昨日の朝日新聞「声」にこんな投書がありました。私の胸に、痛いご意見でした。
先ず投書の大体を私が勝手にまとめました。投書氏様お許しを。
『息子が大学生になって地方で独り暮らしを始めた。心配で、夫と二人様子を見に行った。冷蔵庫などを開けてみると、自炊をきちんとしているよう。
夜は外食するつもりにしていたが、息子が料理を始めた。作ってくれる様子。
帰りの車の中で夫に言った。
「数週間で成長したね」と。
「違うよ。もともとできる力は持っていたんだよ。使う機会がなかっただけだよ」と夫。
息子可愛さにすべてのことをやってしまっていた。まさに自己満足だったのだ。
大いに反省すると同時に、子離れをしなくてはと思った次第』
わが家でも、私が専業主婦だったので、家事全般は自分の守備範囲、私がやることが当然のことと思っていました。夕方の帰宅時間に遅れた罰として、数回茶碗洗いをさせたことがあったが、ほとんど上げ膳据え膳で仕えていました。料理など何もできないまま、結婚して出て行きました。娘Maは短大の食物科を卒業しましたから、そこで少しは学んでいたのでしょうか。息子Kはそれこそ縦のものを横にもしなかったのではないでしょうか。お嫁さんのミーちゃんが笑いながらですがこう言ったことがありました。
「Kさんは果物は嫌いなのかと思いました。テーブルの上に夏ミカンをおいておいても、全然食べないのです。ふと思いついて皮をむいて、お砂糖をかけておいたら、むさぼるようにたべるのですよ~。お母さんはそうなさっていたのですか」と。
非難するという激しい言葉ではありませんが、心底困った母子だと思っていることが分かるいい方でした。
「ごめんね。そうなの。ミーちゃん、厳しく叱ってやって」。
今、大いに反省していることです。主婦云々で、至らなさを隠しています。私の好きだったコマーシャル、「そこに愛はあるんかあ?」と自分に問いますとなかったと答えるよりない言い訳です。
もし手伝わせたら、時間ばかりかかって台所仕事が長引く。それだけ時間を取られる。そして仕上がりはきっとうまくはできない、子どもは邪魔。
そんな落第主婦・母の感情でイライラと炊事をしていたと反省するのです。
ああ至らぬ母・主婦だったなあ。