『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

第103回 音楽家講座 in 鶴見

2021-02-27 00:05:39 | 音楽家講座・甲野善紀先生を迎えて
今回も熱気あふれる良い時間となりました。

ここのところ、忙しさがさらに増して、あまり眠っていない、と仰っていた先生のことがやや心配ではありましたが、講座では、すっかりお元気なご様子で一安心。

「何かご質問は?」

にすぐに、初参加のコントラバスのOさんから

「先生はおいくつなのですか?」

「ああ、72歳です。。」

「え?!お若いですねえ。。。」


本当に、あまりに毎回進展が素晴らしく、生き生きとされているので、すっかりお年のことを失念してしまいがちですが、全く、72歳とは到底思えない先生です。

実際、今回もさらに動きのキレが増していて、気配も消えて、本当に素晴らしかった。

前半のお話では

「表の意識の飛ばし方」

「夢想剣」というものがある様に、「自分がやる」のではない世界。

どんなに辛いことや嫌なことがあったとしても、扉を開けたとたんに、そうした諸々の悩み苦しみが、一瞬で消えるような「心の技術」。

その「心の技術」は、微妙に「身体の技術」とリンクしている、というお話。


太刀取りの技では、逃げるのではなく、積極的に相手の太刀を取りにいくことで、結果としてかわせるようになる、というのも印象に残った言葉でした。

祓い太刀も実演。

見ているだけでも、こちらの肩も軽くなる心地。


個別指導は、

歌とピアノ、コントラバス、歌、ピアノの5名。

4名は初参加で、ピアノの肩は2回目。

今回も、皆様、大きく変化され、マジック?としか思えない程。

主に「紐」での変化で、毎回驚かされるのですが、今回は新た手の内の発見も。

声のボリュームを増すのに、まるでレバーの操作の様に、ある箇所を使う。

「虎拉ぎ」からの発想で、でも今回のものは親指だけがカクカクと曲げられただけで、あとはそのままに。手を最初に丸くするのは虎拉ぎと同じ。

まだ名前はありませんが、いずれ先生がまた良い名前を考えてくださるそうです。

鷹か何か、大きな鳥が翼を広げようとする寸前の動きにも似ている気もする。

・・浮き構えをする途中に、この手の内にするといいんじゃないか?

などなど、色々なことが頭を駆け巡っておりました。


この手の内は、偶然ですが、前回の音楽家講座以来、より「指先を埋める」となった私のフルートの持ち方にもシンクロしている。

右手親指はまだ過去の癖で、伸びていたのですが、明日はこの手の内のカクカク親指で吹いてみよう、と今からワクワクです。

今回の様々なことも、みな「浮き構え」によって起きてきている気もします。

ご参加くださった皆様、お手伝いくださった皆様、ありがとうございました!

次回は同会場で3月24日(水)です。
通常開催が出来ると良いのですが‥・


「虎拉ぎ」を実演解説されている先生。





コントラバス奏者に指紐を巻く先生。