いらないものを削ぎ落とす、という作り込み方。
いずれも、大変良いバンドが出てきて、
今年は審査に本当に迷ったけど、
結局、審査員として項目別に点数をつけることに腐心するうちに、
「自分の心が震えるか?知らないうちに涙が溢れるか?」
みたいなことを一番に考え始めた。
自分に問うてみると「バンドの心が一つになっている」というのを
感じた時に、心が震えている。
その感動を加点によって、どう言った形で表そうか?
と考えるうちに良い点数をつけてしまうんだと思います。
それに正直に点数をつけて行きました。
今回は、中野サンプラザには、大津高校とともに、長浜農業高校が
出演することになりました。
僕も長浜農業高校には、一度教えに行ったことがあり、
彼らの悩みは、朝から晩まで実習で、練習時間が取れないことが
一番の悩みだった。
その中で、こういう結果を勝ち取ったことが、
あらゆる高校生に希望を与えると思います。
牛の世話に明け暮れ、疲れて眠るだけだった3人が、
ふとスイッチが入った途端、中野サンプラザで演奏することになる。
まるでドラマです。
楽器を始めて、2年と少し。あとは、受験が控えて引退。
そのなかの伸びしろは、驚異的としか言いようがない。
素晴らしい。
高校生は、面白い。
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