\980だったので、小さなラジオを買ってみた。
この手のラジオを持っていないワケでは無いが…オブジェ的オモチャ的だったり…壊れかけのレディオだったりするので、あれこれと物色はしていたのだが、震災で一気に見掛ける事が無くなってしまった。
それはそれで驚きでもあったのだけれど、安価なラジオまで消えちゃうなんてねぇ…。
ま、需要ってモノが限られちゃって、新しい製品が出ても、それほど目新しくもなく、地デジ移行のためにちょろっとバージョンが変わったくらいしか目新しさも無い商品だから、絶滅危惧種とも言われていたのだが、やはり震災にはラジオなんだと改めて思い知らされる事にもなったんである。
んでまぁ…そうした時のためにも、1つはしっかりと動くのを…と、思った次第。
まぁ、現用しているラジオ的なモノでも、無計画停電時にはしっかりと働いてくれたので、やたらと高性能、高機能なモデルには目が向かないのだが、信頼性と言えばやはり日本製、日本のメーカー製って事になる。
予算のうちで、そうしたモデルが手が届かないワケじゃないが、お値段の割にはイマイチなデザインだったり、なにかとしっくりこないモデルが多く、どっちみち生産はあちらの国なんだから、あちらの国製でもいいかなと。
別に、あちらの国製が悪いワケじゃない。愛好者…なんてのは日本製を凌駕する性能を秘めている…って怪しい性能だったりするし、日本じゃ作られなくなった分、チャレンジャー精神溢れていたりするので、マニアがこぞって買い求めていたりするモデルもあるんである…。
そうした反面「安かろう悪かろう」なモデルも多いのも事実であって、さて、コレはどうなんだろうか…。
日本のオーム電機がAudioCommってブランドで出しているRAD-F1531Mってモデル。中国製である。
価格で決めちゃったようなモノであるが、実はデザインが気に入っている。小さいなりにも完成されているシンプルなデザイン。2バンドだし、単3乾電池2本で動くし、モノラルだけど両耳イヤホンだし…。
…電池を入れて、使ってみる…。
…返品しようかどうか悩むな…これ。AMは問題ない以上に性能は良さそう。文化放送(JOQR)がちゃんと音声として聞き取れたのは十数年ぶりだろうか…。S社とかP社のラジオじゃ叶わなかった夢の受信が出来ている…。
FMは…ブン投げてブッ壊した方が精神的に何かといろいろなモノから開放できるレベル…。最悪…。
数日、これと格闘したが、ロッドアンテナが意味を成しておらず、まともに受信できていない事が判る。その辺に転がっていた電線を適当な長さに切って巻き付けて、反対側を天井付近に据え付けると…
「おおお! FMかおんって何? DJ大西! ベストヒットコミュニティ聴けるやン…9時台のナイトもかっ!」
感動の嵐…。これはひょっとしたら、ラジオの性能じゃなくて、転がっていた電線の偶然の産物なのかも…と、他のラジオで同じように試してみると…微妙だがコイツの方が優れている…。ロケーションが悪すぎて受信できなかったインターFMもかろうじて聴けるし…。
念願だった9時台のナイトが聴ける様になったのはウレシイ…。ま、9時台しかやらない局なので、10時になったら別の局へスイッチしなければならないが…。ラジコだのサイマルだので聴けば問題ないが、単体のラジオで聴く…って所に意義があるんである…。
どうやら、FMのアンテナ以外はポテンシャルが高そうなのである…。別に、シンセなチューニングでもないし、チューニングが合ったからと言って知らせてくれるLEDなんか付いてないんだけれど、指先を僅かに動かし、ダイヤルをじわじわといじりながら、波の中から局を探す醍醐味が楽しめるモデルかもしれない。
転がっていた電線…LANケーブルだけど…をくるくるとロッドアンテナに巻き付けただけで、なかなか良い感じに変身してくれたのはいいが、パッケージのラジオとしてそれはどうかとも思うと…\980でもそれなりに波を拾うラジオも他にはありそうだから、やはりダメなんだろうなぁ…。
主要な放送局が密集する様なところで使えば、何ら問題無いのかもしれない。そうは言っても、郊外でもNHKくらいは拾ってくれないとなぁ…。FMバンドが聴ける意味を成さないだろうし。
何か…はまっちゃイケナイ沼にはまっちゃった感じがするのはどうしてだろう?
きっと、安価なラジオが少しずつ増えていく様な気がしてならないが…何かBCL的なラジオライフに傾倒していく自分がちょっと怖いな…。