『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
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フルート奏者・白川真理

四足歩行的身体性  左腕と左手首

2024-12-15 15:02:03 | 気付き
12月8日に出演させていただいたガルバスタジオのコンサートでは、足指を使っての音の処理と共に、もう一つ大きな気付きがありました。

元々、譜面台はかなり低い位置。

でも、リハの時に使おうとした譜面台が故障していて、いつもよりも低く、その修正が出来ず、2本目にトライしたものの、こちらもだめ。

リハの時間も限られていたので、もうこれでいいや、とその低い譜面台で吹いたところ、かつてない程、口元の緊張が減っていることに気付きました。

?これは良いかも・・?

本番は通常の高さに調整された譜面台が置かれていたのですが、それをサクっと低くして、楽譜置台の処はより倒して演奏しましたが、色々なことが自由に出来たのは、このお陰が大きかったかもしれません。

ここで思い出したのは、かつて四足歩行マイブームだった頃のこと。
ウォーミングアップに四足歩行で歩き回っていたこともある。

当時は首を回すには、この四足歩行的身体の方が、ガキっとならずゆるやかに出来るという気付きで、どうしてもある程度首を左にまわさなくてはならないフルートにとっては、とても大きな気付きでした。

当時は某楽器店で古武術奏法クラスというのをやっていて、ヴァイオリにスト数名にもお教えしてとても喜ばれたものでした。

今回、軟口蓋を上げるようになっての初めての本番でしたが、首の緩やかさに加え、譜面台が下だと、顎周辺がとても楽になり自然に上下の歯の位置が揃っていることに気付いたのでした。

以前は気付かなかった、というか、多分軟口蓋も下がったままだったし、ここまで下を向いたことはなかったので、そうなっていなかったのではと思います。

この本番の数日前に、トイレでの気付き第二弾、というのがあったことも影響していた。

・・軟口蓋の時もそうだったけれど、何故にトイレ・・?

おそらく、とてもリラックスしているからではなかろうか・・

立ち上がる時にはトイレに限らず、上半身を前に倒してから立ち上がるのがもう習い性となっているのですが、上半身をグッと前傾させたとき顔も下に向き、その折に、下顎が降り出されて、上下のかみ合わせが同じ位置になっていることに気付いたのでした。

この時、「ああ、四足歩行の身体性を残したままであれば、軟口蓋も上がるのだなあ」としみじみしていたのですが、それっきりに。

それが今回、偶然リハでとても低い譜面台を使ったことで、フルートにも応用できることとなりました。\(^o^)/

そして、昨日、左腕と左手首の長年の疑問の答えがようやく見つかりました。
ボーっと「題名のない音楽会」を流し見していて、東フィル?のフルートセクションを見ていて。詳しくはややこしいし、私が感じるレベルでの良し悪しをここで述べるのも僭越なことなので、まあ、これくらいはたまには企業秘密としたい。

これも、そもそものきっかけは、以前よりも代講などで多くの生徒さんを観ることとなったお陰かも。

みな、左手のグリップが定まらず苦労されている方が多かった。
結果手、特に右小指に力が入ってしまって、色々と悪影響が。

過去、右手に関する可動域には敏感で、良い場所をみつけられていたのに自身の左腕に関しては、「まあ、身体の近くだしね。これでいいんじゃない?」くらいのものだった。

でも、それが大間違いで、これだけ、色々と振り捨ててきて、通常メソードとは180度違うことをやってきているのに、左腕だけは、過去に培ったものそのままでやっていて、それがとても邪魔していることに半世紀以上経ってようやく気が付いたという訳で。

そして、すぐに思い出したのは20年前、甲野先生と出会ってすぐの頃、ロシア武術・システマ指導者の一人者のお一人である北川貴英さんが駅のホームで雑談していた時にしてくださったご助言。

当時は北川さんもまだシステマに出会う前で、さてこれから何をしていこうかな?という感じの、とても明るい陽気な若者だった。

「ああ・・フルートだったら、こうやって構えればいいんじゃない?」とググーっと・・・やってくださったのだけれど、それが今まさに私がようやくたどり着いた左腕の取り扱い方。

・・ああっ!!・・_| ̄|○

当時は(今も?)とにかく甲野先生しか目に入らなかったので、「この人何言ってるんだろう?」ぐらいにしか思わず、「ありがとうございます。」と軽くスルーしてしまったのだけど、まあ、今の心身だからこそ、ようやく理解出来たということなのだろう。

このやり方で、左腕の位置も手首の具合も一気に良い状態となる。

「フルートは横に構えちゃだめなんです」ともうずっと言い続けてきたというのに、左腕だけはまだまだ横に構えようとして、他の様々な動きを阻害していたんだなあ・・

この病をおびき出し打ち砕くことが出来たお陰で、さらに自由に吹けるようになり、よりフルートが楽しくなりました。

こうしたことを以前は植村先生に喜々としてご報告出来ていたことが懐かしい。
大概先生は「うん。僕はずっとそうなの。」と仰るのが常だったけれど。



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