3歳と1歳の子供を、訳あって一人で働きながら
頑張って育てている友人がいます。
震災後の品薄状態に、仕事で身動きのとり辛い彼女は、
とても困っていました。
紙オムツやその他の紙製品まで買い占められてしまいましたから。
そんな中、先日の水パニック。
何とか凌いでいたお母さんも、「子供に飲ませないように」という
話を聞いてとても驚き、子供の水を買おうと走りましたが、
仕事が終わる時間帯では、もうどこにも売っていません。
遅くまで働いている彼女は、
入荷の情報を聞きつけ他のお母さん達と列に並ぶ事も出来ない。
職場のお友達が分けてくれた水も残り少なく、
どうしたら良いか分からず、普段冷静な彼女も少しパニックになっていました。
一人で働いて子育てをしている様なお母さんは、
どうしても母親同士のネットワークからも外れてしまうので、
なにか良い方法があったとしても、なかなか知る事が出来ないのです。
遅くまで一生懸命働いて身体も気持ちも余裕の無い状態で、
保育所にもお金がたくさん必要ですし、本当に大変だと思います。
本人はその辺の弱音は吐きませんけども。
で、たまたま僕は普段から水をまとめて買っていたので、
先日の水パニック発生時にも結構な数が部屋にありました。
本当は僕なんか水道水で十分なんだけど、
お医者に「水を飲め!」と脅かされてなんとなく買うようになっていたのです。
そんな大して必要ともしていないおっさんの水が、
人の役に立つ時が来たのです。
リュックとかばんに、ありたけのペットボトルを詰めて出かけました。
お母さんは泣いて喜んでくれました。
「もう今は飲ませても大丈夫ですよ」と言われても、
子供の事はやっぱり不安でしょう。役に立ててよかった。
子供たちも意味も分からず喜んでくれました。
彼らの姿を見ていると、
他人の僕でも「絶対に守らなきゃ」という気持ちになります。
彼らが安心して育っていける環境を繋げてあげなきゃね。
大人の責任だと思います。