おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

ポラロイドSX-70 その5。

2005-02-25 15:48:14 | ポラロイドーシス。
お買い物のついでにフィルムを探す。

なんせ、フィルムが無いと何も判らないので、どうなんだかサッパリな状態のままではちと困る。

専門店に行けばSX-70用のフィルムは買えるが、ネギやお総菜は売ってないので、この際600フィルムでもいいや的な心構えでお買い物に同行する。

DPEの受付のカウンターに、ひっそりと600フィルムはあった。「1899円」。隣を見ると、600フィルム付きカメラが「1999円」。これはどうなんだろう? と、暫く考えると、カメラが増えてもまぁいいか的なお買い得感がめらめらと増幅していく。

まぁ、フィルム付きカメラって事でいいかなと、1999円で買おうとしたところ、レジのおばちゃんが焦り出す。POS表示では「999円」なのだ。

「そりゃ何かの間違いだろう…」

と、こっちも思っていたが、おばちゃんはどこぞに電話を掛け、確認し始めた。すると「999円」で間違いないので、999円だと言う。

「じゃあこっちのフィルムは?」と、フィルム単体をPOSで読み込んで貰うと「1899円」。

カウンターに並んでいたカメラ付きポラロイドカメラを2台も買ってしまった。フィルム単体で2パック買う事を考えると、カメラが2台で1999円なワケだから、ワケわからない。

さて、フィルムが手に入ったのでさっそくパックの爪を切り取り、SX-70に入れる。今日は朝まで雪が降っており、かなり薄暗い日中だから、露出はそのままにして撮ってみる。

ちゃんと撮れている。かなり薄暗いにも関わらず、感度が高いお陰で普通に見られる。晴れちゃうとNDを調達しないとぶっ飛ぶんだろうけど。薄暗くても、ちょっと開けた所で風景を撮っても、そのままだとぶっ飛ぶので、露出はやはり黒い方向にダイアルをセットしておかないと…。

ストロボもテストしてみる。どういうワケだか、シャッターがロックされて切れない。ピント合わせは出来るが、ストロボを付けたままだと撮影が出来ない。こりゃ、おまけにしても不可解な現象。カメラとの接点が痛んでいるかもしれないし、ストロボ側の原因なのか、カメラ側なのか切り分けが難しい。

まぁ、カメラ自体の撮影は問題無いので、ストロボはおいおいと考えるとする。

600でも結構味の出る写真になるねぇ。こりゃいいや。SX70フィルムだと、青っぽい表現になるけれど、600だとマゼンタっぽい感じ。入手し易いので、ちょいと工夫すれば十分楽しめるな。

さて「999円」のカメラ。単に「600」としか書いてない。ストロボ内蔵だし、接写レンズも内蔵だから、SX-70と比べると機能は凄いのだと思うが、ぷらすちっきーな感じが炸裂してる。ボックス型とは言え、ここまで簡単な作りと判るスカスカの中身。おお。ストロボ発光しない方法のシャッターも選べるのか…。なかなかだなぁ。スタイリッシュとは似ても似つかないずんぐりむっくりだが、世間を騒がせているトイ・カメラよりも安価だし、フィルムの方が圧倒的に高いのだが、これはこれで面白そうだ。いずれ撮ってみよう。

うしし…。これでSX-70は復活となったので、楽しめそうだ。作品はおいおいと発表していこうと思うんである。

しかし、999円とはなぁ…。ちなみに税込みだからね、これ。

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ポラロイドSX-70 その4だったらしい。

2005-02-23 01:13:11 | ポラロイドーシス。
修理から戻って来た。

届けられた箱が、サイコロみたいな立方体だったので、ひょっとしたら「カメラ状態」で届いたのかと思ったのだが、畳んだ状態で斜めに入っていただけだった。ちゃんと緩衝材にくるまれて。

正直なところ、カメラの修理をこうした形で頼んだ事が1度も無かった。大きく壊した事はないし、不調と言う不調の出たカメラも無かった。ちょいとおかしければ、報道機材課とか言うメーカーのサービスに立ち寄って預ければ、お茶している間に直ってたりする。まぁ、これは仕事でカメラを道具として使っていた時の事だけれど。

デジカメは人に貸して落とされたのを修理に出した事はある。でも、カメラを修理に出すと言う気分よりは、電化製品を修理に出している気分と言うのが正しい感じ。外装が傷だらけになったのを修理したので、機能的にどうのこうのって事も無かったからかもしれない。

