秋→冬

2008-11-30 | Weblog


からからの落葉が
風にのって冷たい音を立て
あまり使わないマフラーを首に巻く
暗闇の市役所の窓には一つだけ明かりが点いていて
僕はその明かりの中を想像する

週末の路地裏はシチューの匂いで
年甲斐も無く母親の顔を思い出し
光る猫の視線から目を反らし
綺麗な星を眺める

日曜日の午前中
どこかの公園の子供達の声と
どこかの家から聞こえるピアノの練習
僕はお財布の小銭を見つめ
煙草とドーナツを買う


悪くない
良い季節じゃないか

染みるけど


聴いたらよいさ

2008-11-23 | 音楽のこと

クリックで聴けます

最近、「一日何回聴くんだ」のFleet Foxes。
シアトル産の不思議なバンドです。

地元では人気者らしく、
アメリカって広いな。。。って感想。

60年代位の音
中世のどこら辺かの音
土臭いフォークの音

この、単体で聴くと飽きの早いジャンル達(僕が)が
最高のバランスで見事に合わさってくれています。

美しいメロディとコーラス。
センスの良いアレンジで、
何度でも聴かせてくれます。

CDはまだEPと1stアルバムだけみたい。

また良い音楽と出会えました。
素晴らしいです。


ご無沙汰しております。
皆様、風邪などひかないように
御自愛専一にお過ごしくださいませ。


「今」のバンドですので。


青いひと

2008-11-10 | 絵のこと


上の絵は、
知り合いの劇団のチラシ用に描いて使わなかったもの。
気に入ってるので、ここでお披露目。

久しぶりに
ホームページのトップページを変えてみました。
相変わらず、古いホームページビルダーで
ちょちょいとやってるだけですけども。

白っぽいのから、黒っぽいのに変えてみましたよ。
簡単なはずのソフトでの作業も、本当に面倒。。
だから、古いホームページビルダーさえ使いこなせず、
ちょちょいで出来る範囲でしかやらないの。

何年もやってこれだから、嫌いなんだよね。PCの作業って。
いろいろ使いこなせたら、仕事とかでも便利なのにな。
嫌いじゃ仕方ない。
根気が無いだけなんだけどね。





楽しい仕事

2008-11-06 | 絵のこと



サメジマミツル氏のニューアルバムに
絵を描かせていただきました。

いつか一緒に何か出来れば嬉しいな
と思っていた男との初仕事。
ずぼら単純B型男二人ではありますが、
割とスイスイと進みました。
「集中すれば強い!」という事にしています。

音を聴かせて頂いて絵を描く
というやり方は、僕はとても好きでして
良い音楽を聴かせてもらえますと
もの凄い勢いで描けるのです。

楽しく良い仕事をさせて頂きました。
ありがとう、ミツルくん!

一度行方不明になったモノは、
二度と出てこないと噂の
カオス四畳半で生み出される素敵な歌を是非!

サメジマミツル氏のサイト

試聴ページを作らせてもらったので、
是非聴いてみてくださいませ。




こんな感じにデキアガリ☆


媚びない迷宮

2008-11-02 | 映画のこと


パンズ・ラビリンス (2006/メキシコ=スペイン)


恐ろしい映画であります。

いわゆる「ファンタジー映画」というイメージで鑑賞されますと
必ず痛い目にあいます。保証します。
僕等が観てきた80年代のあの素晴らしきファンタジー映画たちとは
かなり違いますから。

妖精が飛んできてチュ♪なんてことも、
犬みたいなドラゴンに乗って、ガキ大将を蹴散らしたり
モッコリタイツのデビッド・ボウイ王様の迷宮で
舞踏会に参加したりとかも
指輪に惑わされながら、ちびっ子たちが巨大な悪を撃退したり
成長が心配される眼鏡少年が、楽しい魔法学校で学んだり

そんな素敵な事は、断じて起こり得ないのです。
どれも名作ですけどね。(眼鏡魔法は??だけども)

だから、覚悟を決めて観た方が良いです。

このギレルモ・デル・トロの
正当な悪意に満ちたファンタジー映画は
絶望の淵から産まれる「ファンタジー」に
正面からぶつかり、媚びる事無く最後まで突き進み、
観る者に思い知らしめてくれるのです。

これ、面倒なプロデューサーが居たら、
絶対にOKは出なかったでしょう。

スペイン内戦を背景に、描かれる不幸な少女の物語は、
太刀打ち出来ない大人たちの現実と
戦う唯一の手段として産まれる少女の非現実世界が
見事に描かれています。

ファンタジーとは、「逃避」の為ではなく、
「戦う」為でなくてはいけません。
この映画も、それをしっかりと描いており、
一部で言われてる様な「悪趣味」なものだとは
僕は全く思いませんでした。

ファンタジーを描く時、
その裏側にある「現実」から目を反らす事は出来ません。
勿論、完全な子供向け娯楽作品等では、
そこまで描く必要はない例外はありますけど。


ギレルモ・デル・トロ監督の映像・美術も
美しく残酷で魅力的です。