不登校の生徒への支援として、
横浜市では段階的に3つの取り組みが行われている。
ハートフルフレンド、ハートフルスペース、ハートフルルーム。
フレンドでは、不登校の家庭に指導員が訪問して一緒に過ごすというもの。
スペースでは、週2回、決められた場所に通い、
スポーツやゲームなどを行いながら人間関係をつくる心の準備を行うもの。
ルームでは、月~金まで毎日、14:00頃まで3時間分の授業があって、
通常の学校と同じようなシステムになっており、
学校生活への復帰を支援している。
今日は午前中の中間テストが終わったあと、
うちのクラスの生徒がお世話になっているハートフルルームへ。
本人と、そこの担当の先生方との面談へ出かけた。
その生徒は中学校へは一度も登校していない。
小学校の高学年で人間関係がうまくいかなくなって、不登校になった。
昨年、ハートフルスペースの方に通うようになったけど、休みがちだった。
それが今年度になって、ハートフルルームの方に行き始めた。
スペースの方は週2日で学習活動はほぼないけど、
ルームは毎日で、時間割があって学習活動もある。大きな飛躍である。
今のところ、欠席していない。
ハートフルルームは普通の中学校の敷地内にある。
少しだけ離れたところに、専用の教室がある。
私が訪れたとき、ちょうど帰り学活前で、UNOをやっていた。
クラスメイト全員と先生。生徒数は片手で数えられるほどしかいない。
とてもきれいな部屋と落ち着いた雰囲気の中、
昨年度までは、部屋から出ることがほとんどなかった生徒が、
楽しそうに笑って話をしている。
年配の優しそうな男性の先生と、2人の女性の補助の先生。
あたたかい目を子どもたちに向けている。
幸せそうにしている生徒の姿で、もう感動ものだったけど、
その後、本人との面談でもっと驚いた。
きちんと目をみて、理路整然と話す。
面白いと屈託なく笑う。普通の中学3年生の姿だった。
いや、むしろしっかりしている方の中3だった。
今の気持ちやこれからの進路のことなど、
ゆっくりと、でも言葉を選びながら話してくれた。
この子は誠実な子だなあという印象を持った。
真面目すぎて誠実すぎて、人間関係で深く悩んで苦しんだのだ。
今でも学校へ行くのは怖いという。
でも、将来のことも考えたいから、ここに頑張ってきてると。
勉強もしっかりしている。
もう大きな一歩を、いや数歩を踏み出している。
教室の掲示物の中には、遠足の時の写真や、
その時に作った短歌、パソコンでの取り組みや書道作品が飾ってあった。
その生徒の書いた「今年度の目標」は細っこい字だったけど、こう書いてあった。
「逃げない」
これがこの子の決意なんだなあとじーんときた。
数年間、自宅に閉じこもっていた子である。
ものすごく勇気が必要だったはずなのだ。
その後、ルームでの担当の先生方と面談をした。
ルームの先生たちはその子のことを、
しっかりと学習にも取り組んでいて、しかもユーモアがあって真面目な子だと大絶賛してくれた。
最近は、放課後に残って先生達と卓球をしているという。
先生達もかなわないほど、上手くなってきているという。
それを聴いて、この子の母が言っていたのを思い出した。
「もし中学に通えたら、卓球部に入りたかったと本人が言ってました。」と。
少し違う形だけど、やりたいことができたね。
この子は「逃げた」から、自分に合った環境を手に入れる事ができたのだと思った。
辛すぎるなら、逃げればいい。
先生方に深くお礼を言って、ルームを後にした。
最低でも2週間に一度は家庭訪問をしていたけど、
この子の「社会的」な姿をはじめてみて感動した。
保護者の方にも見せてあげたかった。喜ぶだろうな。
うちのクラスには、まだまだ『登校渋り』と言われる子が数人いる。
全員、理由が「人間関係に疲れて」だ。
無理して学校に来なくても、こういう場所もあるのだ。
こういう場所をもっと紹介していかないとなあと思った。
悩んで苦しんでいる本人のためにも、
そして子どものそんな姿をみて、やはり苦悩しているその家族のためにも。
ちょっと心が軽くなった。
一人ではどうすることもできないことが、たくさんあるから。
横浜市では段階的に3つの取り組みが行われている。
