『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

コモドドラゴン

2022-03-18 23:55:23 | 気付き
昨日の午前中、偶然NHKBSの再放送で、コモドドラゴンを観ました。
ピピにブラシをかけている時でした。

3メートル?

「ピピなんか、おやつにしかなんないね」などど言いながら呑気に観ていたのですが、その歩き方に驚愕。

ブラシは一旦中止にしてTV画面に集中。

元々、私の認識していた四足歩行など似非もいいところ、とは思ってはいたものの、肝心のところがわかってなかったな、と猛反省。

コモドドラゴンの前脚は、この抜けてたあたりがとても明確にわかる。

さらにその後で登場したクモザルも、注意して観ていると、同様の動きをしていた。

内側から外側に旋回させながら、というのは、白熊などの様子を観て、真似していたのだけれど、それだけじゃあなかった。

きっと白熊も、フサフサの毛に隠れてわかりにくいけれど、このコモドドラゴン同様の足運びなのではないか・・・と思う。

コモドドラゴンは「繋げる、運ぶ」を繰り返していた。

これは、鎖骨、肩甲骨に作用し、前脚と体幹を繋げる。

しばらく、この真似をしていると、肩がぐんぐんと下がってくる。

胸鎖関節も無理なく狭まる。

結果、喉も開き、横隔膜も下がり、呼吸が深まり、さらには、指先までが体幹と繋がる。

気付いたのが昨日朝で、昨日夜、本日と、生徒さん3名にやっていただいたのですが、いずれも、大きな成果が上がりました。

フルートを構える前に、この動きをして、胸鎖関節を寄せ、指先まで繋げてから吹く。

コモドドラゴンの真似をステージ上でやるとただの変な人になるので、不可ですが、舞台袖でやっておいて、上半身のこの状態を損なわない様に右手にフルートを持ち、左手はロングドレスの裾を踏まない様にちょんとつまんで登壇しお辞儀。

最も異なったのは、左手。今までは普通に順手
これが結果としてなのだけれど、逆手となる。
・・これって、私の唯一の得意技、「椅子ひっくり返し」の技法じゃないか・・
あんなに得々と、「腕の遊びが身体の繋がりを損なうんです」とか言っていたのに、肝心のフルートでは損なったまま、ドレスの裾を持ち上げていたとは。
この手の様子は、バロックダンスの挨拶の時のちょっと気取った感じによく似ている。
でも気取っている訳ではなく、繋げているのである。

その後は、抜刀の応用で構える。

今までの私のやり方は、フルートを構えるまでの身体がダボダボだった、とこれまた反省。だから、この段階で、素に戻ってしまうというか、緊張を呼び込んでいたのかもしれない。

全ての準備を舞台袖で整えておくことが肝心だった。

これにより、先日の音楽家講座での「アシスタントに徹する」というのも、より照準内になってきた。

コモドドラゴン、ありがとう!