『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

1月15日 異文化交流ライブ(5月31日)打ち合わせ

2020-01-25 01:09:08 | 音楽・フルート
一昨年、初めての試みで行ったジャズピアニスト飯塚由加さんとの 
「異文化交流ライブ」 
今年もやることとなりました。 
神田宮地楽器後援、協力の下に、所縁のある生徒さん達の発表会ライブ、そして私達のライブ、最後は会場にて懇親会、という楽しい企画。 
今年はさらにキーボード、ボーカルのM先生も参加し、3人での開催です。 

会場は、淡路町交差点にある宮地楽器神田店。 
5階のバレエスタジオ、アップライトピアノということもあり、懇親会も混みでチャージ料は1000円。
安ワインだけれど、アルコールもあります! 
お時間ありましたら、どうぞお越しくださいませ。 
前回はサチモスやサザンのナンバーをやらせてもらって、楽しかったです。
今年は何にしよう?と思案・・するのも楽しい。 
全員合奏は、テイクファイブでアドリブ回し。
これは生徒さん達にも喜んでいただけ、とても楽しかった。 
今年はDマイナーのブルースでやろうか?と打ち合わせ。 
飯塚さんとは30代の頃からのお付き合い。
ジャズピアノの腕も人間も最高の異分野の音楽仲間との交流、これまた楽しい。

1月13日 WAYAZ始動

2020-01-25 01:07:54 | 音楽・フルート
年末のクリスマスパーティーで会ったばかりといえば、ばかり、ですが、年が改まるとなんだか、久々な気もするWAYAZのバンド仲間。 
かれこれ15年以上にはなっているのか?もう20年近い付き合いです。 
とてもゆるいバンドなので、全く上達はしていないし、新しいレパートリーも、少しずつしか増えないし、サチモスナンバーは出来ないし・・なのですが、だからこそ、続いているおやじバンド。 
本日は渋谷のスタジオで練習&新年会。 
メンバー5人が全員揃うのは、そういえば、久々かも。 
12月半ばまでは私が忙しくて欠席、ライブハウス下見の時はベースのN君が出張で欠席、クリパはご家庭の事情でTくんが欠席・・ 
という感じ。 
そんなWAYAZですが、2月29日には池袋のライブハウスで、二年ぶりのライブをやります。 
小さな会場なので、52年卒の同期優先ということではありますが、やはり「本番」があるとなると練習も普段よりも真剣に? 
とはいっても 
「え~~っと、これはどうやるんだっけ??」 
というセリフが許される、ありがたいバンドではあります。 
・・このセリフは主に私で、なんか毎回、申し訳ない・・、 
でも練習方法や合わせ方のアイデアは仕事柄豊富に持っていることもあり、チラチラと提供。 
すぐに効果、変化があるのも、みんな素晴らしいです。 
今回の目玉は、エレキのNくんが調達してきた「ヤカン」。 
中の仕組みはよくわからないのですが、このヤカンにチューブを付けて、口で吹きながら演奏すると、ギターの音がほにゃほにゃほにゃ~っとなる面白い装置。 
映像的にはマイクスタンドにヤカンがぶら下がっている状態となります。 
Nくんはリズムボックスも持っていて、「きざむくん」という名前を付けているので、このヤカンにも何か名前を付けなきゃねえ、なんて言っていたら、ベースのNくんが 
「・・・ひずむくん?」 
全員賛成で即決定。 
でも、こんな名前を付けられたら、ぐれてしまいそう・・ 
どうせ俺は「ひずむ」だぜ! 
とか言って・・ 
私はすぐに小声で 
「ラーラーラひずむくん、ラララひずむくん♪」と「むじんくん」の替え歌でテーマソングを進呈。 
Nくんが、このひずむくんを演奏している様は中々面白く、メンバー全員の眼がそちらに向いてしまって、笑いをこらえつつなので自分の演奏がおろそかになりダレダレになる、という問題はあるにせよ、かなりの面白さでした。 

「水月」は既にWAYAZでも何度かやったので、改めてイメージと曲の成り立ちを伝えて、ギターソロの部分は「ここで、一人ごちて・・」 
これだけで、しっかり伝わり、リーダーIくんのアコギソロは素晴らしいファンタジーに。
それを彩るNくんのエレキは遠くの虫の鳴き声のような、という過去最高の出来となりました。 
新年になってからの奏法の効果も確認でき、ユーミンも歌えたしで、充実の時間。 
・・まあ、歌に関しては、・・これからにご期待いただきたい。 