んで、ポラロイドだが、どこを直したのか、外見からはあまり判らない。赤いシャッターボタンはゴムで出来ており、これが劣化して丸く切れ掛かっていたのだが、これは交換してもらったからきれいだけど、元を知らないと判らない。なんとなく、カメラ状態に変形する時に動きが「渋く」感じるくらいが修理に出す前と違うかなと言う点である。

しかし、良く見ると、複雑なボディーの隅々にちりやホコリが全く無い。使わない時に折りたためる構造なので、掃除しようと思っても届かない部分がかなりある。そこに溜まっていたちりやホコリがきれいに消えて無くなっている。一応はユニット構造だろうと思うので、分解清掃と言ってもブロックごとにエアーで吹き飛ばす位だと思っていたのだが、関節みたいな部分が割と多く、油分を含んだ細かいちりなんかはなかなか取れないのだが、それすらも見あたらない。どこぞのPCの修理部門にでも見習って頂きたい位の丁寧な仕事だと思う。

さて、早速写り具合を…と行きたい所だが、フィルムが無いので何も出来ない。フィルムにバッテリーが含まれているので、これがないと何も出来ない。まぁ、覗いて見てみるなんて事は出来るが、撮れてんだかどーなんだかはフィルムが鍵を握るのだ。カメラ側に電力が供給出来るとか、機械式だとかであれば、シャッターが切れるとか切れないとか判るのだけれど、それが出来ないカメラなんである。

久しぶりにファインダーを覗くと、その明るさにちょっと驚いた。本当はこんなに明るい像を見られるんだ…って事。シャッターは無事かと思っていたのだが、どうやらそうでは無かったらしい。

んまぁ、再修理は180日と納品書に謳ってあるので、後日フィルムを手に入れてじっくり確かめる事にするほか無い。従って、ストロボのテストもお預けである。

ちなみに修理費用だが、ケースバイケースなので細かくは書かない。意外と重要な部品を複数修理交換してあるので、ちょっとした金額は覚悟していたのだが、ヤフオクで同じ機種を選んだ場合の落札金額と同等かちょいと安いくらいの値段だった。送料を考えると私の場合は「割安感」が高い事になる。

あまり費用が掛かるならば、ヤフオクで程度の良さそうな物を入手しようと思っていた。んで、オクを眺めてはいろいろ考えてはいたのだが、ちゃんと動作の確認が行われている物が意外に少ない。フィルムに電源があるので、空のパックで動作を確認している…と言う場合も多く、これだと故障は見抜けない。私のがそういう状態だったワケで、それで撮影出来た写真でも一緒に示してくれないと、本当はどうだか判らないのだ。そういう状態で「ジャンク扱い」という出品者もいれば「完動品」としている出品者もいる。丁寧にこの事を指摘した上で「完動品」として出品している人もいたので、単に値段だけでははかれない物がある。玉石混淆だからオークションなワケでもあるので、トラブルを避けたいなら慎重にならざるを得ない。

ちゃんと動作確認を実写して確かめた上で、状態のランクによって金額を設定している専門店もある。玉数はそれほど多くないので、売り切れゴメン的な所もあるけれど、現行品ではないから致し方ない。だけれども、ちゃんと売る側が使っていて、このカメラの事を知っているって事がハッキリと判るショップなんてのもあるので、これからって人には救いだと思う。また、そういうショップの手がけるサイトは、このカメラの情報の宝庫にもなっていたりする。

こうした情報は、このカメラに限らず、古いPCなんかでもネットの隅々に転がっている場合が多い。すでに過去の商品と成ってしまった場合、メーカーでさえ詳しい事はネットからは消えてしまう。かつてこんなのがありました…って事が載っていれば良い方。そんなのを補うがごとく、ユーザーのホームページなりブログなりに貴重な情報が転がっているのだ。

まぁ、紹介するまでもなく、ググれば出て来る所を一通り目を通しておけば、大方の情報は掴めると思うけれど、入門書から専門書・解説書まで網羅しているワケでは無いので、常に探して回らないと、欲しい物は手に入れられない。私の手元には購入当初の取り扱い説明書があるのだが、肝心な事はあまり書かれていない。トラブルに関しての記述は少ないのだ。

「こうした状態で畳むと壊れる…」とか「こうしてこうすると、こうなってああなる…」的な記述が本当は大事な事であって、書いておいてくれると非常に助かると思うのだが、そーでない。

