パエ-リャ

木製カトラリ-

ボホ-ル紀行 (9)

2016-06-14 18:15:26 | Weblog

ロボック川がそのように深い緑色をしている理由は明白で、川に注ぎ込む水が途中のどこかで銅鉱石の酸化物に接触しているからだ。神奈川県西部のある川でも顕著に見られる。ただ、その川はとても浅いので、緑色は透き通り、まもなく川幅も拡散して支流からの水で希釈されてしまい、その緑色の部分は短い。

然し、ロボック川の水量は圧倒的に豊富で、大きなレストラン船(画像)が航行できる深さがあるため、川の緑(川岸の画像)は非常に濃い。しかも、辺り一帯の大地が白い石灰岩なので太陽光の透過と反射を反映して、美しいエメラルド色に輝いている。


タグビラランからの周回道路は海を右に見ながらゆっくりとバイクで走ると、途中に貧しい家々が並んでいる訳でもない。タグビラランを出た直後にはレストランも時折見かけるが、そもそも海側には居住用の建物は少なく、見た目は伊豆半島の東側の海岸沿いに似ている。伊豆の海岸から見える光景は大抵、薄くもやに包まれているが、ボホ-ルの全体的な印象はすべての色が濃く、陰影がはっきりしていることだ。

遠浅なので砕ける波もない穏やかな青い海に、純白の雲が浮かび、それを背景に地元の子供たちが飛び込んでは遊んでいる石造りのプ-ル(動画: https://youtu.be/fL-AJL1oUYw )、

所どころにある小川の浅瀬にはアウトリガ-の小舟  などがいくつも留めてあって、周りに高いヤシの木のそよぐ様子は、道々何度も繰り返され、緑と青と白に光り輝き、綺麗で、美しくて、としか表現できない、紛れもない熱帯の海岸が続いている。

道路を隔てて海と反対側にも十分に緑が溢れている。教会や学校、小さなス-パ-みたいな建物など、人々の生活に重要な施設が時折出現して飽きないし、その間には、なだらかな山の斜面、畑などが点在して、山の端に積乱雲が輝き、地上にはヤギと牛が目立つ

ごく普通の農村風景が続く。 ボルネオと違って、油やしの林がないので、退屈しないでいられる。