エレキギターを手にしたけど、何を弾けばいいのかわからない……、歴史的な名曲を弾いてみたいけど、どの曲を選べばいいのかわからない……。
そう言う人のために何か書いてほしい、と
「スタジオラグへおこしやす」と言うWEBマガジンに投稿を
依頼されました。
https://www.studiorag.com/blog/fushimiten/okamoto-hirofumi-world-guitar?disp=more
古い歴史的なロックの名曲から10曲選んでみました。
これらは初心者が、ギターを持った次の日に弾けるようになる
曲ではありません。が、
基礎練習とか、理論の理解を並行して学びながら、
継続的に練習して数年の間に弾けるようになるには、
良いレパートリーだと思います。
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本当は、サンタナの『哀愁のヨーロッパ』を
入れたかった。これは、キー=Cmで、
マイナーペンタトニックの練習に最適で、
泣かせるチョーキングの練習にもなる、
と僕は思うからです。
バラードを練習するのは大事だと思っています。
喜怒哀楽をどう表現するか、ゆっくり考える時間が
あると思うからです。
往々にして、早い曲ばかりの練習は、リズムと正確なピッキングなど、
メカニカルなもののマスターに目を奪われがちで、
「喜怒哀楽をどう表現するか」
そう言うものへの感性が十分育たない危険がある、
と僕は思います。
バラードは音楽の基本、と僕は思っています。
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さて、弦楽器は、シルクロード周辺で発生したと考えられ、
もっとも古い楽器の形態だと思われます。
最初は、弦を1本の木に添わせたものから始まり、
音程をとりやすくするためにフレットが出来、
和声、和音と言う概念とメロディーを弾くための
楽器に構造上の必要で、弦は6本になったようです。
だから、ギターは、ヨーロッパの民族音楽(クラシック)を弾くための
独奏楽器の道を歩んだと言えると思います。
スペインで完成したと言われていますが、
そこから大航海時代を経て、
アフリカ人をヨーロッパ人が拉致し、アメリカ大陸に行き、
様々な現地の西洋化を進める中で、
アメリカ大陸に様々な民族音楽が生まれ、
アメリカには、ジャズやブルースが生まれました。
ロックもチャックベリーが始めましたから、
もともとあれも黒人音楽なのです。
アフリカのアンサンブルを中心とする音楽形態
に影響を受ける中で、ドラムに負けない大きな音を出せる
必要から、エレキギターがアメリカで生まれ
最初に広く使われました。
ですから、エレキギターは、アメリカの民族楽器で、
アメリカの民族音楽を演奏するのは、本格的な匂いを
身につけるには、大変有効だと思います。
と言うわけで、エレキギターを
洋楽、クラシックロックを題材にまず、マスターするのは、
とっても王道だと思っています。
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余談ですが、
ギターの歴史を考えれば、ギターの全般的な理解のために、
クラシックギター、
カントリー、
ジャズ、
ブルース
を理解するのは、とっても栄養になることだと僕は思います。