地面。

テレメンタリー2009は洋財神原正市氏。氏が帰日したあと直弟子として中国各地にその教えを広めた元村長は感涙をもって氏の息子を出迎えた。番組の最後に氏の日記から、日本(農業)は合理的にやっているが原油次第の脆弱さだ。中国はどんな世になっても自給自足で生き抜くだろうというような趣旨の一節が朗読された。
──────
面倒な話は避けて通る私なのでどうも少なくない日本人が中国を嫌っているらしい理由がよくわからないままにしているが、これまでマスメディアに見る中国人の時に恩着せがましい言い方が私の気に障ることも間々あった。

画面の中のある中国人が氏を語るに原先生は日本人残留孤児を中国で育てたことに感激して恩を返したいと言っていたと言うのを見ながら、ふと、机上の論理ではなく、自分の土地に踏み込まれるということについて日本で言えるのはアイヌと沖縄人だけではないか、あるいは加えて数えられるのは踏み込まれた土地を我が土地とした者かと思った。