使い込まないと判らない事などは、こうした情報源の方が圧倒的に参考になる場合が多いのである。そうした物へも目を向けながらじゃないと、ややこしい事になるって所がまた「味のある」カメラでもあるんだと思う。

また、そうした情報の全てが自分のカメラに当てはまると思い込んでもいけない。あくまでも「参考」だから、絶対は無い。「機械だからそんな事は…」とか「同じ機種だから…」って事は、判る。だけれども、使っている人が違うなら、それはもう、同じとも言えるし、全く違うとも言えると思う。同じ部分が多い事は確かだけれど、機嫌の良さは中古なら特に違って来る所じゃないかと。先人達の話を参考に、自分のカメラであれこれ考えて、試してみて初めて「失敗」も「成功」も「新しい発見」も出て来るものだと思っている。

そうでないと楽しめないって所も、得てして古い機械の場合は多いと思う。だから、私も「こうしたらこうなった…」「こんな事しでかしたらこんなになってしまった…」的な事をメインに書いて行こうと考えている。それは他人のためと言うよりは、これから先、使い込んで行く自分のためかもしれない。

と、偉そうな事書いてはいるが、今やれる事は本体の革部分の手入れくらい。ほったらかすと、遠慮無くカビが生えるし、酷いと割れてくるみたいだ。合皮でも良い部分だけれど、そう思っていたら実は本物の革で、ミンクオイル塗ってお肌の手入れが出来るのである。社外オプション品で換えの革パーツが売られてもいるので、もう少し高級な革にでもしちゃおーかと考えてはいるのだが、それほど大きな痛みが無いので当面はオリジナル(?)で行こうかね。でも、手に触れる部分だから、この辺の感触の違いって意外と大きいんだよ。良いカメラなんだけれど、握りがなぁ…って物も多いんだよなぁ。

これで、まるっきり写らなかったら書く事が全く違うんだろうと思うけど、そこは使う方が「人間」だからであって「大人」だとか「子供」だとかって事も大きく関与してくるとは思うんだけど、次回に続くのである…。

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ポラロイドSX-70 その3だか4だか。

2005-02-18 20:05:04 | ポラロイドーシス。
見つけたのは良いけれど、撮ってみたらしおしお。外見上は何でも無かったが、中身は相当痛んでいたらしく、結局修理に出していたカメラが直ったと連絡があった。来週には手元に届く。

つい先日、メインのデジカメが壊れ、落ち込んでブログもアップしない程の喪失感にいたたまれなくなっていたワケで、しおしおのへたへただった所に朗報である。

朗報ではあるが、デジカメの損失の穴埋めにはならない。どうあがいたって、デジカメに勝るアドバンテージみたいな所はポラロイドには無い。大きく、重く、フィルムも高いし、スキャナで取り込む以外にPCで扱える物では無い。

そういった便利さが全く無いと解っていながらも、そこにある楽しさが実感出来るカメラだって言う所が救いなのかもしれない。修理の人が言うには、私のモデルよりもずっと古いモデルの修理が盛んだと言う。部品が無くて、修理出来ない物もあるそうで、残念だとおっしゃっていた。あまり、形状も機構も変わらないシリーズだと思っていたので、意外だったのだが、外見は変わらなくても中身は微妙に違っていて、素材の強化とか改良が行われているんだそうだ。幸い、私のソナーオートフォーカスは比較的改良の進んだ部類であり、そうそう壊れやすい物でも無いという。

そうは言っても20年も前のモデルである。現行最新機種と比較したら危ういのでは無いかと、尋ねてみたら、意外や意外、そうではないらしい。基本設計にお金がかかっている証拠だと思うが、カメラとしてしっかりと作られた物で、頑丈な部類に収まると言う。だが、機能の回復・維持ってのはなかなか難しいらしい。形だけ元に戻しても修理とは言えず、カメラとしての機能が回復しないと意味は無い。

とは言え、部品すら入手が難しくなっている現状で、最善のコンディションに戻す努力ってのが、言葉に溢れていた。これはもう、何か修理とは別の物を与えて頂いた感じがしてならない。こういった目に見えないサポートがしっかりと残っている製品だった事もうれしいねぇ。

