ギタリスト岡本博文 生徒諸君!

プロギタリストのリアルな経験談、本音を語って行きたいと思います。

心が一つになって演奏する事(コンテスト)

2022-05-01 08:33:53 | Weblog

昨日は、滋賀県の高校軽音のコンテスト。
東京の中野サンプラザで行われる総文祭の代表選考を兼ねる。
それの審査員をやってきました。

滋賀県の軽音のレベルは高く、毎年、全国大会でも、
大きな評価を受けるバンドを輩出しています。

コロナ前までは、大きな二つの流れがあった。
強豪校二つ。

一つは、大津高校。アート性の追求。
イントロに凝る。
エフェクトもリバーブタイムまでこだわる。
歌詞も、難解なものでも、チャレンジする。

もう一つは、草津東高校。基礎を大事にする。
ボーカルの歌唱力の安定感。
楽器のバランス。グルーブ感。

いずれも、優勝が入れ替わる強豪校です。

ここにコロナになり、新しい潮流が出てきている。
彦根翔西館高校近江高校、長浜農業高校などの北滋賀の高校です。
彼らは、良い作詞作曲。バンドの一体感。
いらないものを削ぎ落とす、という作り込み方。

いずれも、大変良いバンドが出てきて、
今年は審査に本当に迷ったけど、
結局、審査員として項目別に点数をつけることに腐心するうちに、
「自分の心が震えるか?知らないうちに涙が溢れるか?」
みたいなことを一番に考え始めた。

自分に問うてみると「バンドの心が一つになっている」というのを
感じた時に、心が震えている。
その感動を加点によって、どう言った形で表そうか?
と考えるうちに良い点数をつけてしまうんだと思います。
それに正直に点数をつけて行きました。

今回は、中野サンプラザには、大津高校とともに、長浜農業高校が
出演することになりました。

僕も長浜農業高校には、一度教えに行ったことがあり、
彼らの悩みは、朝から晩まで実習で、練習時間が取れないことが
一番の悩みだった。

その中で、こういう結果を勝ち取ったことが、
あらゆる高校生に希望を与えると思います。

牛の世話に明け暮れ、疲れて眠るだけだった3人が、
ふとスイッチが入った途端、中野サンプラザで演奏することになる。
まるでドラマです。

楽器を始めて、2年と少し。あとは、受験が控えて引退。
そのなかの伸びしろは、驚異的としか言いようがない。
素晴らしい。

高校生は、面白い。





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