じいじのひとりごと

高齢者の悲哀と愚痴を綴っています
唯一の相棒、mシュナウザーのベルが残り人生を伴走してくれます

何とかして・・

2008年06月29日 | 急性骨髄性白血病

2度目のマイロターグ治療の投与予定にあわせて、先週も妻の病院へ出かけていた。

しかし発熱があり、CT検査によればわずかながら肺炎や喉の腫れ、頸部のリンパの腫脹もあるということで大事をとり延期しましょうということになった。

薬のせいでか、うとうとしている時間が多い。それでも目を覚ますと私の前では元気そうな素振りを見せる。シャワーの後、顔パックなどして少しでも顔色を良くしようと努めているのがいじらしく可哀そうでならぬ。

週明けに再度治療にかかれるようであれば出直すことにして、一旦家に帰ってきた。

「また熱が出てきたみたい・・・」今朝の電話の声も少し弱々しい。

医師から、「白血球が殆どない状態ですから、どこかに炎症が出て、そのために発熱するのは仕方のないことです」と言われたとか。

マイロターグの治療はそれほど副作用が酷くないですから、と主治医から言われていたわりに、一回目の治療のあと頻脈が続き、発熱、倦怠感が相当酷かった。そして効果ははかばかしくなかった。一旦減少しかけた末梢血中の芽球がまた増殖している。抗がん剤治療のたびに体力がだんだんと落ちていっているように見える。それでもやっぱり2回目の治療に賭けなければ、そしてその後の治療も何とか続けてもらわねばならない。その一方で、あれほど辛い抗がん剤治療を緩和してもやりたい思いがある。

支持療法中心になるかもしれないが、現状維持でどうか安寧に推移してくれと祈るばかり。

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洗濯のコツ・・でもないか

2008年06月23日 | 日々のこと

かみさんが入院して、いろいろと教わったことのひとつが洗濯の仕方である。

洗濯ならお安いこと、と言ってた割りに家ではほとんどやったことがなかった。

病院にあるのは、洗濯脱水機と乾燥機が別になっていて、40分の洗濯脱水が終わると、今度は乾燥機に放り込みゴロゴロと一時間ほど回す。

最初はそのまま洗濯物を入れ替えていたら、パジャマなどは縮むのがあるし、乾燥仕上がりが皺々で散々だった。

「脱水後に一度たたんでね、そして両手でパンパンと叩いて皺を伸ばすのよ、それから乾燥機に入れてみて・・・」なるほど、ちょっと面倒だけどそれをすると、仕上がりが断然違っていた。簡単なアイロンをかけたほど、パジャマならこれで十分。主婦の知恵だなあ、いや主婦の常識かも。そういえば昔から洗濯しながら盛んにパンパンとやっていて・・・何か憂さ晴らしでも?と思ったりしてたよ・・・

その後自宅での洗濯(乾燥機はない)にも生かしているが、確かにストレス解消にもなります。

・・・

男やもめの洗濯物、皺々なまま干しているのをたまに見かける。教えてあげたいが、まさかそれは出来ない。

・・・

今日は朝から青空で爽やかである。

シーツ類の洗濯をしよう、そうだ春物もこの際洗濯して仕舞っておこう。

洗濯は苦ではない。

「どうせなら、料理も洗濯も楽しくしなきゃね・・・、」かみさんの口癖である。

ムラサキツユクサ

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用心用心

2008年06月21日 | 日々のこと

ひとりの生活をしていて、何かと用心深くなった。

今、人知れず倒れたり怪我をしては大変なことになる。

妻もそのことを一番に心配していて、電話で繰り返し注意される。

薬の飲み忘れ、火の元、戸締り、車の運転・・・ときりがない。

ラヴの散歩に行くにしても、引っ張られて転ばないようにね、庭の草むしりをするといえば、必ず水分を取りながら30分以内で止める、アルミ梯子での作業はしない、そして作業後はすぐにシャワーで汗を流すこと。

