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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

学校は「教科学習」だけの場ではない、「社会性育成機能」の再開こそ急ぐべき

2020年05月07日 | ノンジャンル
  《尾形修一の紫陽花(あじさい)通信から》
 ◆ 「保健室」「図書室」の再開を
   ー学校「休校」から「再開」へのプログラム②


 ①で書いたように、今こそ学校再開への様々なプログラムを考えていかないといけない。文科省の方針では「学年」を中心に考えている。それも大事だが、それ以上に「地域」が重要だと思う。
 同じ都道府県の中でも感染者の少ない地域もある。北海道は札幌を中心に「第二波」が来ているが、道内は広いから全然感染が広がってない地域もあるはずだ。
 もちろん離島や山間部は一部を除き感染者が少ない。教員の場合、「へき地手当」が支給されている地域は開校可能性が高いはずだ。
 また通学方法も大事だ。
 公立小中学校は地域から歩いて通う児童・生徒が大多数だが、高校になると、電車・バス通学が多くなる。しかし学校によっては自転車通学が多いこともある。
 学校ごとにきめ細かく見ていく必要がある。学校生活以上に、通学に「三密」の危険性が高いので、それを避けられるかを考えるべきだ。
 バス通学が多い学校では、バス会社と提携して臨時に「通学バス」を出すことを考えたらどうか。
 学年ごとに時間をずらして、登校・下校時に一般客と接触しないような工夫である。
 (教職員の自動車通勤も認めるべきだ。東京では電車通勤が出来る地域では禁止されている。)
 それと同時に学校は教科学習だけの場ではないということも重要だと思う。教科学習はオンライン授業、ホームページを通したプリント学習などである程度補える。
 むしろ「社会性育成機能」こそ学校でしか育てられない大事な役割だと思う。
 もうやっている学校もあるんじゃないかと思うが、特に「保健室」と「図書室」の先行開室は絶対に必要。
 小中の場合、ほぼ徒歩通学なんだから、心身の相談に応じたり、家で読むべき本を貸し出したりする必要がある。これは絶対に必要だ。
 保健室を担当する養護教諭は、多分学校での感染防止マニュアル作成などで大変なんじゃないかと思う。しかし、同時に生徒の「相談対応」機能を果たしているわけで、「保健室登校」を認めないといけない。
 多分家にいられず保健室に来てしまう生徒がいて、今も受け入れているんじゃないだろうか。交通機関を使わないと登校できない学校では、インターネット(または電話)で予約するシステムを作ってでも対応するべきだ。パーテーションを作って、担任などとの相談も出来るといい。
 図書室も重要だ。公共図書館のほとんどが休館している中で、学校でも本が借りられないのでは読書も出来ない。
 図書室で本をずっと読んだり、友だち同士で会話する、受験勉強をするといったことは禁止する。(そもそもおしゃべりは禁止だろうが。)本の貸し出しや返却、新聞・雑誌を読むといった程度なら、「三密」にはならないだろう。
 大人じゃないんだから、ネットで電子書籍を買うわけにはいかない。
 特に小学校では「親子での利用」も考えてもいい。「学校図書館のコロナ対策はどうする?開館時間・閲覧席の利用・PC利用は?」という記事があった。(「学校司書のしごと」というブログ)。
https://donguri5.com/librarianship/school-librarian/corona-measures
 「部活動」も大事だ。
 このままでは6月にすぐ本格的に再開することも難しいと思う。そうなると、インターハイに続き、高校野球も難しいのではないか。
 高知で予定されている全国高文祭の実施も心配される。(連休明けにも開催について決定するとホームページに出ている。)
 インターハイはもともと東京五輪の影響で分散開催を余儀なくされ、予算確保もままならない状況だった。だから「ウイルス」以前に「五輪」に翻弄されていたことを指摘しないといけない。
 それに比べて高校野球は工夫の余地もあるだろう。(選抜大会を夏に行うなど。)高文祭もこのままの感染状況だと吹奏楽や演劇は厳しい可能性が高い。しかし美術、書道等だけでも何とか実施出来ないかと思う。
 そういう全国レベルの話はともかく、今後学校が再開されてもしばらくは放課後の部活動は行わない可能性が高いのではないか。中高ではまだ新入生も入部してないんじゃないか。
 そんな状況を考えると、昼間にいくつかの部活を集めて「トレーニング活動」だけを行うことは考えていい。
 多くのプロ選手も自宅でできるトレーニングを発信している。しかし中高生が自分でやるのはなかなか大変。特に高校ではトレーニング室がある場合も多いのではないか。
 競技の訓練をするんじゃないから部活顧問が全員付く必要はない。順番に誰か二人ぐらい一緒にやればいい。多分「闇活動」をしている部活が全国にいっぱいあるはず。
 それより学校でトレーニングした方がいい。どこかで勝手に集まると「自粛警察」に通報されてトラブルになる心配がある。
 教科学習に関しては「単位制的な発想」を考えていくべきじゃないかと思うが、長くなるので別の機会にしたい。今日書いたことは別に自分が書かなくてもいいんだけど、頭を柔軟にして目の前の課題に対応するレッスンでもあると思って書くことにした。
 退職して何年経っても、やはり「学校」というシステムが気になってしまうのである。それと学習の遅れが心配と言わず、まずは「全校大掃除」をしっかりやって欲しいと思う。教員や用務主事でやってるんだろうが、もう2ヶ月近く使ってないんだから。
『尾形修一の紫陽花(あじさい)通信』(2020年05月04日)
https://blog.goo.ne.jp/kurukuru2180
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