5年前のFriel大先生の記事ですが、最近ここに書かれた真実を痛感しております。TTとは、"Race of Truth"、どんなに頑張っても自分の実力以上に速く走ることはできません。しかし、気負いすぎてイノシシ走りをし、エンジンブローしてしまう輩が後を絶ちません(俺のこと)。
折角頑張ってつらい練習を重ねてビルドアップして、本番で悔しい思いをしないように。2009年の記事ですが、何年たっても普遍の真理は真理ですね。
元の記事
<要約>
タイムトライアルを4ブロックにわけ、そのクォーターづつのペーシングをアドバイスする。
1Q:ペースを上げたい自分を抑える。レースで一番きつくない時間である。心が体にもっと頑張れ!というよりももっと自制する。パワー上では3%の減少かもしれないが、3%の低下がもたらす印象はかなり違う。多くの選手が、このパートで突っ込みすぎて、後でツケを払うことになる。この時点での心拍数はあまり関係はない。主観的にどのくらいきついかが問題で、パワーメータがなければ主観的なきつさを意識することが更に重要になる。呼吸がこの時点できつくなれば、オーバーペースである証拠だ。
2Q:第2クォーターでは、パワーメータがない場合、速度と心拍は注意深く観察したほうがよい。もっとも、風が強いコース、アップダウンが多いコースでは速度を見る意味はあまりない。パワーメータがあればシンプルである、このパートは目標出力で走るだけだ。心拍計でペーシングする場合、目標心拍ゾーンをキープすればよい、その代わり第1クォーターよりは少しきつくなっているかもしれない。ここで、目標心拍を越えるまで追い込んではいけない。自分のペースコントロールテクニックと呼吸法を駆使して、前走者を追いかけてオーバーペースにならないように。他人のレースではなく、自分のレースに集中する。
3Q:第3クォーターはきつい。ペースダウンするならこの区間である。レースの前半の目的は、この区間に向けて準備をするためであると言ってよい。これより前でうまく自分を管理できていれば、きつくはなっているにしろ、目標のパワー、心拍、スピードを維持できているはずである。言い換えると、体は先ほどより追い込んでいないのに、主観的な頑張り、きつさは増していく時間である。この区間ではよく「やべー!調子悪い!遅すぎる!誰かにぬかれるかもしれない!」と独り言をいってしまうかもしれない。これは誰にでもおきることである。皆が同じように考えているはずだ。集中して淡々とペダルを回すべきである。たとえば、「ペダルゲーム」をしてみよう。左ー右ー左で1-2-3-1-2-3と数を数える。1で力をいれ、2-3で力を抜く。こうすれば一回で片足は5ストローク「休む」ことができる。5ビートを試してもいいかもしれない。(訳者注:なぜこれをやって「一回で片足が5ストローク休める」のか、わかりません。また、実際300W20分ローラー中にやってみましたが、全然楽にはなりません。ただの気ばらしですwww)とにかく、あの手この手で精神的にきついこのパートを乗り切ること。ここまでのペーシングが完璧だとして、このパートが一番きついのは変わりない。もしペーシングに失敗していた場合、このパートはかなり落ち込むパートである。一分後ろでスタートしたライバルに抜かれるのであれば、ここで抜かれるだろう。
筆者注
恥ずかしながら、私のよく使う呪文
1.「メンタルだーっ!」と叫んで集中する。
2. 周回コースであれば、「一周後の自分」を想像する。
3. コース上の目印(電柱など)を見つけて、とりあえずそこまで苦しんでみる。
4. 自分がジャガー、豹、チーターになっている妄想をする。(=前傾フォームを思い出す)
