2009年1月31日、2月1日 パリ オペラバスティーユ
Cio-Cio San: Adina Nitescu (2/1), Cheryl Barker (1/31)
Suzuki: Helene Schneiderman (2/1), Cornelia Oncioiu (1/31)
F.B. Pinkerton Carl Tanner (2/1), Massimiliano Pisapia (1/31)
Sharpless: Franc Ferrari (2/1), Michael Druiett (1/31)
一度は観ておこうと思って、オペラバスティーユに出掛けた。1/31と2/1でキャストが違っていたので、2日連続して鑑賞。
日本人としては、どうしても不思議な感覚に襲われてしまう。蝶々さんの奇妙な精神状態は、プッチーニあるいは原作者(ジョン・ルーサー・ロング)の日本理解の問題なのか、蝶々さんの個人的な問題なのか。これを、イコール日本人女性の心性と思われると困る。。。思わず、自分が見られているのではないかと辺りを見回してしまう。
演出を見ていても、西洋人にとっては、どうやっても、日本と中国の違いというのは理解しきれないのだろうかと感じる。これは映画『SAYURI』でも思ったことだけれど。ま、自分自身も「日本文化」とは何か、と問われて答えることはできないが。
最近は日本物に限らず、こういうミニマリスムな舞台が多い。まるで石庭を見ている感じだ。写真上は、1幕目、下が2幕目、3幕目(続けて上演)。
キャストに関しては、Nitescuはオペラのソプラノらしい声で、声量もあり全体的に良かったが、Barkerは最後のCio-Cio sanの独白がなぜか心に響いた。
Suzukiを演じたSchneidermanはCio-Cio sanに向いているのではないかと思ったが、どうだろう。
Pinkertonは、Tannerが比較的良いか。Sharplessは土曜日のDruiettが出色の出来。会場の反応も良かった。
オペラバスティーユは音響が自慢だそう。今回は2日ともオケが良い音で鳴っていたと思う。