ハートフルフレンド、ハートフルスペース、ハートフルルーム。
フレンドでは、不登校の家庭に指導員が訪問して一緒に過ごすというもの。
スペースでは、週2回、決められた場所に通い、
スポーツやゲームなどを行いながら人間関係をつくる心の準備を行うもの。
ルームでは、月~金まで毎日、14:00頃まで3時間分の授業があって、
通常の学校と同じようなシステムになっており、
学校生活への復帰を支援している。
今日は午前中の中間テストが終わったあと、
うちのクラスの生徒がお世話になっているハートフルルームへ。
本人と、そこの担当の先生方との面談へ出かけた。
その生徒は中学校へは一度も登校していない。
小学校の高学年で人間関係がうまくいかなくなって、不登校になった。
昨年、ハートフルスペースの方に通うようになったけど、休みがちだった。
それが今年度になって、ハートフルルームの方に行き始めた。
スペースの方は週2日で学習活動はほぼないけど、
ルームは毎日で、時間割があって学習活動もある。大きな飛躍である。
今のところ、欠席していない。
ハートフルルームは普通の中学校の敷地内にある。
少しだけ離れたところに、専用の教室がある。
私が訪れたとき、ちょうど帰り学活前で、UNOをやっていた。
クラスメイト全員と先生。生徒数は片手で数えられるほどしかいない。
とてもきれいな部屋と落ち着いた雰囲気の中、
昨年度までは、部屋から出ることがほとんどなかった生徒が、
楽しそうに笑って話をしている。
年配の優しそうな男性の先生と、2人の女性の補助の先生。
あたたかい目を子どもたちに向けている。
幸せそうにしている生徒の姿で、もう感動ものだったけど、
その後、本人との面談でもっと驚いた。
きちんと目をみて、理路整然と話す。
面白いと屈託なく笑う。普通の中学3年生の姿だった。
いや、むしろしっかりしている方の中3だった。
今の気持ちやこれからの進路のことなど、
ゆっくりと、でも言葉を選びながら話してくれた。
この子は誠実な子だなあという印象を持った。
真面目すぎて誠実すぎて、人間関係で深く悩んで苦しんだのだ。
今でも学校へ行くのは怖いという。
でも、将来のことも考えたいから、ここに頑張ってきてると。
勉強もしっかりしている。
もう大きな一歩を、いや数歩を踏み出している。
教室の掲示物の中には、遠足の時の写真や、
その時に作った短歌、パソコンでの取り組みや書道作品が飾ってあった。
その生徒の書いた「今年度の目標」は細っこい字だったけど、こう書いてあった。
「逃げない」
これがこの子の決意なんだなあとじーんときた。
数年間、自宅に閉じこもっていた子である。
ものすごく勇気が必要だったはずなのだ。
その後、ルームでの担当の先生方と面談をした。
ルームの先生たちはその子のことを、
しっかりと学習にも取り組んでいて、しかもユーモアがあって真面目な子だと大絶賛してくれた。
最近は、放課後に残って先生達と卓球をしているという。
先生達もかなわないほど、上手くなってきているという。
それを聴いて、この子の母が言っていたのを思い出した。
「もし中学に通えたら、卓球部に入りたかったと本人が言ってました。」と。
少し違う形だけど、やりたいことができたね。
この子は「逃げた」から、自分に合った環境を手に入れる事ができたのだと思った。
辛すぎるなら、逃げればいい。
先生方に深くお礼を言って、ルームを後にした。
最低でも2週間に一度は家庭訪問をしていたけど、
この子の「社会的」な姿をはじめてみて感動した。
保護者の方にも見せてあげたかった。喜ぶだろうな。
うちのクラスには、まだまだ『登校渋り』と言われる子が数人いる。
全員、理由が「人間関係に疲れて」だ。
無理して学校に来なくても、こういう場所もあるのだ。
こういう場所をもっと紹介していかないとなあと思った。
悩んで苦しんでいる本人のためにも、
そして子どものそんな姿をみて、やはり苦悩しているその家族のためにも。
ちょっと心が軽くなった。
一人ではどうすることもできないことが、たくさんあるから。
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