アニメ映画監督の宮崎駿さんが、久米島町の銭田森林公園内に「子どもたち向けの交流拠点施設」を建設する計画を進めている。
約3億円で建設し町に寄贈する考えで、町が公園の一部約1万平方メートルを提供する。
「自然の木々や岩を最大限に生かし、子どもたちが伸び伸びと遊べる公園」をコンセプトに2年以内の完成を目指す。
町、地元デザイン業者と宮崎氏の友人で事業総責任者となる堀野富洋氏が24日、銭田公民館で住民説明会を開き、計画概要を説明した。
計画名は「風の帰る森プロジェクト」。
豊かな自然が残る久米島で島内外の子どもたちが共に遊び、学ぶことで、たくましく生きる力を身に付けてもらうことが目的だ。
約30人を受け入れられる2階建て施設の建設を予定している。
宿泊も可能で図書館も設置する予定。島の子たちが利用できる児童館のような役割も担う。
延べ床面積は約1千平方メートルの計画。
昨年末、施設建設を発案した堀野氏が、宮崎氏と役場職員の間を仲介して計画が始動した。
施設建設に向けた企画・調査は町のデザイン会社「久米クリエーション」が手掛けた。
今後、町はプロジェクトチームを立ち上げ、計画を支援する方針。
開所までに島の有志でつくるNPO法人「久米島・風の帰る森」を設立し、管理運営を行う予定だ。
銭田自治会の儀間隆区長は「子どもたちに夢を与える計画だ。地域の過疎化が進んでいるが、計画が実現すれば若者たちに勇気を与え、地域の活性化につながると思う」と期待を込めた。
久米島町の大田治雄町長も「久米島の自然を生かした魅力ある施設になればうれしい」と喜んだ。
久米島クリエーション
久米島
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