『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

義妹訪問

2023-10-18 00:44:52 | 日常
爽やかな秋晴れとなった本日。

富士山は雪に覆われ美しかったですが、雲が沢山出ていて、まるで雲の上に浮かんでいる様でした。




夫とドライブがてら南足柄の義妹とジローを訪ねました。

今まで毎月行っていたので、急に行かなくなるのもなんだし、もし良ければ行くよ、と連絡したら、とても喜んでくれました。

義妹は既に両親を亡くし、数年前、弟さんも癌で逝ってしまって、肉親は誰もおらず、弟に逝かれてしまって一人きりに。

私達家族が唯一の親族となることもあり、一人になってどうしているのだろう、と案じていたので、ほっとしました。

どちらも元気そうで一安心。

ジローの朝夕のお散歩の時に、犬友達と挨拶を交わして、立ち話などもすることもあるとのことで、全く誰とも話さないという日はないとのことで、良かったです。

同じ部屋、同じテーブルなのに、そこに弟が居ないのが不思議な気もしましたが、生前訪ねていた時と同じように、色々な話をして笑って過ごすことができました。
多分弟もそこに居たのではないかと思います。

ランチは久々に近所にあるイタリアン「青の洞窟」に。

なんとお店の正面のスペースに囲いと暖房完備の小屋が出来ていて、大きな陸亀が2匹。

名前はナポリとカプリ。写真は大きい方で、多分ナポリ?


オーナーのイタリア愛が伝わってきます。

近所の子供達の人気者になっているらしい。

お腹が空いていたので、うっかり写真を取り損ねましたが、最初は秋ナスとバナナのポタージュ。

確かに、ちゃんとバナナの香りがするのですが、それが不自然ではなく、オリーブオイルの効果もあり、よくまとまっていて、コクのある美味しい一品でした。

オードブル3点の後は、ホタテとカブのノリ仕立てのペペロンチーノ。
カブはクリームシチューの時には必ず入れるのですが、パスタでも中々いける。
このパスタは今度真似して作ってみようと思います。

メインは南足柄特産の相州和牛。初めて食べましたが、柔らかな肉質でトロっとしていてお肉自体に甘味もあって美味しかったです。バルサミコソースに混ざっていたのはもしやシソの実か?
三日月みたいなお皿も素敵。



デザートはショコラガレットとピスタチオのブリュレで、どちらも程よい爽やかな甘さ。
ブリュレには微かに杏仁の香りもしてこれまた面白い組み合わせでしたが、美味しかったです。

これは、先ほどのお肉のお皿の片割れになるそうで、面白い意匠でした。






海辺の秘密基地にて

2023-10-12 10:25:13 | 音楽・フルート
暑くもなければ寒くもない、という最高のお天気に恵まれました。

以前から何度もお誘いいただいていたゲストハウス。

宿の主は川崎優先生のご次男、Mさん。

「海の見える部屋でフルート吹いたら楽しいよ~~♪」

と、何度かお声がけいただいていました。

ミュンヘンに行くことが決まったご報告に伺った時、「偶然だなあ。ちょうどうちの次男も会社から派遣されて2年、行くんだよ。」とその場で紹介されました。

ローテンブルグでの語学研修を終えて、ミュンヘンに入ってすぐに、連絡を取り合い、その時、Mさんが紹介してくださったのが中山早苗さん。

その後、早苗ちゃんはミュンヘンコンクールの2位なしの3位となるのだけれど、当時の印象はとにかくお酒が強い!ということ。

3人で、時にはMさんの上司の方も交えてよく飲んでいました。

この上司というのが、あの名指揮者・サヴァリッシュの甥御さんで、サヴァリッシュ家がキープしているオペラ劇場のS席のチケットを行けないから、とプレゼントしてくださったこともありました。

せっかくなので早苗ちゃんとも、私とも親しい川崎先生の愛弟子の北川祥子さんも、とお声がけして、久々に4人で集まりました。


JR逗子駅からバスで5分程の鐙摺(あぶずり)下車。
目の前は海。バスで行った私とさっちゃんは、約束時刻よりも早く着いたので、写真を撮ったり、ビーチコーミングしたりして、久々の海の空気を満喫しました。





この辺は、若い頃のデートコースの定番だったので、懐かしい。

日陰茶屋は定休日でしたが、ラ・マーレの前には記念撮影をしていた団体客も。

Mさん曰く「秘密の隠れ家」は少し高台になった処にあり、バス停からは徒歩1分。

コンパクトな3階建てで、もうどこを見ても素敵なものしか目に飛び込んでこない。

設計、内装なども出来るものはご自分やったそうで、本当にびっくりでした。




久々にお会いしたのだけれど、更に川崎先生に似ていらした。

日陰茶屋が休みだったので、特別に早い時刻から檑亭 のお弁当を取りに行って用意してくださいました。

檑亭 はお庭が素晴らしく、母方の祖父が西鎌倉で、父が亡くなった後、私達家族も越してきて住んでいたので生前は何度か連れていってもらったことがありましたが、それ以来。
とても年配の料理長ということで、同じ方のお料理なのかもしれません。


