goo blog サービス終了のお知らせ 

パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

国際社会で「慰安婦」決議

2007年12月19日 | 平和憲法
 ◎ オランダ、カナダ下院でも「慰安婦」問題謝罪要求決議採択

 日本の「慰安婦=性奴隷」問題に対する国際的非難は、原因となった「強制否定発言」をした安倍晋三前首相の辞任によっても収まるどころか、反対に拡大している。

 7月30日のアメリカ下院の「慰安婦問題に関する日本政府への謝罪要求決議」に続き、11月20日にはオランダの、翌週の28日にはカナダの下院で、いずれも全会一致で同様な決議が採択され、欧州議会と友好諸国に波及しつつある。
 これらの決議に先立ち、アムネスティー・インターナショナルの招待で、韓国、フィリピン、オランダの元「慰安婦」代表の三名が、アムステルダム、ブリュッセル、ベルリン、ロンドンを訪れ、各地の議会の聴聞会や市民集会で証言をし、日本政府に対する謝罪と補償の要求を訴えた。さらに、カナダのオタワでは、市民団体の招待で中国からも元「慰安婦」が新たに参加した。
 これらの決議採択に共通する特徴は、いずれの国会でも、日本外務省の長年の巨費を投じたロビー活動が完全に破綻したこと、また、野党の原案を基礎に与党も協議し、全会派の共同動議となり、反対意見が皆無の完全採択であったことだ。被害者たちは連続完全試合を実現したといえる。

 ベルリンでの証言集会で、わたしの「安倍発言」への感想の問いに、オランダのエレン・ヴァン・デア・プローグさん(84歳、本誌6月22日号「スマラン事件」の犠牲者)は「彼は大嘘つきだ。電話をしてくれば、納得が行くまで事実を教えてあげます」、
 また韓国の吉元玉さん(80歳)は「彼は若く加害者の世代ではない。だが、あったことを無いと主張するのは許せません」と声を大にした。

 おざなりな日本のメディアの報道とは違い、韓国や中国の記者たちは、彼女らの悲惨な体験の証言に落涙する議員もいたと現場の背景を報じている。特に、オランダの国会決議は、この問題の当事者国のものであり、極めて明瞭な内容であるため要旨を挙げておく。

 「日本が先の大戦で強制売春制度を導入し、いわゆる慰安婦に苦痛を加えた史実には一切疑義を呈することはできないし、それは許されない。日本政府は河野談話で苦難と責任を認めたにもかかわらず、安倍晋三前総理大臣は国会発言で、国会議員らは『ワシントン・ポスト紙』の意見広告で、談話から逸脱する立場を表明した。また、アジア女性基金は一定の補償を試みたが、これは基本的に私的基金である。そこで、下院はオランダ政府に対し、日本政府に以下三点を断固として要求することを要請する。
 日本政府は、談話を逸脱する立場を二度と取らず、強制売春制度の全面的責任を取ること。
 女性達の苦痛に対し、道義的かつ金銭的補償を各人に直接履行すること。
 日本の教科書で、『慰安婦』が嘗めた苦難と大戦中の日本の行為の史実を正確に描写するよう留意すること」


 友好国の国会で、全会一致で総理大臣の逸脱行為が名指しで非難されて反論の余地もない日本とはいったい何なのか。13日には欧州議会本会議でも決議される予定だ。
梶村太一郎・ジャーナリスト

『週刊金曜日』(№683,2007/12/14 「金曜アンテナ」)


 ◎ 欧州議会が慰安婦非難決議 「20世紀最大の人身売買」

 旧日本軍による従軍慰安婦問題について、欧州連合(EU)の欧州議会は13日の本会議で、日本政府に公式の謝罪などを求める決議案を賛成多数で可決した。議会の定数は785だが、決議案への投票数は57で、賛成54、棄権3だった。決議に拘束力はない。
 1930年代から第2次大戦にかけて、日本政府が公式に慰安婦獲得を命じたとし、20世紀最大の人身売買だと認定。そのうえで歴史的、法的責任を認め、被害者に賠償金の支払いを求めた。
 決議案は最大会派の欧州人民民主党や第2会派の欧州社会党など5会派の議員が提案。米国やオランダ、カナダの下院も同じような決議を採択しており、それに追随した形だ。
 『asahi.com』(2007年12月14日19時34分)

コメント    この記事についてブログを書く
« 日記~北海道 | トップ | 増田さん・田畑さん支援集会 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

平和憲法」カテゴリの最新記事