Velo-city

"It never gets easier, you just go faster."

満員電車の好意

2014年02月15日 | ニャロメJr.


今日はママが保護者会→美容院のため、チビ太をキャリアに乗せて鉄道博物館に行きました。行きましたが、ニューシャトルが運休のため、泣く泣く新幹線に乗って引き返してきました。そんな帰路でのおはなし。

関東東北豪雪により、上りやまびこは満員。デッキもヒトがあふれんばかり。上野まで15分だし、デッキの一番端なら大丈夫だろう、と思って乗ると、乗った後に更に5人ほど押し込んできました。車内は立錐の余地のない大混雑。しかたがないのでチビ太は通路に置かれているビジネスマンのトランクの上にちょこんと座らせていただきました。あまりの混雑ぶりに、乗物にのっても愚図つくことはほとんどないチビ太も何かを感じたようで、緊張しています。やばいなぁぁ。


次の瞬間、右足のお気に入りの長靴がスポッ!抜け落ちてどこかに消えて行きました。

「え~ん(号泣)」
「ぼくの長靴がなくなっちゃの~(号泣)」
「もう一個の靴、はかせて下さいな~(さめざめ)」

号泣し嗚咽しながらしっかりと要求することは要求するチビ太のユニークな訴えに、車内大爆笑w

おお恥ずかしい。しかしだっこして両手がふさがっているために、靴を探しだすことができません。
次は靴のことを忘れてママのことを思い出したようです。いかん。

「ママ~(嗚咽)」
「まーちゃんのママはどこにいるの~(嗚咽)」
「おとーさん、ママはどこにいったの?(号泣)」
私「ママは、恵比寿の美容院にいったんだよ。」
「帰ってきて~あちゃちゃ~ん!(号泣)」
ここで車内再び大爆笑。

この後、何をどうしてもチビ太の号泣が止まらず、周囲の迷惑も考え非常につらくなってきました。ううむ、ピンチ。なだめればなだめるほどチビ太は身をよじらせて号泣し駄々をこねます。そして泣き声は大きくなるばかり。

次の瞬間、遠方からポケットティッシュが差し出されました。
おばちゃん「たくさん泣いちゃったから、これで顔拭きなさいな。」
・・・確かに鼻血がでるほど泣き腫らしていました。

しかし、号泣はやみません。

そして次の瞬間、遥かかなたからiPhoneが回ってきました。


iPhoneの画面には、『ファインディング・ニモ』の画面が。差し出したお父さんが「同じくらいのうちの男の子が、これ大好きなんですよ~(苦笑)」

チビ太「お・・さかな・・・さん・・・だ・」

車内に鳴り響いていた泣き声がやみました。
(そして車内から「お~っ!」とどよめきが。)

単に新幹線に乗り合わせただけの「群集」が、チビ太を泣きやませるという目標を共有し「集団」となった瞬間でした。社会心理学の好例です。

乗客の皆さま、おさわがせしました。

チビ太も、上野駅で降りる時に、あっちを向きながら
「おさわがせちまちた~。ごめんさい。」と謝っておりました。