小学六年生の時だったと思う。
私は初めてのキャンプに挑戦した。
メンバーは同級生三人。
私としんいち君ととしお君だった。
私たちは親に伏せて密かにキャンプを決行した。
具体的な計画はなにも立てなかった。
行き先も定めず、自転車を走らせ、野を眺め、山を登り、川を横目に
夕方が近づいたのでそろそろやろうかといった感じで設営にかかった。
山道の土手下に小さな渓流が流れていた。
そのすぐ側にテントを張った。
暗くなる前に食事を摂った。
ボンカレーを食べたような気がするが定かではない。
ただ、ワイワイいって食べたのを憶えている。
やがて、日が暮れていった。
外灯ひとつない山中はみるみる濃い闇に包まれていった。
星はなく、辺りは一面、墨をこぼしたような闇になった。
先ほどまでののどかな山の雰囲気は嘘のように消え去っていた。
その怖さたるや不気味とかいったレベルではなかった。
魔界にでも迷い込んでしまったようなそこはかとない恐怖を覚えた。
私たちはテントに入ってトランプをする事にした。
しかし、懐中電灯の明かりは薄暗く、とても楽しめる気分ではなかった。
普段は幽霊話の好きな私たちだったがこのときばかりはみな口を閉ざしていた。
そんな話、口が裂けてもできるような雰囲気ではなかった。
夜の山の怖さがこれほどのものだとは思いもしていなかった。
なれ親しんでいた山の本性を目の当たりにした思いだった。
闇の重圧に心が沈みこんでいった。
私たちは次第に口数が減っていった。
恐怖が増すにつれ、五感が異常なまでに研ぎ澄まされてきた。
渓流の水の音がやけにざわついて聞こえた。
テントを揺らす風音がバサバサと耳に突き刺さった。
すると、どこからともなく異臭が漂ってきた。
吐き気を催すような不快な臭いだった。
それが段々と強烈な臭いになってテント内に充満していった。
外に何かいるのか、と思いかけたとき、としお君が気まずそうな声を上げた。
ごめん、俺の足だと思う。
そういうと、としお君はそそくさとテントから出ていった。
川原の小石を踏みつけていく音がした。
渓流からバチャバチャと水音がした。
としお君が足を洗っている音だった。
こんな真っ暗い中、としお君は怖くないのだろうか。
私としんいち君は顔を見合わせた。
まもなくして、としお君がテントに入ってきた。
我慢の末、かろうじて用便に間に合ったときのような、晴れ晴れとした顔をしていた。
としお君は今まで怖がっているふりをしていただけだったと知った。
この純度の高い恐怖を共感できないとしお君の感度の鈍さに失望した。
なーんだと、拍子抜けしてしまった。
だが、それで山の恐怖が解消されたわけではなかった。
足の臭いぐらいで白けてしまうほど山の恐怖はやわではなかった。
と、いいたいのだが、実はそれ以後のことがまったく思い出せない。
もしかすると、としお君の足の臭いは山の恐怖を追い払ったのかもしれない。
記念すべき、初めてのキャンプ。
なんとも不本意な結末ではあるのだが・・・

マキャモンの小説「少年時代」もよかったが、
藤子不二雄Aの漫画「少年時代」もよかった。
漫画の「少年時代」は映画化もされたが、
映画のできも素晴らしくよかった。
もうひとつおまけに、
井上揚水が歌う「少年時代」もよかった。
いいことずくめの「少年時代」である。
さて、現実の私の「少年時代」はというと、
もうそれは遊ぶことだけに執念を燃やす日々だった。
遊びとなると、手加減なく、
全身全霊をかけて遊びまくっていた。
とりわけ夏休みは遊びのパラダイスだった。
ラジオ体操に始まり、虫採り、川泳ぎ、魚獲り、鬼ごっこ、缶けり、
夜は花火に、夏祭りの練習、、と好きなことだけして過ごしていた。
食べてるときと寝てるとき以外は一日中遊んでいた。
おかげで夏休みの終りにはいつも友達の「夏の友」を見せてもらっていた。
あの時ちゃんと勉強しておけば、なんて思いはさらさらない。
何度生まれ変わろうとも夏休みは遊びに徹してやろうと思っている。
私の親父はよくしゃべる。
つまらないことをぺらぺらととめどなくしゃべる。
今はもう年を取ってしまって、以前のような勢いはないが昔は口に
