ある曲を練習してて、以前は、覚えたフレーズを「順番に羅列」だったひとが、
音楽らしいものを奏で始めた。
演奏後、「もうこの曲やめたいなあ、思いますわ(笑)」と
「いえいえ。以前より、ぜんぜんちゃんと音楽と正面から向き合ってますよ!
すごい進歩です」とお答えしました。
時々、口癖で、こういう風に返す人が居ます。
「要するに、これをしとけば良いんですね」
「こういう風なことをやっておけばいいんすね」
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ぼくは「要するに◯◯しとけばいいのよ」とアドバイスする人に注意することにしている。
自分で試行錯誤する事が、本来芸の道だと思うので、自分で考える事をやめてはいけないとおもう。
たとえば今、奨めているウォーミングアップメニューだけど、あれをしておけばいいとは
言ってない。あそこから何かを初めて欲しいと思っている。
かれは、少しづつ「カッコいいフレーズを覚えて順番に弾けば良いんですね」から
脱却し始めていると思います。それはすでに次のステップなんです。
初めて、正面から音楽と向かい始めたと言える。