そんな製品が、どんどん消えて行く中での「遊び」や「楽しさ」を、もうじき満喫出来ると思うと、こりゃたまらなくなってくる。単に「レトロ」とか「アンティーク」って物を楽しむだけの物ではない。
うひひ…。帰ってきたらストロボも試してみないと。充電してレディライトは点くのだけれど、発光するんだかしないんだかは、フィルムが無いと判らなかったのである。まぁ、おまけなので、光らなくても良いんだが、光った方が色々と楽しめる事には違いない。単体では光るから補助光でもいいし。

あー。来週はたまらないなー。

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ポラロイドSX-70 その2。

2005-01-14 14:32:46 | ポラロイドーシス。
何もすること無いのでひたすら磨く…。

んでもってネットでいろいろと調べてみた。30年前のカメラだから、乏しい。廃れそうな規格のフィルムのカメラだから、なおさらである。医療機関でこの手のフィルムを使うって事があれば、そうそう無くならないかもしれないが。まぁ、600シリーズのフィルムが使えるらしいので、これに今後の存亡が懸かって来る。

にしても、フィルム高いなぁ。安い所を眺めると、1枚130円あたりの値段となる。ちょっと貧乏人にはハードルが高いなぁ。遠慮なく高いぞぉ…。

んまぁ、それはさておき、我がポラちゃんは超音波ピント自動合わせ装置付である。超音波を出して、その反射を捉えて距離を測定し、レンズを動かしてピントを合焦させるんである。小さめのコウモリも同じ様な事やっているし、潜水艦のソナーも似た様な物で、ちょいとカッコイイ。

フィルムは無いが、バッテリーはあるので、超音波で遊んでいると、面白い事に気が付いた。飼っているハムスターのケージに向けて動かすと、眠そうな顔して起き出してくるんである。全部が全部では無いが、眠そうにもケージ内を動き回り、何も異変が無いと確認するとまた寝床に戻っていく。レンズが動く音に反応しているのか、超音波なのか、ハッキリはしないが、ちょっと離れた距離から遊んでいるので何かしら影響はあるみたいだ。

とか何とかのたまってる間に、割かし近所に大手カメラ店発見。さっそく物色すると、専用フィルムがあった! ¥1910もしたが、妹を言いくるめて買って貰う。1枚¥190もするが、まとめ買い出来る余裕も無いので仕方ない。

早速、カメラに装填すると、最初に真っ黒い紙が「べーっ…」と出て来た。これでフィルムがセットされた事になり、撮影が出来る。この紙は1枚目を感光しないための射光紙なのだ。天気も良い事なので色気の派手な物でも探しに出掛けるかな。(出掛けた…)

結果…。しおしお…。要オーバーホールだ、こりゃ。ミラーがアップしたままだったり、ゴミが移り込んでいたり挙動不審極まりない。露出もなんだか怪しい。超音波式ピント自動合わせと、フィルム送りは何とか無事らしい。うーん。こりゃ頂けない。何枚か撮る内に回復してくれる様な経年的トラブルならばいいのだが、そうでないとやっかいだな。

4枚目は何とかまともに撮れた。独特の青味がかった色調。雲は出ているが明るかったので、結果から見るとアンダーって事になる。ちょい露光をオーバー目にしてあげれば良いと言う事か。画質はなかなかシャープだと思う。しかし、撮影後にファインダーを覗くと、真っ暗。ミラーが降り切っていないらしい。って事は感光しっぱなし? このまま折り畳めるか試すと、苦も無く折り畳める。折り畳めなくなったという話はどこかで読んだのだが、こういう事もあるらしい。シャッターは閉じているみたいなのだが、ミラーの調子がいけないのは確実だな。

都合、9枚撮って見た。残り1枚は姪を写す約束なので残す。9枚中2枚は何とか見られる写真だが、残りはトラブルが良く判る作品となった。効率悪すぎなので、やはりオーバーホールとするかな。あまり色気に派手さの無い被写体だと、うまく撮れてもうまそうに見えない。何となく「もー…」っとした感じで青白い色調の傾向が強いので、これを逆手に取らなければいけないなぁ。フィルム自体にコントラストが酷く中庸って所もある。カメラがレトロだと、写る写真もレトロなんだな、きっと。

