ほぼ沈静化していたものが、またジワジワと息を吹き返してきたらしい。頭の片隅に潜んで忘れていた意識が、俄然また気持ちを乱すようになった。
同じようなことは最初の診断時にも味わった。
突然に肺転移のある末期がんとの診断、余命1,2年と思い込んだものである。ショックは比べ物にならないほど大きかった。診断を下した医師を信じられず病院を変えた。
あれから6年、前立腺がんは進行が遅く治療法も多い、治療効果も目覚ましかった。なんだ、がんとはこんなものか大したことはない。最初の診断は何かの間違いだったのだろう、ホルモン治療、放射線治療でほぼ完治したと楽観していたところがあった。
どっこい、がんはそんな生易しいものではなかったのである。再発の気配から再び転移の疑いが浮上してきた。今度こそ容易ならない。
しかし当初の宣告のときとは違い今回はとりあえず冷静であるしそれほど慌ててはいない。長年のがんとの付き合いで、また色々な人たちの闘病記や医療情報を得て、まだまだ打つ手はあるし時間はあると思っている。既に6年を与えられてきたことが拾い物。焦ってみても仕方がない 人事を尽くして天命を待つの気持ちも備わってきている。
とはいえ心中穏やかでないのだが・・・
島田紳助や爆笑問題の番組を見ては腹を抱えて笑い転げている私を見て、かみさんもホッとしている。
その後の経過についてはHP「煙突山日記」の前立腺がんの項をご参照下さい。