行きつけのイタリアンでの宴会も、なんやかんやで、練習と同じくらいの時間、しゃべり倒していたかも。昨日に続き、楽しい新年会となりました。 


1月12日 生麦事件参考館・キリンビール工場見学

2020-01-25 00:46:49 | 旅行
高校の同窓会組織の中から自然発生的に生まれた「大江戸散歩隊」。 
様々な街を散歩して最後は宴会、という楽しい会です。 
最年長はS29年卒のH先輩、33年卒の奥様のk子さんご夫妻、最年少はH3年卒のFくん夫妻、Tくん夫妻、そして中堅どころ・・とはいっても年齢差は様々ですが、総勢10数名での生麦散歩でした。 
51卒のS先輩はベルギーからも、その貢献が表彰された、ベルギービールの専門家。
つまりビールのプロで、日本全国のビール工場見学にももちろん、行っている。 
今回は駅から徒歩でも行きやすいということで、キリンビール工場見学をアレンジしてくださいました。 
そして、せっかく生麦に行くのだから、これはもう、「生麦事件」の記念碑、そして、その資料等を展示しているところも外せない、ということで、まずは、生麦事件参考館に。 
1930年生まれ、つまり90歳になられる浅海武夫氏が館主。 
もとは、地元の酒屋さんだったのが、ある観光客から、「日本の近代化に大きな影響を与えた事件の資料館がないとは嘆かわしい。地元の恥ではないのか?」 
という長い手紙を受け取ったことがきっかけで、1976年から個人で生麦事件に関する資料を集め始め、独学で様々なことを学び・・ 
結果、貴重な研究、資料をまとめ、また日本各地で講演もされるようになった、という方。 
実際には2時間かかる、という講演を時間の関係から1時間にまとめたものをビデオで聞いたのですが、内容も、話術も面白く、あっという間の1時間でした。 
様々な名前がスラスラと出てくるだけでなく、年代もよどみない。
とんでもない、記憶力、も、おそらく、この事件への情熱の成せる技なのでしょう。 
個人の邸宅を改造されたその「参考館」には、貴重な写真や資料も沢山。 
何より、この浅海武夫氏、ご自身が素晴らしい。 
「激レアさんを連れてきた」にぜひ、出演して欲しい。 
損得抜きの個人の情熱が、ここまでの大きな仕事を成し遂げる、ということに、一番打たれました。 
サポートされている弟さんも85歳。 
まだまだお元気なお二人に会いにいくだけでも、価値があると思います。 

教科書では3行くらいで終わっていた「生麦事件」。 
その背景や、知られていない様々なエピソードにワクワクでした。 
大河ドラマにしてもかなり面白いのではないかしら・・? 

その後はキリンビール工場見学。 
麦芽を初めて食べましたが、香ばしくて、とても美味しかった。 
売店で売ってはいない、とのことで残念。 

様々な工程を経てビールになっていく様子がとてもよくわかるツアー。 
一杯のビールも沢山の人の研究、努力の仕事の集積でできているのだなあ、という当たり前のことを改めて感じました。 
もう、「とりあえずビール!」とか言っちゃいけないな、と反省。 

最後に3種類のビールを試飲。 
普通の「一番搾り」、黒ビール、プレミアム一番搾り。 
3種類なので、小さなコップに1杯ずつかな?と思っていたら、なんの、ちゃんと種類別に異なったグラスにちゃんとサーバーでサービスされて、たっぷりな量。 
プレミアムの泡がクリーミーでこの中では一番好き。 
おつまみは、ここでしか売っていないという亀田の柿の種。ビール酵母使用のチーズ味。
美味しかったです。 
これで、タダ。無料なのだから、素晴らしい。 
ガイドのお姉さんが最後にみんなの記念撮影をしてくださったのですが、 
「世界で一番おいしいビールは?」 
「一番しぼり!」 
というお約束。 
なるほど、語尾が「り」だから笑顔になるのね。 

撮影スポットもありパチリ。持っているプレートの標語は・・

NO BEER NO LIFE !

その後は敷地内にあるレストランで宴会。 
さらには、有志数人で、脚をのばして、シルクセンター前にあるお洒落なお店に。 
年齢も職業も様々な同窓生との交流は、本当にほっとできる、暖かなひと時でした。 
皆様、ありがとうございました! 





1月11日 埋める!?

