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同じ季節に「年暮る」を観る

2014-12-30 | アート鑑賞

2年ほど前に観たTV番組で、東山魁夷の「年暮る」という作品を知った。
いつか本物を観たいと思っていたのが叶ったよー。


没後15年記念 東山魁夷と日本の四季

山種美術館


魁夷の代表作と、彼の師匠や同窓生である画家たちによる展覧会。
皇居宮殿ゆかりの絵画などもある。

魁夷は、師匠や自分の作品に言葉を添えていて、その文面がわかりやすく温かく人柄が感じられた。

心惹かれるものがいっぱいあったんだよね。
中でも「満ち来る潮」という非常に大きな絵は、その正面に座って海を眺める感覚で鑑賞できておもしろかった。
光の加減や波しぶきがリアルで、しばらく見入ってしまったほど。

そして、会いたかった絵との対面! 「年暮る」である。
年の瀬の雪降る京都の町並み。静かな風景画なのに人々の生活の音や匂いがするような感じは、モノクロの日本映画のワンシーンみたいだった。うん、やっぱり好き。
連作「京洛四季」の1つで、昭和30年代後半に、交流のあった川端康成に「京都は、今、描いておいていただかないと京都ではなくなってしまいます」と言われて着手した中のいちばん最後の作品とのこと。
他の京都の風景画も、春夏秋冬でとても美しかった。
観られてほんとによかった。

山種美術館は、恵比寿駅から徒歩10分。わりと静かな通りにあった。
スッキリしたビルで、建物を見たとき「え?ここ?」という印象だったんだけど、地下にある広すぎない展示場は観やすくて気に入った。

ミュージアムで絵はがきなどを購入。お気に入りの「秋彩」(左)と「年暮る」



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