琉球古典音楽の人間国宝・照喜名朝一さんがこのほど、韓国の国立古宮博物館に三線を寄贈した。
昨年12月8日からことし2月8日まで同館で開催された「琉球王国の至宝展」の開会式で演奏した際、「戦後の復興で生きる勇気を与えた三線を紹介したい」との思いを抱き、今回の寄贈となった。
25日に照喜名さんや同館関係者らが出席し、那覇市の県立博物館・美術館で目録贈呈式が催された。
「琉球―」展は古宮博物館初の沖縄関係の特別展。約40万人が来場し、盛況だったという。
三線は県工芸士の銘苅春政さんが1995年に作り、照喜名さんが息子朝國さんから借りていた。
同館が沖縄の楽器を収蔵するのは初めて。
25日の目録贈呈式で、照喜名さんは「この三線を機に沖縄との交流が広がっていけばいい。韓国の歌を三線で演奏してほしい」と話した。
古宮博物館の蘆明求(ノミョング)学芸研究官は「展示会では朝鮮と深い関係がある琉球の歴史と文化を紹介し、多くの人が関心を示してくれた。今後、三線を展示と研究に活用したい」と感謝した。
「琉球―」展には県立博物館・美術館、那覇市歴史博物館、浦添市美術館、沖縄美ら島財団が120点の資料を貸し出した。
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