2020-01-25 00:44:50 | 気付き

「そっか!これは埋めるため必要なカーブだったのか!?」 
というのが本日の結論。 
セッティングに迷っているという生徒さんの楽器は古い国産のメーカー。 
日本のビンテージフルートといっても良い笛です。 
これを吹いたところ、面白い発見がありました。 

製作者が、どのような意図で作ったかはわかりませんが、私の推理では、より日本人、アジア人が演奏しやすいように、と考えの試みではないかと・・ 
具体的に説明しようとすると、もう今の奏法全てを言及しなくてはならないので省きますが、この歌口のお陰で、長年の疑問も解消できた・・?かもしれません。 
何故、フルートの歌口の形は丸いのか。 
元は葦の管に穴を開けて笛にしていたのだから、丸いのは当たり前。 
ルネッサンスフルートなどは、その形状をそのまま留めている。 
しかしながら、様々な試行錯誤、試みが成された結果の現在のフルートの歌口も以前として、楕円、という丸い形。 
もちろん、より長方形に近いものもあったり、個体差は様々にあるけれど、丸の仲間の形であることに変わりはない。 
長年の疑問というのは、息の当たるエッジの部分は、まあ、これはこれで、そういうものだ、ということで良しとしても、 
何故、下顎の当たる側まで曲線なのだろう? 
ということ。 
塞いでしまう部分なのだから、まっすぐでもいいじゃない? 
と、かつて、フト思ったことがある。 
見た目の美しさのためかな? 
くらいに思っていた。 
生徒さんの国産の笛の歌口のカーブは、私のロットよりも、かなり、より円に近く、当てた感触も、当たり前ではあるけれど、全く違う。 
そして、面白かったのは、すっと当てると、そのえぐれた曲線の中に柔らかい下唇部分が埋まるように導かれたこと。 
よりフルートとの一体感が増し、通電できた感じ。 

押し当てるのは下唇の柔軟性を妨げるし、この「埋める」という感覚も、口元の力みが減ったからこその感覚、柔らかいからこそ、埋まる訳なので、誰にでもお勧め、という話ではない。 
だからこそ、奏法全般に関わる話になってしまう訳で、ここだけ真似しても、きっと良い結果にはならない、とても危険な気付きであることにも言及しておきたいです。 

でも、夫々の楽器の歌口手前部分の活用方法に、やっと気付いた、というのは、本当に大きなメウロコ。 

国産のその笛は、おそらく西洋人よりも厚い唇を持つ日本人のために、と考えられたものではないか、と。 
そして、初代、五代目ロットは、そこまでカーブはついていない。 
でも、決して直線でもない。 
今までの吹き方よりも、本当に極僅かではあるのですが、この「埋める」という感覚が、また新しい世界を教えてくれました。 


1月9日 ピピロス、重心移動、ホーミー、心

2020-01-25 00:42:39 | 気付き
12月29日からピピがやってきて、5日に戻った、8日間の冬休み。 
この間、フルートを吹いたのは一日だけ。 
こんなことは、フルートを始めてから初めて。 

ピピの滞在は期間限定なのだから、海外旅行にでも行ったつもりで、じっくりピピと遊んでしまおう!!と決めたから。 
実際、本当に楽しく、猫にこれほど癒されるとは・・ 
「吹かない」と決めると、普段よりも家事にも気合が入り、年末年始の御馳走は例年以上にがんばった・・・ 
とはいっても、出来合いのものを並べたり、アレンジしたり、ではあるけれど、テーブルセッティングをがんばった。 
・・それにしても、お節料理も、少しは並べているのに、真っ先に全員の箸がのびるのは、ローストビーフって・・・ 

いつもは、買い物に出たり、外食に2,3回出たりするのだけれど、もうずっと引きこもりで、ピピと家族3人で過した休日。 
外食は、4日の夕刻に近所の和食のお店に一度行っただけ。
この時もそそくさと帰宅。 
とにかくピピ中心のお正月でした。 
なので、5日に帰ってしまった後の「ピピロス」が重傷。 
掃除するためにピピの居た息子の部屋に入るだけで、様々な表情、体勢のピピの様子が、とてもリアルに浮かんで、それも同時に100匹くらいが、部屋中にあふれて蠢いている・・ 
というちょっとシュールな光景。 
ベッドの端に座り込み、涙ぐんでいる私を心配してか、夫がドアを開け・・ 
   「にゃ~~ん」 とピピの真似。 
   
         ・・・違うっ!! 

・・・・・・・・ 
と、このようなダレダレの冬休みでしたが、そんな中、久々に明け方の夢のお告げ?がありました。 
おそらく、やはりフルートを吹いていないことが、深層意識の中では気になっていたのだと思います。 
それは、やはり重心移動。 
年末最後の大きな気付きは「首は最後」というものでしたが、そのための、最初のスイッチ、左足の移動のための重心移動。 
これもまた、「陰陽」と呼べるかもしれません。 
釣り合いとは陰陽だ。 
左足を動かすために、重心を一旦右側に移動させる。 
しかる後、徐々に、自分から見下ろして、反時計回りに重心移動をしていくことで、提灯畳み的な体幹部の移動が出来る、というもの。 
夢は、「まず、右でしょ。」と誰かにささやかれたような感じ。 
・・・・・・・ 
ヒストリーチャンネルでは、何度も同じ番組を繰り返しているのですが、つい見てしまうのが「古代宇宙人説」。 
もうなんでもかんでも、宇宙人のせいにしてしまうのが、いっそ清々しく、面白い。 
出演者も、微妙に怪しげで、良いバランスである。 
吹き替えの声が、輪をかけて怪しい感じなのは、日本の制作会社の戦略か? 
この中で、古代遺跡や神殿は、110ヘルツの周波数が生まれるように造られている、というのがあって、「音」によって、宇宙人と交信したり、巨石を持ち上げたりしていた、というものがありました。 