蓋をしてやりたいくらいにしゃべり続けていた。
小学4年くらいのとき、私はこっそり親父を観察することにした。
父親はきっとひとりの時もしゃべり続けていると思ったからだ。
父親は昼寝をするために毎日午後二時頃に家に帰ってきていた。
父親の車の音を聞きつけると私は机の下に隠れた。
しーんと静まりかえった中、親父が居間に入ってきた。
机は居間の隅っこにあった。
悪いことをしているわけではないのに後ろめたい罪悪感が芽生えた。
予想外の緊迫感に体が強張る。
じっと息を殺して様子を伺った。
親父はちゃぶ台の前に座ってごそごそとコーヒーを作り出した。
終始無言である。
コーヒーをすする間も無言である。
新聞を見開きする間も無言である。
片付けをしている間も無言である。
そこにいるのは別人のような父親だった。
あのおしゃべりの父親はいったいどこへ言ったのか。
その後も静寂は続いた。
いっこうにしゃべる気配はなかった。
私は父親もひとりのときは寡黙なんだと知った。
そして、私のひとり言の癖は父親ゆずりではなかったと知った。
つまらないことをぺらぺらととめどなくしゃべる。
今はもう年を取ってしまって、以前のような勢いはないが昔は口に
蓋をしてやりたいくらいにしゃべり続けていた。
小学4年くらいのとき、私はこっそり親父を観察することにした。
父親はきっとひとりの時もしゃべり続けていると思ったからだ。
父親は昼寝をするために毎日午後二時頃に家に帰ってきていた。
父親の車の音を聞きつけると私は机の下に隠れた。
しーんと静まりかえった中、親父が居間に入ってきた。
机は居間の隅っこにあった。
悪いことをしているわけではないのに後ろめたい罪悪感が芽生えた。
予想外の緊迫感に体が強張る。
じっと息を殺して様子を伺った。
親父はちゃぶ台の前に座ってごそごそとコーヒーを作り出した。
終始無言である。
コーヒーをすする間も無言である。
新聞を見開きする間も無言である。
片付けをしている間も無言である。
そこにいるのは別人のような父親だった。
あのおしゃべりの父親はいったいどこへ言ったのか。
その後も静寂は続いた。
いっこうにしゃべる気配はなかった。
私は父親もひとりのときは寡黙なんだと知った。
そして、私のひとり言の癖は父親ゆずりではなかったと知った。
おおよそ37年前のこと。
私は同級生の家に遊びに行っていた。
隣の家にはデップリ太ったマヌケな先輩が住んでいた。
その先輩が玄関先でしきりに足に赤チンを塗っていた。
そこに先輩のデップリ太ったオカンが現れて何をしたのかと問うた。
もごもごと口ごもる先輩。
オカンは執拗に何度も問いただす。
先輩は泣きそうな顔でマムシに噛まれたといった。
オカンは血相変えて、どこで噛まれたとね、といった。
近くの神社で噛まれた、と先輩はいった。
何しに神社に行ったとね、とオカンがたたみかける。
またもごもごと口ごもる先輩。
しかしオカンの圧力に屈してとうとう白状した。
「賽銭箱の金を盗みに行った」
近くで盗み聞きしていた私は、これぞ罰かぶりだと思った。
私は同級生の家に遊びに行っていた。
隣の家にはデップリ太ったマヌケな先輩が住んでいた。
その先輩が玄関先でしきりに足に赤チンを塗っていた。
そこに先輩のデップリ太ったオカンが現れて何をしたのかと問うた。
もごもごと口ごもる先輩。
オカンは執拗に何度も問いただす。
先輩は泣きそうな顔でマムシに噛まれたといった。
オカンは血相変えて、どこで噛まれたとね、といった。
近くの神社で噛まれた、と先輩はいった。
何しに神社に行ったとね、とオカンがたたみかける。
またもごもごと口ごもる先輩。
しかしオカンの圧力に屈してとうとう白状した。
「賽銭箱の金を盗みに行った」
近くで盗み聞きしていた私は、これぞ罰かぶりだと思った。
15年くらい昔の話。
その当時ちょっとだけ投網をかじった。
なにせ我流だから網が少ししか開かなかった。
網が開かないと当然魚のかかる率は低くなる。
上級者の半分くらいしか開かなかったので、
いつも人目を阻んでコソコソと投網をしていた。
そんなある日、いいアイデアがひらめいた。
滝つぼに投げたらスゴイことになるぞ!