そういわれていながら、先日も屋根に登って桜の高枝の消毒をしてしまった。

危ない危ない・・・

・・・

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・・・山根公園の桜(上)と生子橋

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ストレス発散

2008年06月20日 | 日々のこと

大げさだが、世の中世界規模、地球規模で破滅に向かって突き進んでいるように思えて仕方ない。心配しなくても私の世代ではないだろうが・・・

温暖化が逼迫しているというのに、わが国の指導者は4,50年先の目標を得意げに言っているのは先送りその場しのぎでしかない。洞爺湖サミットも推して知るべしであろう。5年、10年先とか短年度ごとに目標をおいて必死で取り組まなければならないはず。

・・・

投機マネーで天井知らずに上がる石油や穀物の高騰に対してもまた、世界の指導者は打つ手を持たない。世界の富がほんのわずかの富裕層のところに流れ込み続けているのである。2%の人が世界の富の50%を保有し、逆に50%の人々は富の1%しか持っていないといわれる。オイルマネーに潤う産油国には1000億以上の大富豪がごろごろいて、そのファンドが世界をむさぼり続けている。

農業も漁業も中小企業からも、もちろん物価値上げで庶民から吸い上げたお金も行き着くところは日本の、世界の富裕層に流れ込んでいるのである。そればかりか飢餓に苦しむアフリカやその他の後進国からさえ、容赦なくとことん吸い上げていく構造なのだ。

・・・

国内においては、派遣労働者が低賃金で使いまわされ、労働格差・経済格差がますます拡大定着し、多くの若者の希望を奪っている。だんだんと孤独感、閉塞感に包まれた荒んだ社会になっていくように思われる。そしたまた自殺する人の多くが生活苦貧困層だという。

それにしても日本の国民は大人しい。燃料やガソリンが値上げされても、食料品や諸物価がどんどん高騰してもなすがまま、「仕方ないわ」「まだ少しは余裕があるから・・・」

抗議もデモもしない。後期高齢者が立ち上がっても若者は我関せずである。

・・・

大企業と官僚達が、グローバル化の掛け声の下に進めてきた経済政策や規制緩和は国民生活にとってどうだったろうか。社会保障や教育制度など、政治家は本当に国民のための政治をやってきただろうか。税金が適正に使われているとはとても思えない・・・・

矛盾と歪はますます拡大しているように思うのだが。

・・・

時々こうして政治が悪い、世の中が悪い、と言いたい放題愚痴をぶちまけるのも私流のストレス解消法と読み流して、ご容赦ください。

・・

写真は雨上がりの生子橋(しょうじばし)

ちなみに煙突山のある山は生子山といいます。

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安穏のひととき

2008年06月18日 | 写真

かみさんは倦怠感と眠気が酷く食欲も落ちて、電話をしてもウトウトしていることが多い。

「まるで毒りんごを食べさせられた白雪姫ね、早く王子様助けに来て」とか。

骨髄抑制のため相変わらず感染の危険性も高い状態が続いている。

気が気ではないが、今は1人のほうがむしろ休まるので、来なくていいという。

できるなら王子様になってやりたいところだが・・・

・・・・・・

・・・・・・

家の近くの大川の堰で、ラヴを遊ばせた。0806183

ひととき気が紛らわせることが出来るのもラヴのお陰。ラヴも嬉しそう・・・

・・・

合歓(ネム)の花が咲き始めていた。

石ころの多い川原に見たこともない紫色の珍しい花が咲いていた。

・・・

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恵まれた医療に感謝

2008年06月16日 | 急性骨髄性白血病

0806111 金曜日、3回目の治療に間に合うように病室に駆けつけた。

マイロターグという新しい治療薬、2時間の点滴投与で副作用も比較的少ないといわれているが、これまで2回の強力な抗がん剤治療で衰弱している体には堪えたようである。

24時間血圧や心電図モニター下で注意深く投与された。妻はこんなものよ、とわりあい平気なのに、私の方がモニターの頻脈や少しの発熱にもいちいち心配していた。

・・・

最近は緩和治療も進んでいて、吐き気止めやその他の副作用を抑制する薬を、あらかじめ又は並行して持続点滴され、万全を期してくれている。おかげで、激しい吐き気やその他の耐え難いといわれる副作用はかなり抑えられているようだ。

