◆ 今後の闘いへの展望を開いた「君が代」調教NO!裁判 (大阪ネットニュース)
元大阪市立中学校教員 グループZAZA 松田幹雄
◆ 「君が代」調教NO!裁判終結
「君が代」不起立戒告処分の取り消しを求めた「君が代」調教NO!裁判は、最高裁第二小法廷から1月19日付で棄却通知が届き、終結しました。
しかし、支援団体D-TaCが呼びかけた最高裁署名には、全国から、紙署名で1828筆、オンライン署名で559筆という多大な支援が寄せられ、『「君が代」強制は「子どもの権利条約違反」「国際人権自由権規約違反」』の訴えを広く届けることができました。
「卒業式国旗国歌」「君が代意味変化」「君が代指導」などで検索すれば、私たちが発信した情報を見ることができるようになっています。
そして、何よりも、「君が代」は歌いたくない、「君が代」強制はいやだとはっきり主張する子どもたちの姿が見えるようになってきているという大きな変化があります。
◆ 展望を開いたD-TaCの取り組み
D-TaCの正式名称は『Democracy for Teachers and Children ~「君が代」処分撤回!松田さんとともに~』です。
2015年7月、大阪市人事員会に処分取消の審査請求をすると同時に結成しました。目的に、「君が代」処分取消と「君が代」強制による人権侵害に反対し、学校に民主主義を実現することを掲げました。
以降、9年間、3~4週間に1回のミーティングを続け、年1回の総会、人事委員会・裁判支援、学習集会、大阪市教委交渉、中学校等でのビラまき(知っていますか「君が代」の意味)、大阪市立小・中学校への「君が代」指導についてのお願いメール送信、D-TaC通信発行などの活動を行ってきました。
これらの活動と人事委員会・裁判の中で、以下のことが明らかになりました。
*「日の丸・君が代」を使った調教教育を進める構造があること
学習指導要領に国旗・国歌の大切さ、尊重の必要性を記載する一方、「日の丸」「君が代」の歴史、「君が代」の歌詞の意味の変遷等は一切記載せず。
記載のないことを理由に、文科省・地教委は「君が代」指導資料を一切つくらず、研修もやらない。事実に基づく情報を子どもたちに伝えようとすると指導要領の趣旨(国旗・国歌尊重の態度育成)に反すると押さえつける。
それを通じて、大日本帝国憲法下の教育の実態を隠し、卒業式を、天皇のために尽くす皇国臣民育成を目的とした戦前の学校儀式と同様の調教の場に変えてきた。
*それと闘う方針がはっきりしてきたこと
「君が代」強制は子どもの権利条約違反!国際人権自由権規約違反!の主張を対置。人権侵害にならない「君が代」指導のあり方を具体的に示した形での呼びかけ。
◆ 卒業式や「君が代」指導を問い続けます
6月13日に開催するD-TaC結成9周年集会【「君が代」調教や・め・て 声をあげる子どもたち】で、D-TaCは、『Democracy for Teachers and Children ~「君が代」調教やめて~』に名称を一部変えて活動を継続することを表明します。
「君が代」強制に反対し、「君が代」指導のあり方の改善を求めるとともに、卒業式のあり方全体にも要求運動を広げていきたいと思っています。これからも全国のなかまとともに連帯して闘います。
D-TaC結成9周年集会
「君が代」調教や・め・て 声をあげた子どもたち
2024年6月13日(木)19:00~20:45
エルおおさか606(大阪・天満橋)
『「日の丸・君が代」強制反対、不起立処分を撤回させる大阪ネットワークニュース』
(第31号 2024年6月8日)
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