5. 脚はパワーをかけるが、上体がリラックスしているか意識する。
6. 限界域の直下で限界閾値をチョンチョン突けているか確認する。
7. Pain is temporary. Pain is temporary. Pain is temporary ....
4Q:第4クォーターまでくれば、苦痛にも終わりがあることが現実的になる。馬小屋の匂いを嗅いだ馬のようなもので、ちょっと前よりも追い込める気がするだろう。前半でペースを抑えていたのであれば、他の選手の追走はここで解禁だ。目標にロックオンしろ。残り2分くらいになったら、じわーっと上げていく。抜ける選手がいたら抜く。最後は追い込むが、スプリントでもがく体力があるとすれば、それは今までのペースが遅すぎたことになる(耳が痛い!)タンクが空の状態で、フィニッシュするのが理想的である。
TT練習に、メンタルの準備は必須である。個人個人でトリックは違うだろうが、第3クォーターのメンタルを強くする練習は欠かせない。TT用の練習をするときは、上記のように4ブロックにわけて対策をたてることをお勧めする。決して、本番を練習がわりに使わないように。
折角頑張ってつらい練習を重ねてビルドアップして、本番で悔しい思いをしないように。2009年の記事ですが、何年たっても普遍の真理は真理ですね。
元の記事
<要約>
タイムトライアルを4ブロックにわけ、そのクォーターづつのペーシングをアドバイスする。
1Q:ペースを上げたい自分を抑える。レースで一番きつくない時間である。心が体にもっと頑張れ!というよりももっと自制する。パワー上では3%の減少かもしれないが、3%の低下がもたらす印象はかなり違う。多くの選手が、このパートで突っ込みすぎて、後でツケを払うことになる。この時点での心拍数はあまり関係はない。主観的にどのくらいきついかが問題で、パワーメータがなければ主観的なきつさを意識することが更に重要になる。呼吸がこの時点できつくなれば、オーバーペースである証拠だ。
2Q:第2クォーターでは、パワーメータがない場合、速度と心拍は注意深く観察したほうがよい。もっとも、風が強いコース、アップダウンが多いコースでは速度を見る意味はあまりない。パワーメータがあればシンプルである、このパートは目標出力で走るだけだ。心拍計でペーシングする場合、目標心拍ゾーンをキープすればよい、その代わり第1クォーターよりは少しきつくなっているかもしれない。ここで、目標心拍を越えるまで追い込んではいけない。自分のペースコントロールテクニックと呼吸法を駆使して、前走者を追いかけてオーバーペースにならないように。他人のレースではなく、自分のレースに集中する。
3Q:第3クォーターはきつい。ペースダウンするならこの区間である。レースの前半の目的は、この区間に向けて準備をするためであると言ってよい。これより前でうまく自分を管理できていれば、きつくはなっているにしろ、目標のパワー、心拍、スピードを維持できているはずである。言い換えると、体は先ほどより追い込んでいないのに、主観的な頑張り、きつさは増していく時間である。この区間ではよく「やべー!調子悪い!遅すぎる!誰かにぬかれるかもしれない!」と独り言をいってしまうかもしれない。これは誰にでもおきることである。皆が同じように考えているはずだ。集中して淡々とペダルを回すべきである。たとえば、「ペダルゲーム」をしてみよう。左ー右ー左で1-2-3-1-2-3と数を数える。1で力をいれ、2-3で力を抜く。こうすれば一回で片足は5ストローク「休む」ことができる。5ビートを試してもいいかもしれない。(訳者注:なぜこれをやって「一回で片足が5ストローク休める」のか、わかりません。また、実際300W20分ローラー中にやってみましたが、全然楽にはなりません。ただの気ばらしですwww)とにかく、あの手この手で精神的にきついこのパートを乗り切ること。ここまでのペーシングが完璧だとして、このパートが一番きついのは変わりない。もしペーシングに失敗していた場合、このパートはかなり落ち込むパートである。一分後ろでスタートしたライバルに抜かれるのであれば、ここで抜かれるだろう。
筆者注
恥ずかしながら、私のよく使う呪文
1.「メンタルだーっ!」と叫んで集中する。
2. 周回コースであれば、「一周後の自分」を想像する。
3. コース上の目印(電柱など)を見つけて、とりあえずそこまで苦しんでみる。
4. 自分がジャガー、豹、チーターになっている妄想をする。(=前傾フォームを思い出す)
5. 脚はパワーをかけるが、上体がリラックスしているか意識する。
6. 限界域の直下で限界閾値をチョンチョン突けているか確認する。
7. Pain is temporary. Pain is temporary. Pain is temporary ....
4Q:第4クォーターまでくれば、苦痛にも終わりがあることが現実的になる。馬小屋の匂いを嗅いだ馬のようなもので、ちょっと前よりも追い込める気がするだろう。前半でペースを抑えていたのであれば、他の選手の追走はここで解禁だ。目標にロックオンしろ。残り2分くらいになったら、じわーっと上げていく。抜ける選手がいたら抜く。最後は追い込むが、スプリントでもがく体力があるとすれば、それは今までのペースが遅すぎたことになる(耳が痛い!)タンクが空の状態で、フィニッシュするのが理想的である。
TT練習に、メンタルの準備は必須である。個人個人でトリックは違うだろうが、第3クォーターのメンタルを強くする練習は欠かせない。TT用の練習をするときは、上記のように4ブロックにわけて対策をたてることをお勧めする。決して、本番を練習がわりに使わないように。