(つづき)
合鴨は僕の問いに、すぐには答えなかった。
どうやら“飛びたいのには理由がある”それは確実なように思えた。
そこで僕は合鴨が本当の事を話し始めるまで だんまりをきめこんだ。
三度めの長い沈黙。
やはり合鴨は その沈黙に耐え兼ねて重いクチを開いた。
「飛びたいのには理由があります。
実は海の彼方にあるという 神の島を目指したいのです」
間髪を容れず、僕の問いは続く。
「なんで神の島に向かうんだい?」
合鴨は観念したらしく、隠す事なく正直に話し始めた。
「神の島へ行き、神様にお願いをしに行くのです」
「お願い?」と僕。
「ワタシを“青い鳥”にして欲しいのです。
利用されるだけの合鴨でなく、幸福の象徴であり人々に求められる“青い鳥”になりたいのです」
そういうと合鴨は小さなため息をついた。
(つづく)
合鴨は僕の問いに、すぐには答えなかった。
どうやら“飛びたいのには理由がある”それは確実なように思えた。
そこで僕は合鴨が本当の事を話し始めるまで だんまりをきめこんだ。
三度めの長い沈黙。
やはり合鴨は その沈黙に耐え兼ねて重いクチを開いた。
「飛びたいのには理由があります。
実は海の彼方にあるという 神の島を目指したいのです」
間髪を容れず、僕の問いは続く。
「なんで神の島に向かうんだい?」
合鴨は観念したらしく、隠す事なく正直に話し始めた。
「神の島へ行き、神様にお願いをしに行くのです」
「お願い?」と僕。
「ワタシを“青い鳥”にして欲しいのです。
利用されるだけの合鴨でなく、幸福の象徴であり人々に求められる“青い鳥”になりたいのです」
そういうと合鴨は小さなため息をついた。
(つづく)