徳山(とくやま)さんは同志社におられた頃から詩の朗詠(ろうえい)が
大変好きでありましたが、毎朝、生長の家の歌の中の 「 生きた生命 」 という詩と、
「 夢を描(えが)け 」 という詩を読むことが好きで好きで仕方(しかた)が
なくなったのです。読むと力が出てくるのです。
「 生きた生命 」 の方の詩の一部を皆様に御紹介いたしましょう。
皆様もこれをお読みになると勃然(ぼつねん)と勇気が湧(わ)いてきて、
明るい人はいよいよ明るく、失意(しつい)に沈む人も、再びこの世に希望が
湧いてくるでしょう。
生きた生命
名乗(なの)れ、境遇に屈従(くつじゅう)する卑怯者(ひきょうもの)は誰(たれ)だ。
誰がわが生命を食べ物でこねあげた塊(かたまり)だと思っているのだ。
生命は蝋細工(ろうざいく)ではないぞ。
石膏細工(せっこうざいく)でもないんだぞ。
おれは旋風(せんぷう)だ。
颶風(ぐふう)だ。
渦巻(うずまき)だ。
おれは環境を
徐々(じょじょ)にわが望みのままに
飴(あめ)のように
捻(ね)じまげる。
俺(おれ)は宇宙を造った大いなる力と一つの者だ。
おれは空中電気を雷(かみなり)に変じ、
太陽の光を七色の虹(にじ)に変じ、
真黒(まっくろ)な土から 燃えるような赤い花を咲かし、
火山を爆発さし、
あの不思議な星雲(せいうん)から、
太陽系(たいようけい)を生んだところの大いなる力と一つの者だ。
環境が何だ、
運命が何だ、
おれは おれの好きな時が来れば
鰻(うなぎ)が石垣(いしがき)の間から脱(け)出すように、
どんな苦(にが)い運命からも脱け出すのだ。
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毎日、朗々(ろうろう)とした徳山さんのこうした詩の朗読の声が、
朝の澄(す)み切った空気を顫(ふる)わせて響いてきますと、
徳山さん自分自身の魂は振(ふる)い起(た)つのでした。
「 必ず良い運命が来るぞ。『 生命の實相 』 の本の中には、心に描いて
心を明るくして待つものは 必ず実現する と書いてあった。」
こう徳山さんは勇(いさ)み立たずには いられませんでした。
ところが、徳山さんが心の中に 「 必ず良い事が来るぞ 」 と描いていた種は、
とうとう芽を吹き生長する時が来ました。
『 人生読本 』 第十三章 詩の朗読による将来の運命の生かし方 250~253頁
谷口雅春先生 光明思想社
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