『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

海辺の秘密基地にて

2023-10-12 10:25:13 | 音楽・フルート
暑くもなければ寒くもない、という最高のお天気に恵まれました。

以前から何度もお誘いいただいていたゲストハウス。

宿の主は川崎優先生のご次男、Mさん。

「海の見える部屋でフルート吹いたら楽しいよ~~♪」

と、何度かお声がけいただいていました。

ミュンヘンに行くことが決まったご報告に伺った時、「偶然だなあ。ちょうどうちの次男も会社から派遣されて2年、行くんだよ。」とその場で紹介されました。

ローテンブルグでの語学研修を終えて、ミュンヘンに入ってすぐに、連絡を取り合い、その時、Mさんが紹介してくださったのが中山早苗さん。

その後、早苗ちゃんはミュンヘンコンクールの2位なしの3位となるのだけれど、当時の印象はとにかくお酒が強い!ということ。

3人で、時にはMさんの上司の方も交えてよく飲んでいました。

この上司というのが、あの名指揮者・サヴァリッシュの甥御さんで、サヴァリッシュ家がキープしているオペラ劇場のS席のチケットを行けないから、とプレゼントしてくださったこともありました。

せっかくなので早苗ちゃんとも、私とも親しい川崎先生の愛弟子の北川祥子さんも、とお声がけして、久々に4人で集まりました。


JR逗子駅からバスで5分程の鐙摺(あぶずり)下車。
目の前は海。バスで行った私とさっちゃんは、約束時刻よりも早く着いたので、写真を撮ったり、ビーチコーミングしたりして、久々の海の空気を満喫しました。





この辺は、若い頃のデートコースの定番だったので、懐かしい。

日陰茶屋は定休日でしたが、ラ・マーレの前には記念撮影をしていた団体客も。

Mさん曰く「秘密の隠れ家」は少し高台になった処にあり、バス停からは徒歩1分。

コンパクトな3階建てで、もうどこを見ても素敵なものしか目に飛び込んでこない。

設計、内装なども出来るものはご自分やったそうで、本当にびっくりでした。




久々にお会いしたのだけれど、更に川崎先生に似ていらした。

日陰茶屋が休みだったので、特別に早い時刻から檑亭 のお弁当を取りに行って用意してくださいました。

檑亭 はお庭が素晴らしく、母方の祖父が西鎌倉で、父が亡くなった後、私達家族も越してきて住んでいたので生前は何度か連れていってもらったことがありましたが、それ以来。
とても年配の料理長ということで、同じ方のお料理なのかもしれません。


早苗ちゃんが車だったので、お土産のノンアルスパークリングで乾杯。
リンゴの様な爽やかな香りで、中々こちらも美味しかった。




川崎先生や植村先生の想い出話が沢山でき、沢山聞けて、知らなかったことなどもお互いあって、とても懐かしかったです。夫々の近況など話た後は、秘密基地探索。
お部屋はどれも白が基調のモダンな造り。
バスルームなどもカッコいい。
全部、Mさんの趣味で揃えたとのことで、素晴らしい。
Mさんは大の車好きで、確かF3ドライバーのライセンスも持っている。
BMWからポルシェに移られ、今は第一線から退かれたけれど、なんとなく家具調度もスポーツカーの雰囲気が漂うのはそのせいかも?

屋上から見える景色も最高でした。





午前中は曇っていた空もすっかり晴れて、真っ青な空と海。
爽やかな潮風も心地よい。
この空気だけでも御馳走です。

家の背後の丘の茂みには大きな鳥の姿。

「ここの主みたいで、ずっといつも居るんだよ。何の鳥かわかんないだけど。」とMさん。
私もさほど詳しくはないのだけれど、本当に大きな鳥で嘴も長い。

思い当たるのは昔マラケシュで沢山みかけたコウノトリ。
他に思い当たらないので、もしかしたら、そうなのかも。





その後はフルートでトリオやトリオ・ソナタ、アルトフルートとのアンサンブル、と
川崎先生の作品はもちろん、バロック、フランスもの、ラグタイムと持ち寄った楽譜を初見大会して遊びました。

Mさんは後片付けしつつ、カメラマンも。
同じ部屋の中に、川崎先生も植村先生もいらして、「みんな、楽しそうでいいねえ~」とフルートで遊んでいる私達のことを喜んでくださっていたような気もする。








早苗ちゃんは、コンクール後大活躍されていたけれど、その後ジストニアで全く吹けなくなってしまった時期がありました。
最高を極めた者にしかわからない壮絶な葛藤があったのやもしれません。

でも、数年前からアルトフルートでは演奏活動も出来るようになり、今回は普通のフルートも大分吹けるようになったから、と持参。

まだ回復の途中とはいえ、久々に聴いた早苗トーンは深く心に染みました。

暗くなると運転するのが疲れるから、と先に早苗ちゃんは帰宅。

私とさっちゃんは、Mさんお手製のスープパスタにチーズをたっぷりかけて堪能し、今度はリアルワインで乾杯。

早苗ちゃんからは「今度はワイン2,3本持って電車で行く!」との宣言もあり、次回も楽しみです。

さっちゃんは一学年下ですが、3人共同い年で、前期高齢者。

とにかくお互い元気でいようね、と約束。

Mさん、ありがとうございました!

川崎先生が繋いでくださったご縁に感謝です。