さぁて、メーカーに電話でもするかな…。

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ポラロイド再び…。

2005-01-12 17:57:32 | ポラロイドーシス。
ポラロイドが身売りされると言う報道にがっかり…。

「はてよ? 俺も昔使ってたな…」

使っていたと言うより、所有していたと言うのが正しい。そりゃ、プロカメラマンやってたんだから、ポラぐらい試し撮りの時に使うワケで、そのために買ったんだろうと、思いきや、既にスペクトラって言う当時最新のポラロイドがあったので、そっちを借りて使っていた。んで、家宅捜査する事2時間、遠い過去から引きずり出したのが「ポラロイドSX-70とポラトロニックフラッシュ」。

とある企業で買ったのはいいのだけれど、ちゃんと使える人がいないままに時が過ぎ、デッドストック状態で見付けられたのを、私が貰い受けたのだ。それだって、もう10年以上も前の話だから、いつの物か判らない物だったのだけれど、今回の再発見でカメラバッグの底の裏側に説明書と一緒に保証書が隠れており、それによると昭和57年の8月に購入したらしい。1982年だから、23年前に買われたカメラって事になる。

私が保護した当時、カメラの中にフィルムが数枚残っており、なんとなく撮影できた覚えがあるが、今は既に無く、写り具合は判らない。ホコリにまみれていたのをキレイに掃除してあげると、そこそこ美しく輝きを取り戻した。少々、動きが渋かった所も注油してあげると回復したし。こうなると、是が非でも写してみたいが、フィルムはすぐには入手出来そうもないしなぁ。

ともあれ、使わない時はペッタンコ。ファインダーをつまんで引っ張り上げると、あら不思議! しっかりとカメラに変身するのだ。銀色のボディに黒い革が貼られて、そこそこの高級感が漂う所がいかにもって感じ。ペッタンコ状態ではいったい何に使う物なのかも判らないと思われる、実に妖しい動きをするギミックの塊なのだ。

掃除しながら、フィルムが無くてもカメラが動く事を思い出した。ポラロイドのこのカメラは、フィルム側にシート状のバッテリーが入っていて、これで動く仕組みなのだ。フィルムケースを取り出して、端子をふきふきしてあげると…

「うぃ…うぃーん、じゅぼっ…いーーーーん。」

超音波でピントを合わせ、シャッターを切り、無いフィルムを懸命に吐き出す動作までしている。これにはちょっと感動した。これは期待出来そうだ。ここまで動くなら、オーバーホールすれば、フィルムさえ都合が付けば、面白い事になりそうだ。

で、ネットで調べてみると、意外や意外、使っておられる方が多いようだ。フィルムに関する情報も手に入ったし、先が明るくなって来たぞぉ…。なんだか「名機」として名高い存在らしい。アンディ・ウォーホールとかが愛用していたらしいな。まぁ、超音波ピント合わせシステム以前のモデルらしいが。うむ、なかなか評判は良いらしい。

このカメラで撮られた写真も見る事が出来た。しっかりと「味」のある所が魅力で、この辺はトイカメラにも通じる所である。ピントがなんとなく、発色がなんとなく…って所に「味」が出る。撮ったら「べーーーっ…」って出て来るフィルムにじわじわと出て来る画像に一喜一憂するってお約束がまた楽しいカメラでもあるのだ。一緒に見つかったKodakのインスタマチックEK200も似た様なタイプだが、ペッタンコになるギミックは無く、バッテリーも特殊だし、これは復活は望めないと思う。

そんなこんなで、一応形だけは復活したので、今年はSX-70をいじり倒してみようと思う。まずはフィルムを手に入れないと始まらないな…。なんせ、フィルムが無いと状態が判らない。1眼レフと同じ仕組みでピント合わせが出来るので、オートフォーカスの状態はなんとなく合っている気もするが、露出が無事なのかは撮らない限り判らないのである。カメラ本体は3万円程度で売買されており、中古ではあるが購入出来るので、興味ある人は探してみると良いと思う。と、言うか、こんなギミックのあるカメラは後にも先にもこれぐらいだから、この値段なら買い時なんだと思うなぁ。

とは言え、フィルムはちと高い。バシバシ撮るのは裕福で無いと無理そうだから、地味に楽しまないといけないワケだ。おまけに近所で入手するのは難しいときている。出来上がった「作品」もスキャナーを都合つけないと、ブログに載せるのも面倒な事が予想されるし、デメリットはなかなか手強いかもしれない。そんなこんなも楽しめるって風に進めないと、また眠りについてしまいそうだ。

懐古趣味が際立って来た感じもしなくはないが、デジカメ全盛の今だからこそ「面白い」カメラなのかもね。

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