『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

構えの変化

2020-04-16 23:34:29 | 気付き
家事や片付け、そして何よりも沢山フルートを吹いているせいか、とてもよく眠れています。

でも朝起きると、とたんに「・・ああ・・そうだ・・コロナだったんだっけ・・」と現実に引き戻される。

とりたてて意識したことはなかったけれど、それまでは毎日、上機嫌で幸せな気持ちで目覚めていたのだと改めて思います。

レッスンや演奏の仕事のない毎日は思いのほか早く過ていぎます。
特に4月になってからは早く感じています。もう半ばを過ぎたとは!

時間の感覚というのは不思議。

また師匠・植村先生にも、甲野先生にも、岩城先生にも、何の連絡もしていません。

というか、できない。

時間があるのだから、超ヘタではあるけれど、自筆でお手紙を・・

と思いつつも、自分自身の心の置き所も定まらず、今回の出来事で突き付けられている覚悟や、「何が一番大切か」といったようなことすら迷うばかりで、一種のフリーズ状態。
思考停止といっても良いかもしれません。

自分の軸と思っていた、今までの価値観やらなにやらが、みな疑わしくなっている訳で。

ただただ今は、先生方のご健康を祈念するばかりです。

こうした心の構えが変化変容していることも関係があるのかもしれませんが、本日、正確には昨晩遅くに大きな奏法の変化がありました。

夜中にうつらうつらしている時に、腕が勝手に動いてその動作に。
それを本日、試した、という訳です。

「象さん」や「羊座り」「螺旋の構え」はそのままですが、最初にフルートを持つ場所が変化。

以前は両方の腕は、それぞれ右手は右側、左手は左側だった。

それを交差。

右腕が下になるように。
そして「象さん」

手を置く場所を最初からすべらせなくても良い場所に。


この変化で、より背中、腰と腕が繋がり、フルートが軽くなる。

軽くなったので、より右手で、特に右親指で持たなくてもよくなり、親指の先端を添えるだけでもフルートが安定。

・・これは2014年にバッハタッチに気付いた折、なんとか右手でも、と試みたものの、当時は出来なかった持ち方です。

仕方ないな・・と右親指の側面に乗せていた・・

つまり、まだまだ右親指の仕事、負担は多かった。
だからこそ、右親指に指輪をすると、その負荷が散って、より響くようになっていたのね・・

本当に、あっけないくらいに、ふと気付くと、この右親指になっていることに本当に驚きました。

ただ腕を交差させただけなのに、こんなに、それも勝手に変化するなんて・・

この親指を得たことで、より指はまわり、息はのび、タンギングも軽くなり、響きも増し、それまで出したことのないような音に。

自身のイメージを越えた音が出る、というのは、ルイ・ロットだからこそだろう。

「楽器の響きを邪魔しない」

という師の教えを思い出す。


最初に交差させるのはステージではどうよ、ってこともありますが、つまりは背中の環境を導き出すための技法なので、稽古していけば、その中で、背中だけでも作れると感じています。

現に、今パソコンのキーボードをたたいている時も、この背中でやっている。

東京に居るピピや息子に会えないのは寂しいですが、こんな時だからこそ息子の側にピピが居てくれて良かったと思います。

そして、私には二本のロット、初代と五代目が居てくれて、本当に良かったと。


・・・・・
2月にピピを預かった時には、この青い猫の頭をカプっと噛んだりしていたものでした。
・・慌てて取り上げたけど・・

今年の春は庭のミントが勢力を増していて、ドクダミを追いやっていました。
少し摘んで猫と一緒にテーブルのセンターピースに。



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