さっそく目当ての滝つぼに向かった。
この記念すべき快挙を家族にも見せようと、
妻と息子と娘と祖父を連れだって行った。
滝下に立つと、私は嬉しくなって思わずニヤリとした。
二つの岩に足をかけ、力強くよいしょと構えると、
思いっきり投網を投げた。
と、体重をかけている方の右足の岩がグラリと傾いた。
私は抵抗する間もなく投網といっしょに滝つぼに落ちた。
頭の天辺まですっぽり滝つぼの中に沈んでしまった。
すぐさま近くの岩にしがみついて陸にあがった。
あまりに一瞬の出来事だったので家族はただあっけにとられていた。
ポカンとした顔でこちらを見つめていた。
びしょびしょになってしまい、足をすりむき、
心身ともにそれなりの衝撃を受けていたが、
私は何事もなかったように投網を引き上げた。
網の中を家族たちも覗き込んできた。
小さな山女が一匹だけかかっていた。
なんだか無性に山女がわびしく見えた。
その当時ちょっとだけ投網をかじった。
なにせ我流だから網が少ししか開かなかった。
網が開かないと当然魚のかかる率は低くなる。
上級者の半分くらいしか開かなかったので、
いつも人目を阻んでコソコソと投網をしていた。
そんなある日、いいアイデアがひらめいた。
滝つぼに投げたらスゴイことになるぞ!
さっそく目当ての滝つぼに向かった。
この記念すべき快挙を家族にも見せようと、
妻と息子と娘と祖父を連れだって行った。
滝下に立つと、私は嬉しくなって思わずニヤリとした。
二つの岩に足をかけ、力強くよいしょと構えると、
思いっきり投網を投げた。
と、体重をかけている方の右足の岩がグラリと傾いた。
私は抵抗する間もなく投網といっしょに滝つぼに落ちた。
頭の天辺まですっぽり滝つぼの中に沈んでしまった。
すぐさま近くの岩にしがみついて陸にあがった。
あまりに一瞬の出来事だったので家族はただあっけにとられていた。
ポカンとした顔でこちらを見つめていた。
びしょびしょになってしまい、足をすりむき、
心身ともにそれなりの衝撃を受けていたが、
私は何事もなかったように投網を引き上げた。
網の中を家族たちも覗き込んできた。
小さな山女が一匹だけかかっていた。
なんだか無性に山女がわびしく見えた。
子供の頃の話。
夜遅くに父親の叫び声で目が覚めた。
あ゛ぁぁぁぁぁーと叫んでいた。
恐る恐る両親の部屋に入った。
父親は片方の足首を握って、
あ゛ぁぁぁぁぁーと叫んでいた。
足の小指の先に何かがくっ付いていた。
黒い何かがだった。
虫だった。
クワガタだった。
小指の膨らみにガッチリ噛み付いていた。
光沢があってやや丸みのあるヒラタクワガタ。
このタイプのヒラタクワガタは強烈に痛い。
しかもどこまでもしぶとい。
ちょっとやそっとでは放さないのだ。
とんだ災難であった。
クワガタはいずこから来たのか?
