県出身のバンド「HY」がことし、活動15周年を迎えた。ほぼ毎年全国ツアーを行い、精力的に活動しながら、ツアーファイナルは沖縄で開催することも多く、地元への愛着は強い。メンバーは「15年はあっという間だったが、15年たっても沖縄を拠点に大事にしていくことは変わらない。意識していないが、沖縄の自然が歌詞に出てくるものもある」と沖縄への思いを語る。
HYは新里英之(ボーカル&ギター)、名嘉俊(ドラム)、許田信介(ベース)、仲宗根泉(キーボード&ボーカル)、宮里悠平(ギター)の5人。2001年にミニアルバム「Departure」でデビューし、10年には第61回紅白歌合戦にも出場した。ことし2月には最新アルバム「LOVER」を引っさげたツアーファイナルがあった。
初めてのラブソングをテーマにしたアルバム「LOVER」はバラードが多く、ツアーでの趣向も変わった。名嘉は「アップテンポな曲からのスタートが今までのライブだった。今回はスローテンポなバラードが続いたが、今までのファンはそれでも笑顔で迎えてくれた」と胸をなで下ろす。新たなHYをファンも受け入れたことに笑顔を見せる。
新里は「ライブは来てくれるファンと直に接する。すごく成長できるし、素直に心を開いて、つながりも生まれるところだ。ライブはできるかぎりの数をやっていきたい」と意欲を見せた。
節目の15年を振り返り「早かったが、自分たちは一年一年誕生日を迎える感じ。ライブは生活の一部だ。支えてくれる家族があってこそステージに立てる。引き続きもっとパワフルにやっていきたい」と語り、「(ことしも)5人の個性が前に見えるようなバンドになっていきたい」と前を見据える。
7月には新アルバム発売も予定している。名嘉は「地元の沖縄で今も拠点で活動している中で、生まれてくるものを精いっぱい表現していきたい。まだまだ知らない沖縄がたくさんある。それに触れた瞬間に生まれる感情を詩にしたいし、パワフルに作って行ければと思う」と意気込む。
メンバーにとって沖縄は「母のような、全てを受け入れてくれ、私たちに与えてくれる」(仲宗根)、「おじい、おばあも沖縄で生まれているし、ずっと離れたくない場所」(名嘉)だ。
15周年の意気込みを「ツアーも2回あり、アルバムも発売される。皆さんに早く聞かせてあげられるようにしたい」と話す。より力強く、そして沖縄への愛も忘れずに。支えてくれる人への思いを曲に込めていく。(大城徹郎)
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HYには三線も大いに活用して欲しいものです。