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三重r677は、三重県亀山市加太中在家(かぶとなかざいけ)から三重県伊賀市柘植(つげ)町に至る山道だ.途中には民家などもない為,交通量は極めて少ない.ツーリングマップルには,"林中極狭路 道に苔 大型バイク進入すべからず",と記載されている.
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道路はやはり,自動車一台分の幅員の狭い峠道だった.道路の中央には,苔のセンターラインが出来上がっていた.そして,路肩の縁石までもが苔で覆われていて,きれいな緑色のラインが,カーブの軌跡を強調しているように見えた.
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道路には,蛙が落ち葉にまみれて,じめじめとした苔の絨毯の上で気持ちよさそうに佇んでいた.交通量の少ないこの道を走るには,苔や落ち葉だけでなく,小さな生き物にも注意しないといけない.
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コンクリートの擁壁にまで苔が繁茂しており,辺り一面,深緑色の景色となっていた.峠を越えて,下りの区間に入るところまでやってきた.スリップに気を付けながら,ローやセカンドギヤで道を下っていかなければならない.緑一色の素敵な景観だが,立派な険道だ.
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下りの区間を慎重に進んでいくと,斜面が崩れており,さらに倒木が道路を塞いでいた.これでは鋸を持参しているオフロードバイクのライダーでしか,通り抜けることはできない.この険道を再び戻らないといけない.少しの間,唖然としてしまった.
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気持ちを切り替えて,オートバイを何とか方向転換させて,来た道を戻っていくことにした.途中,和泉ナンバーのセダンとすれ違った.倒木があってこの先進めないことを,気の良さそうなお父さんに伝えると,とても落胆している様だった.入り口には通行止めの看板もなかったので仕方がない.
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道中いろいろと大変だったけれど,苔の美しい道を発見することができてよかった.また,いずれ来よう.その頃には,道も開通しているはずだ.
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