実際に音によって、小さな玉を浮かび上がらせる機械も紹介されていました。 

確かに、音というのは物理的な振動だから、それが上手く増幅したら大きなエネルギーを発することも、あるかも?? 
昔、電通大の坂口教授の研究協力で、新横浜にある、音の振動の影響を計測することの出来る施設にうかがったことがあるのですが、その時、実際に、数値化される「音」を見て、部屋にある物質、机も、椅子も、何もかもがフルートから出る音に共振しているのだな、と知り、嬉しかった。 

・・巨石を浮かべられるかどうかは、まあ置いておくとして・・ 
古代の神殿、とくれば、それはもう「祈り」であり、声明、ホーミー、へと繋がる。 
TVを観ながら久々に、ホーミーをやってみて驚いた。 
昔やっていたころ、そう、このmixi日記の最初はホーミーのことなのだけれど、当時はわからなかった、感覚がある。 
おそらく、ここ数カ月の、特に昨年12月に甲野先生にお教えいただいた、胸鎖関節の使い方に伴う変化だとは思うが・・ 
全然、別物になるのである。 
それは、心臓近くの胸の骨。いや、もしかしたら心臓なのかもしれない。 
だって「心に響く」って言うじゃない? 
・・・・・・ 
新年早々の、この二つの気付きを本日、たっぷり試してみたのですが、身体への振動はより増え、ブレスものび、何より、音自体が持つエネルギーがより充実した感じとなりました。 
・・・ 
「夜間飛行」から配信されている甲野先生のメルマガに、12月5日の音楽家講座のことが詳しく掲載されていました。 

先生に拙フルートの進展を認めていただいていること、そして、先生の大きな進展にあの日の講座が関われたことが、とても嬉しかった。 
師から「音の出し方はわかってきたみたいね。後はどう心をこめられるか・」 
という、進級課題を与えられたけれど、そもそも、その込めるための「心」がチープではしょうがない、というのが、ここのところの自身の悩みでもあり課題でした。 
そんな中、やはり同じメルマガに、吉本ばなな先生と甲野先生の往復書簡があるのですが、今回の甲野先生の御手紙に大きな衝撃を受けました。 
そのタイトルは 『「自然な」が「不自然な」時代』 
実際にメルマガを読んでいただくのが一番なので、3文だけ抜粋を。 
(抜粋引用開始) 
(前略)
そして、それによって現代という時代のどうにもならなさを痛感しているわけですが、現在「自然」 
という事にこだわる人達が、どうしても陥ってしまう根本的矛盾は、昔は「自然な」ということは、つ 
まり「あまり人が手を加えていない素朴な」という事であり、経済的にも安価だったわけですが、 
現代はそうした「素朴な物」の方が逆に高価になってしまっている事だと思います。 
(中略)
数十年前までは安価なものは「素朴で手のかからないもの」でしたが、現代はそうではなくなって 
いるのです。それだけに「自然」を強調し、それによって商売をしている人も少なくないわけで、 
「自然」の強調は、それ自体が不自然になっており、ばなな先生が「自然派」や「自然的」に懐疑 
的になっていらっしゃることは十分に理解も出来ます。
                                   (抜粋引用終わり) 
その後、内容はテクノロジーの加速的な発展に伴う様々な弊害・・若い世代の国語力の低下、地球温暖化、海洋に漂うプラスチックごみ問題、放射性廃棄物処理問題、と展開します。 
次号のばなな先生の返信書簡が今から待ち遠しい。 

近未来小説や映画などで描かれている、 
「格差がより広がり、一部は清潔で文明を享受する快適なシェルターの中で生き、それ以外はスラムでの生息を余儀なくされる」 
という事態は、地球規模で既に始まっているけれど、でも、そのシェルターが本当に天国かというと、それはそれでまさに『「自然な 」が、「不自然な」時代』の似非天国な訳で。 
このような時代だからこそ、より深い心と魂を持って、それを音楽に託せるような笛吹きになりたい、と感じた次第です。