などと考えることはなかった。
私の飼っていたヒラタクワガタだった。
カゴから逃げ出したのだ。
あ゛ぁぁぁぁぁー。
あ゛ぁぁぁぁぁー。
あ゛ぁぁぁぁぁー。
父親の叫び声を背に私はおずおずと部屋に戻った。
夜遅くに父親の叫び声で目が覚めた。
あ゛ぁぁぁぁぁーと叫んでいた。
恐る恐る両親の部屋に入った。
父親は片方の足首を握って、
あ゛ぁぁぁぁぁーと叫んでいた。
足の小指の先に何かがくっ付いていた。
黒い何かがだった。
虫だった。
クワガタだった。
小指の膨らみにガッチリ噛み付いていた。
光沢があってやや丸みのあるヒラタクワガタ。
このタイプのヒラタクワガタは強烈に痛い。
しかもどこまでもしぶとい。
ちょっとやそっとでは放さないのだ。
とんだ災難であった。
クワガタはいずこから来たのか?
などと考えることはなかった。
私の飼っていたヒラタクワガタだった。
カゴから逃げ出したのだ。
あ゛ぁぁぁぁぁー。
あ゛ぁぁぁぁぁー。
あ゛ぁぁぁぁぁー。
父親の叫び声を背に私はおずおずと部屋に戻った。
随分昔のこと。
新聞のテレビ欄を見ていたら深夜2時近くの欄に
「島原フリーメーソンの謎」とあった。
当時、私はフリーメーソンに少なからず興味があった。
それに関する書籍も何冊か持っていた。
長崎市内のフリーメーソンのあった洋館も見学に行った。
島原といえばいかにも関連ありそうな地である。
次の日は仕事だったが夜更かしして見ることにした。
番組はソーメンの製造秘話から始まった。
そしてソーメンの話はいつまでも続いた。
フリーメーソンの話はいっこうに出てこなかった。
新聞を見直すと、
「島原ソーメンの謎」と書かれていた。
なんともマヌケな一夜であった。
新聞のテレビ欄を見ていたら深夜2時近くの欄に
「島原フリーメーソンの謎」とあった。
当時、私はフリーメーソンに少なからず興味があった。
それに関する書籍も何冊か持っていた。
長崎市内のフリーメーソンのあった洋館も見学に行った。
島原といえばいかにも関連ありそうな地である。
次の日は仕事だったが夜更かしして見ることにした。
番組はソーメンの製造秘話から始まった。
そしてソーメンの話はいつまでも続いた。
フリーメーソンの話はいっこうに出てこなかった。
新聞を見直すと、
「島原ソーメンの謎」と書かれていた。
なんともマヌケな一夜であった。
子供時代の話。
何十年も前の「ゲゲゲの鬼太郎」の一場面。
月は山陰に沈んでゆく。
ならばその時を見計らって、山から月に飛び乗ればいい。
と、考えた鬼太郎たちはなんなく月に行ってしまうのだった。
へ、そんないい方法があったとは!
よっしゃ、今度試してみるぞ!
と、私は本気で信じ込んでしまったのである。
何十年も前の「ゲゲゲの鬼太郎」の一場面。
月は山陰に沈んでゆく。
ならばその時を見計らって、山から月に飛び乗ればいい。
と、考えた鬼太郎たちはなんなく月に行ってしまうのだった。
へ、そんないい方法があったとは!
よっしゃ、今度試してみるぞ!
と、私は本気で信じ込んでしまったのである。
35年以上昔。
私が小学生のときの話。
学校の校門を出て100mくらいのところに床屋さんがあった。
その床屋さんの前に川が流れていた。
巾1メートル強、深さ30センチくらいの小さな川である。
登校時、その川底に気になるものを発見した。
アサリである。
川底の砂地に何個もアサリが沈んでいた。
私の通っていた小学校は山の麓にあった。
海からは程遠い位置にある。
淡水にあさりがいるとは思えなかった。
しかし、川底に見えるアサリは食べカスの貝殻には見えなかった。
登下校時、いつもそのアサリが気になって仕方なかった。
生きているのだろうか?