早苗ちゃんが車だったので、お土産のノンアルスパークリングで乾杯。
リンゴの様な爽やかな香りで、中々こちらも美味しかった。




川崎先生や植村先生の想い出話が沢山でき、沢山聞けて、知らなかったことなどもお互いあって、とても懐かしかったです。夫々の近況など話た後は、秘密基地探索。
お部屋はどれも白が基調のモダンな造り。
バスルームなどもカッコいい。
全部、Mさんの趣味で揃えたとのことで、素晴らしい。
Mさんは大の車好きで、確かF3ドライバーのライセンスも持っている。
BMWからポルシェに移られ、今は第一線から退かれたけれど、なんとなく家具調度もスポーツカーの雰囲気が漂うのはそのせいかも?

屋上から見える景色も最高でした。





午前中は曇っていた空もすっかり晴れて、真っ青な空と海。
爽やかな潮風も心地よい。
この空気だけでも御馳走です。

家の背後の丘の茂みには大きな鳥の姿。

「ここの主みたいで、ずっといつも居るんだよ。何の鳥かわかんないだけど。」とMさん。
私もさほど詳しくはないのだけれど、本当に大きな鳥で嘴も長い。

思い当たるのは昔マラケシュで沢山みかけたコウノトリ。
他に思い当たらないので、もしかしたら、そうなのかも。





その後はフルートでトリオやトリオ・ソナタ、アルトフルートとのアンサンブル、と
川崎先生の作品はもちろん、バロック、フランスもの、ラグタイムと持ち寄った楽譜を初見大会して遊びました。

Mさんは後片付けしつつ、カメラマンも。
同じ部屋の中に、川崎先生も植村先生もいらして、「みんな、楽しそうでいいねえ~」とフルートで遊んでいる私達のことを喜んでくださっていたような気もする。








早苗ちゃんは、コンクール後大活躍されていたけれど、その後ジストニアで全く吹けなくなってしまった時期がありました。
最高を極めた者にしかわからない壮絶な葛藤があったのやもしれません。

でも、数年前からアルトフルートでは演奏活動も出来るようになり、今回は普通のフルートも大分吹けるようになったから、と持参。

まだ回復の途中とはいえ、久々に聴いた早苗トーンは深く心に染みました。

暗くなると運転するのが疲れるから、と先に早苗ちゃんは帰宅。

私とさっちゃんは、Mさんお手製のスープパスタにチーズをたっぷりかけて堪能し、今度はリアルワインで乾杯。

早苗ちゃんからは「今度はワイン2,3本持って電車で行く!」との宣言もあり、次回も楽しみです。

さっちゃんは一学年下ですが、3人共同い年で、前期高齢者。

とにかくお互い元気でいようね、と約束。

Mさん、ありがとうございました!

川崎先生が繋いでくださったご縁に感謝です。



公開レッスン『古武術に学ぶ楽器奏法』とコンサート 10月8日(日)稲毛音楽室

2023-10-09 21:41:33 | 音楽・フルート
お陰様で無事終了しました。

早朝からの長旅も色々と変わる景色が楽しいものです。
稲毛の空は海の光を映しているような湿り気を帯びた様子。

今回、最初のレッスン受講を予定されていた方2名がご事情によりキャンセルとなり、急遽、参加型のワークショップとなりました。

「古武術奏法のいろは」ということで、過去のなどなどふりかえりつつ、大元の原理から。

そして様々なワークを紹介した後、最新の「ソの字立ち」「顎の位置」など。

レッスン受講は前回フルートで受講されたTさん。
今回はピッコロとフルートでの受講。

フルートで前回御教えしたことをかなりご自身で消化されていましたが、ピッコロとなると急に緊張が邪魔して、色々と固くなっていたのを修正。

息を吐いてから吹いていただいたり、顎の位置のイメージを提案した後、「ソの字立ち」

これでかなり音に芯と輪郭が生れ、艶やかに。

フルートとピッコロとは狙うエッジの角度が違うこと、なども。

フルートはやはりまだ高音域で息を曲げていたので、それをしなくても出るように身体の奥から変化させるための稽古法など伝授。

意識が外に外に向かってしまうのを内側にするだけでも大きく変化。

「よく何かに祈る、という時、天を仰いで、というイメージだけど、それではなく、自分自身の内側に向かって祈るのは?」

で、パンと何もかもが変化されたことに驚きました。
内側から姿勢が整う。

・・これは自分にも言い聞かせなくては・・

いつもレッスンの時には、受講生、生徒さん達の影響か、自分でも思っていなかったことがスルルっと出て来ることがありますが、この時もそう。
レッスンや講座は本当にありがたいです。