しかし度重なる抗がん剤治療でダメージは日々積み重なっていくのがわかる。

今まで以上に脱力感、眠気がひどく、食欲もなくなり、うとうとしている時間が長くなる。

ここは文字通リ完全看護の病院に頼り、3日間居て帰宅することにした。

とにかく、クリーンルームを始めこれ以上ない医療設備と先進治療、最高のスタッフに恵まれていることに、妻も私も感謝している。高額な医療費も今は限度額適用認定証で窓口払いは少なくてすむので、これも助かっている。

・・・

並行して骨髄移植のコーディネート手続きが進行していて、骨髄移植推進財団からドナーの確認検査や色々な通知と請求書が自宅宛に送られてくる。

これらは保険適用外ながら、大きな額ではない。移植できるかは別として、応じてくれるドナーが居ることにも感謝している。

・・・

昨夜の9時のNHKテレビ番組で中国の医療事情をやっていた。

北京の病院では診察を受けるのに、前夜から数百人が並んで順番待ちをしている。健康保険制度もなく、診察券を手に入れるのにダフ屋が介在し、前金で払わなければ治療を受けられない。一方富裕層用のホテルのような病院あり、格差社会の極みを見せつけられた。

「後期高齢医療制度」・・まだしも恵まれている。

・・・

その後の妻からの電話での様子から、だいぶ元気を取り戻していた。

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泰山木の花

2008年06月10日 | 写真

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雨にはならなかったが、蒸し暑い一日。

今日のラヴの散歩は、久しぶりに一眼デジカメを持って、ゆったりと散策した。

毎年この時期に咲く泰山木を見に行く。この前通ったときに大きな蕾をつけていた。

泰山木、大抵は大木なので、見上げる位置に花が咲くのだけれど、

この木は橋の袂の一段低い土地に生えていて、すぐ目の前で花が咲く。

・・・

ちょうどうまい具合に大輪が咲き始めていた。

純白の花びらに宝物のような蕊(シベ)が包まれている。

いつか山で見たオオヤマレンゲとよく似ている。

・・・

そしていつものコース、山根公園を一回りして帰ると全身汗びっしょりになった。

注意しなければ・・・・AF発作の時期である。

シャワーを浴び水分補給。

・・・

妻の治療は、体調が万全ではないということで延期になった。

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新治療薬に望み

2008年06月08日 | 急性骨髄性白血病

三日間岡山にいて、土曜日に家に帰る。久しぶりにぐっすりと眠れた。

最近はもっぱら電車で往復するようにしているが、予讃線の乗り心地は相変わらず悪い。

車のほうが気楽なのだが、昨今のガソリン代の高騰、高速道・瀬戸大橋の通行料、

岡山での駐車料も嵩み、車での往復には早々と音を上げた。

安全面でもみな安心してくれる。

・・・・・

妻は、2回目の抗がん剤(ダウノマイシン + キロサイド)でも寛解(がん細胞が見えなくなる)

