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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

地方最低賃金審議会が密室なのはおかしい

2018年10月11日 | 格差社会
  =総特集:最賃運動再入門 (労働情報)=
 ◆ 審議会に当事者の参加を
   ユニオンみえ副委員長 柴田天津雄


 ユニオンみえ(三重一般労働組合)は組合の最重要課題の一つとして、「最低賃金を1500円に、今すぐ1000円に!」を掲げてたたかっています。
 この課題に向けては、まず第1に現状の最低賃金が安すぎることを訴え、最賃を早急に引き上げるよう世論をもりあげることが重要だと思います。
 三重県の最賃は現在、時給820円です。
 コンビニや飲食店でのパートやアルバイトの募集は最賃ギリギリで行われています。
 正規社員でも、たとえばタクシー運転手は毎月の売り上げの下限額が決められていて、その額まで達しない場合は「足切り」といわれて、最賃の時給額で計算された給料しか支払われない制度をとっているところがあります。
 最賃はわたしたちの生活に深く関わっています

 ユニオンみえは毎年、春闘時期に街頭に出て、「あなたは最低賃金で生活できますか?」キャンペーンを行っています。
 街頭アンケートでは時給1500円以上が多数で、少なくても1000円以上を望む人が圧倒的多数を占めています。
 最賃引き上げキャンペーンで世論を盛り上げることが大きな力をもってくると思います。
 もう一つは、地方最低賃金審議会をオープンにすることです。
 三重県の地方最賃審議会は今年も昨年とほぼ同じメンバーで開催されています。
 労働側委員をとってみると県内の大手の労働組合や連合三重の役員が顔をそろえています。とても時給820円で計算された給料で生活している人たちとは思えません。
 労働側委員は当事者代表として審議会に参加しているわけですが、最低賃金にはりついて働いている人の感情や生活感覚を反映している人たちとも思えません。
 審議会は毎回、10名程度の傍聴人を認めていますが、これも人数制限があって形だけのものになってしまっています。
 しかも、三重県では地方最賃を実質的に審議し、決定する専門部会は非公開で、密室で行われることが慣例になっています。
 公開すると専門委員の「自由な発言」ができなくなる可能性があるから、なのだそうです。
 三重県では、実質的な地方最賃の審議、決定をする専門部会をオープンにさせることが当面、必要な課題です。
 誰がどう発言して、地方最賃の額が決定したのか、わたしたちの目の前でやらせなければなりません。非公開にする理由はまったくありません
 課題は次々とあります。
 地方審議会の審議全体をすべての希望する人びとにオープンにすることです。最賃にかかわって働き、生活している人びとが多数いるのですから、その人たちの目の前で審議し、決定するのは当然のことです。
 さらには、労働側委員本当に最低賃金やそれに近いところで働き、生活している人たちを代表する委員が担うことが必要です。
 いまはほとんど形だけの地方最賃審議会になっています。わたしたちのたたかいによって、本当に必要な最低賃金が審議され、決定される審議会に変えていくことが求められていると思います。
『労働情報 No.974』(2018.10)

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