3時からはコンサート。
自分でも驚きましたが、「ソの字立ち」の効果が凄かった。
もちろん本番独特の緊張感もあるのだけれど、ドキドキ感が全くない。
甲野先生が「安心感がある」と仰っていたことが、こうした緊張の場だからこそ、より感じられました。

写真でも、軸の立ち方の違いが歴然。




4月に演奏した時よりも、より自由にやりたいことが出来たと思う。
お客様からの反応も、何人かは涙を流してくださっていたのがわかり、有難かったです。

自分の興味関心だけで突き進んできたことが、教えるにしても演奏するにしても、誰彼かに喜んでいただけて、役に立っている、ということがとても嬉しく感じられて、ただただ感謝の一日でした。

吉岡由貴さんのピアノもより粒立ちが際立ち、楽しいアンサンブルとなりました。

パートナーで館主の海宝さんと共に、本当に心配り溢れるおもてなしに今回も感動です。

元、お茶屋さんの倉庫を道場に改装し、そこでそのままコンサートという、まさに武術と音楽が融合したこの会場に来ると、御二人やそこに集う皆様のお人柄のお陰もあり、本当に寛げて、ほっとできます。

控室となった倉庫の天井が素敵でした。






皆さま、本当にありがとうございました!

・・・
本日は雨で肌寒い一日でしたが、猫風邪からすっかり回復し甘えん坊になったピピとゴロゴロした一日でした。
なんといっても、これほど、脚全体がチリチリと疲れたのは始めてのことです。
でも決して嫌な疲れ方ではなく、心地よさもある。
その上、首肩周辺はむしろラクになっている。・・肩が落ちるからか?
「ソの字立ち」凄い。それを再発見された甲野先生、凄い!
お陰様で、顎の位置も変わって、新たなフェイズを迎えることができました。
ただただ有難いです。


顎のポジションが変化

2023-10-06 22:25:49 | 気付き
本番3日前なので、もうあまり変えたくはなかったのだけれど、変わってきてしまったのだから仕方ない。

はっきりと気付いたのは昨晩のレッスン。

植村先生がよく仰っていた。

レッスンというのは、本当に有難い。自分のことはわからなくても人のことはよくわかる、と。

今までそんな助言はしたことはなかったのだけれど、植村先生、そしてその師である川崎先生のフルートを演奏されている写真がふと浮かんだ。

最近、川崎先生の曲ばかり吹いているせいもある。

御二人に共通する要素がなんとはなしに浮かんだ。

そして、それは私には今まで、全くなかったもので、考えたこともなかったものだった。

でも、言葉にしたとたんに、勝手に顎の骨が移動して、おそらく本来の位置に収まった。

もっといえば、こうなった原因は信頼している知人に勧められて興味本位で受けたオステオパシーの影響かもしれません。

色々と面白く驚くことばかりでしたが、そこでなんと私の右半身の不調は親不知抜歯の影響もあったかもしれないけれど、むしろ肝臓が弱っているせい、との指摘。

肝臓のある右わき腹を支えてやると、すっと痛みがひくのにびっくり。
・・もしや、フォアグラとまではいかないまでも肥大して重くなっているのか?

問診の時、

「お酒は?」 「好きですねえ・・」
「甘い物は?」「それも好きなんですよ・・」
「油ものは?」「もう大好きです!」
「運動は?」「・・嫌いです。」

という会話があったので、そこから推理されたデータによるのかもしれないけれど、実際に痛みの変化が大きくあったので、本当に驚きました。

さしたる動きも、力で押すようなことも一切なかったのに、不思議なことに終わったあとは身体がポカポかで、ほぐれているのを実感。視線も高くなっている。

「色々と修正したので、これであとは自己治癒力が働いてくると思います。もし必要だと感じられたらまた3、4週間後くらいにどうぞ。お酒はあなるべく控えて、季節の野菜など中心の食事に。」とご助言いただきました。

イメージとしては野口整体に近いところもある。

(オステオパシーはちゃんと学んで資格を持っている事を表記証明している治療院を探すことをお勧めします。検索した中にはちょっとアレ?というのもあったので。)

帰宅してからはとても眠くなり、早い時刻からたっぷり眠りました。
そして、昨日は顎のポジションが変化。

フルートの音の力強さが全く違う。

雀の嘴からハシビロコウの嘴になった感じ。

顎の位置が変わることで、頸椎の負荷も減り、首、背骨、肩甲骨、全てが変化しました。
多分、幼い頃から身体全部を使い、ちゃんとしっかりと生きている人は、元々この顎の位置なんだと思う。


もう一つの思い当たる理由は

「ソの字立ち」

これは、とても脚全体に負荷がかかって疲れるのだけれど、肩が落ちて鎖骨の位置が変わり、息が腹奥と繋がる。

フルート演奏時だけでなく、駅で電車を待つ時、そして歩く時の足運びも変化。

荷物が、そしてフルートが軽くなることにも気が付きました。