ウラディーミル・ユロフスキ指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ヴァイオリン独奏:ヴィルデ・フラング。2009年5月22日、ロンドン、ロイヤルフェスティバルホールにて。
Grieg: Peer Gynt: Suite 1
Vaughan Williams: The Lark Ascending
Ravel: Tzigane
Holst: The Planets
Vladimir Jurowski: Conductor
Vilde Frang: Violin
London Philharmonic Orchestra
ペールギュント第二曲「オーセの死」では、弦楽器群が弱音器をつけるのにあわせ(?)指揮者も指揮棒を置き、手で振る。なかなか美しい。この指揮者は「眼」で指揮をするようである、が、
怖い。
そんなに睨まなくても大丈夫だと思う。
友人から紹介されたVilde Frangのヴァイオリン。今年23歳という若いフラングは黄色のドレスと共布のバンダナで登場。演奏はプロモーションCDで聴いたのと同様ダイナミック。ピチカートやフラジオレットを多用する曲が得意なのか。音量も豊かでトリルも早い。今回は小品2曲だったので、是非大曲の演奏を聴いてみたい。今年3月にレコーディングしたプロコフィエフ、シベリウス協奏曲のCDが2010年の早い時期にリリースされるとのこと。楽しみである。
後半はホルストの惑星。有名な「木星」では、指揮者のテンポ設定が早く、金管がそのテンポを掴みきれていないように感じられた。通常演奏されるのと少し異なるテンポをとる場合、そのテンポで最初に主題を弾く(吹く)人と入念に打ち合わせ/練習しないと悲劇。ホルストの曲はなじみやすいけれど、少々オーケストレーションが単純に感じる。イギリス人向け?(失礼!でも愛国的賛歌として親しまれているし、強ち的外れでもない?)