生きているとしたら何故川にいるのだろうか?
シジミは川だがアサリは海や河口の生き物ではないのか?
日増しに謎は深まっていった。
けれども学校の側なので一人で川に入る勇気はなかった。
仕方なくしばらく観察を続けることにした。
幸い、誰もあさりの存在には気づいていなかった。
ひと月ほどして、ついに行動した。
友達を誘って捕ることにした。
その日、私は一端家に帰って近所のまことくんを誘った。
まことくんは魚捕りの名人だった。
まことくんはすんなり私の話を信じてくれた。
二人は意気揚揚と川を目指した。
床屋さんの前に着くと周囲に人がいないか確かめた。
誰もいなかった。
二人は、ざぶんと川に足をいれた。
アサリはたしかにいた。
思った以上に沢山いた。
どれも蓋のしまった重みのあるアサリだった。
二人で200個くらい捕った。
家に持ち帰るとその日の夕飯で汁にして食べた。
アサリの身は厚くてプリプリしていた。
とても美味しかった。
じいさんもばあさんもうまいうまいといって食べてくれた。
今でもその床屋さんはある。
川もそのまま存在している。
なぜに川にアサリだったのか今でも謎である。
私が小学生のときの話。
学校の校門を出て100mくらいのところに床屋さんがあった。
その床屋さんの前に川が流れていた。
巾1メートル強、深さ30センチくらいの小さな川である。
登校時、その川底に気になるものを発見した。
アサリである。
川底の砂地に何個もアサリが沈んでいた。
私の通っていた小学校は山の麓にあった。
海からは程遠い位置にある。
淡水にあさりがいるとは思えなかった。
しかし、川底に見えるアサリは食べカスの貝殻には見えなかった。
登下校時、いつもそのアサリが気になって仕方なかった。
生きているのだろうか?
生きているとしたら何故川にいるのだろうか?
シジミは川だがアサリは海や河口の生き物ではないのか?
日増しに謎は深まっていった。
けれども学校の側なので一人で川に入る勇気はなかった。
仕方なくしばらく観察を続けることにした。
幸い、誰もあさりの存在には気づいていなかった。
ひと月ほどして、ついに行動した。
友達を誘って捕ることにした。
その日、私は一端家に帰って近所のまことくんを誘った。
まことくんは魚捕りの名人だった。
まことくんはすんなり私の話を信じてくれた。
二人は意気揚揚と川を目指した。
床屋さんの前に着くと周囲に人がいないか確かめた。
誰もいなかった。
二人は、ざぶんと川に足をいれた。
アサリはたしかにいた。
思った以上に沢山いた。
どれも蓋のしまった重みのあるアサリだった。
二人で200個くらい捕った。
家に持ち帰るとその日の夕飯で汁にして食べた。
アサリの身は厚くてプリプリしていた。
とても美味しかった。
じいさんもばあさんもうまいうまいといって食べてくれた。
今でもその床屋さんはある。
川もそのまま存在している。
なぜに川にアサリだったのか今でも謎である。
久しく海水浴にいっていない。
と、おもったら二年前にいっていた。
仕事で県外の海の近くに行ったんで
ついでに家族を連れていったのだった。
軽く泳いで激しくクラゲに刺されたのだった。
右足のアキレス腱あたりをやられ、
ケロイドの火傷のような痣が一年以上消えなかった。
クラゲはバカにできないものだと思った。
これがオヤジの足でなくて、うら若き女性の
顔だったらとんだ悲劇になっていたことだろう~
と、おもったら二年前にいっていた。
仕事で県外の海の近くに行ったんで
ついでに家族を連れていったのだった。
軽く泳いで激しくクラゲに刺されたのだった。
右足のアキレス腱あたりをやられ、
ケロイドの火傷のような痣が一年以上消えなかった。
クラゲはバカにできないものだと思った。
これがオヤジの足でなくて、うら若き女性の
顔だったらとんだ悲劇になっていたことだろう~