日本で知り合った友人のお母様が英国人で、今もSwanseaという街に住んでいると言う。その友人が10日間ほど英国へ里帰りするというので、Swanseaにお邪魔することとなった。SwanseaへはPaddingtonから電車で3時間ほど。海沿いのとても美しい街だった。
駅に降り立つと、友人が待っていてくれた。折角だから街を見ようと、街の中を通ってバス乗り場の先のタクシー乗り場へ。繁華街は広い歩行者天国のようになっていて、フランスのLyonを小さくした感じ。お天気が良いからか、こぢんまりとした街はところどころに花も植えられて、とてもかわいらしい。しかしながら、こんなにかわいらしい街なのに、夜になると暴力沙汰が絶えず、街には出られないんだと言われる。悲しいことだ。
タクシーで友人宅へ。友人宅は小高い丘の中腹にあって、湾が一望に見渡せる。荷物を置いて、再びタクシーでヨットハーバーへ。そこにあるイタリアンで軽い昼食。イタリア系の家族が経営するというイタリアンだったが、こんな小さな街(後から聞いたところによると人口25万人とのこと)で、英国にきて始めてまともなイタリアンを食べた。ペンネアラビアータだったが、きちんとアルデンテ、またゆでたてのあつあつだった。
食事の後は、砂浜に沿って1km、あるいはもう少し歩く。ちょっと湘南海岸みたい。気温は25度を超えていて、直射日光を浴びると、かなり暑い。砂浜に人が少ないのがとても不思議だ。海水が冷たいのか、泳いでいる人はほとんど居ない。途中でバスに乗り、MumblesというSwanseaの観光地へ行く。古い城跡もあったが、ここの名物はアイスクリーム、とのことで、海辺のカフェテリアでアフォガードをいただく。これもあっさりめのアイスクリームだったが、とても美味しかった。今日はイタリアデーだ。
再びバスに乗って、Swanseaの中心部へ。今度は友人のお祖母様のご自宅へお邪魔する。82歳とのことであったが、とてもかわいらしいお祖母様。集めておられるロイヤルドルトンの陶器の人形コレクションや、刺繍の数々を披露していただいた。彼女の家の付近は、あまり治安の良くない地域になってしまったとのこと。家から見る向こうの丘の風景や花の植えられた彼女の庭などを見ているととてもそんな風には思えないのだけれど。。。英国も難しい。
夜、友人宅に戻る。鶏肉のホワイトソース煮レモン風味とワイルドライスが供される。ワイルドライスもキノコやナッツと和えられ、さらにレモン&オレンジの絞り汁が入っているとか。以前食したThe Georgian Clubの一皿を思い出す。柑橘類のためか意外と軽い。美味しくて、ついついお代わりをしてしまう。友人も久しぶりのお母様の手料理に、何時もより沢山食べているような感じ。しかし、こんなに食べてもデザートは別腹、これもお母様手作りのレア(というよりはクリーム)チーズケーキをしっかり頂き、すっかり満足。ちなみに、このチーズケーキは朝食としてもいただいた。私が朝食は甘いものがよいのでチーズケーキが食べたい、といったら、友人も友人のお母様もひどく驚いていた。でも彼らだってトーストにバターとジャムを塗っているのである。何が違うの?と思ってしまう私だった。
翌朝、出発までの時間、近所を散歩。なんだか実家の近くの山を歩いているみたい。向こうの丘陵地帯が見渡せ、とてもきれい。もう1日あったら、サンドウィッチを持ってピクニックしたい気分だ。本当に素敵な街だった。またいつか訪れたい街。友人が海岸沿いにでも別荘を買ってくれたら、いつでも遊びにこられるのに。。。