至らなかった。

白血球は0が続き、貧血も相変わらずで、食欲も落ちて一時歯肉炎や肺炎も起こした。

輸血と抗生剤で何とか持ち直し、差し入れの食事で食欲も回復してきた。

血液検査値は相変わらずで、いつ何時、感染症に罹るか予断を許されない日々である。0406124_2

しかし妻はどんな事態になっても希望を失わない、

回復を信じている。

いまだかって愚痴や泣き言を聞いたことがないのである。

いつでも信じられないほど明るく振舞っている。

彼女の患者としての気力と態度は褒めてやりたい。

私の居るときにも、電話で友達の悩み事を長々と聞いてあげていたり、若い新人の看護師さんの相談を親身になって聞いてあげたりしている。

はては若い医者の卵(学生)の患者接遇相手を買って出て、楽しそうに語らっていたりと。

どちらが患者だか・・・・結構辛い境遇なのに

・・・

主治医をはじめ医師団が一丸となって今後の治療を模索してくれているのがわかる。

歯科医師も病室へ頻繁に来て治療してくれたり、

医師も看護師さんも何かとバックアップしてくれて、しかも皆本当に優しい。

治療環境に関してはいうことなし、ほんと私は幸せで恵まれていると妻は言う。

・・・・

難治性の白血病、今後の治療に効果の期待が少なくなる中で、次の治療の説明があった。

これまでの治療経過を聞いて、さすがに妻も少しばかり落ち込んだ。

次の治療には

新薬「マイロターグ」(一般名 ゲムツズマブオゾガマイシン)ワイス社、を使う。

がん化した血液細胞のの表面にはCD33と呼ばれるたんぱく質があって、

マイロターグはこのCD33へ特異的に結合して、がん細胞だけをやっつける。

その作用が標的を破壊するミサイルに似ていることから「ミサイル療法」(国立がんセンター資料)とも呼ばれている、まだ承認されて間がない期待の新治療薬らしい。

・・・

0406125 来週、この治療が始まる日に又行くことにする。

最初の24時間に稀ではあるが急性副作用の出る危険性があると聞いたので・・・・。

2週間置いて2回投与する。

その治療効果が発現するには1~2ヶ月かかる・・・

その間感染症などの危険は続くが、祈る気持ちで期待している。

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妻からのメール

2008年06月03日 | 日々のこと

パパおはよう

朝5時に目覚め、目を閉じて一時間ほどMDで音楽を聴きます。

今日は倉本裕基のピアノ曲、聴いていると静かに生気がみなぎってきて

だんだんと元気になってきます。

いつも私好みの曲を選んできてくれてありがとう。

6時にはゆっくり起き上がり、ベッドのテーブル周りを片付けてから、

日記と手紙を書き、このメールをしています。

最近は体調も比較的良くて、気持ちも心もすごく穏やか、

病気も良いほうこうに向かっているような気がします。

・・・

病室に居ても、身近にもいっぱい幸せが感じられます。

先生も看護師さんもとても優しくしてくれます。

この病気になって、パパや子供たちの優しさをしみじみ感じています。

友達もメールや励ましの便りを何度もしてくれます。

皆んなのためにも、あせらずゆっくりがんばるね。

・・・

パパも病人なのだから、私のことばかり考えず、出来るだけゆっくり

体をいたわってね。

パパの元気は私の元気に繋がるのだから、くれぐれも無理しないでね!

2人で予定していた40周年旅行しよう、世界一愛しているパパへ。

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浅はかな行為だった

2008年06月01日 | 日々のこと

0806011 心配で居てもたってもいられないと、娘がシンガポールから帰ってきた。事前に私には連絡が入っていたが、妻に言えば「そんなー、わざわざ帰ってこなくてもいいよ」と反対されるだろうし、突然帰ってきて驚かせてやろう、との魂胆もあって、妻には内緒にしていたのである。

案の定の驚き様で、孫の顔を見て思わず涙をあふれさせた。

・・・

しかしこれは後で恨まれる事になった。「わかっていたなら事前に知らせて欲しかった!、そうすれば一日一日明日は会えると、待つことの大きな楽しみも出来たのに・・・・」

余りの驚きは心臓にも悪かったようだ。

これは、病人に対してやることではなかった。

本当に浅はかな魂胆だったと反省している。「ごめん・・・」

娘は3日間だけながら母親の傍に付き添ってくれるという。その間孫たちは神戸ジジババのところで、これも久しぶりの爺婆孫水入らずの時を過ごせるだろう。

孫たちは何だか東南アジア風の顔つきに染まってきたみたいだ・・・?

・・・・・

一時的ではあるが、久しぶりに点滴が休止されて、明るい色のパジャマを着て帽子をいろいろ取り替えては手鏡で眺めている妻。孫たちにも会えて表情は明るい。

私も暫らくぶりにラヴを相手にくつろいでいる。

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