姪は合同結婚式を経て、韓国人の妻、専業主婦となった。数年前の夏、成田空港で一家に会った。以前から、夫はやさしく経済的にも安定していると聞いていたが、リアルなその表情は幸せそうにしか見受けられない。
SPが適切に対処し、ABさんがお元気であれば、殺人者とその行為周辺報道にほぼ終始しただろう。
姪がかの団体に深く関わっていることを知ったあの時代、ネットなどの情報を毎晩漁り、拾い集めて印刷したA4の束を姪に送りスルーされ、あらおばちゃんいろいろ調べたのねえと微笑まれた。無駄な労を惜しむよりも、立ち尽くす思いだった。イメージとしての信仰というより、生活、日常であり唯一世界。
そのA4の束に入れない情報の中には勝共連合も当然入っている。後に、たまに出てくる断片報道は日本会議などにも毎度触れていた。
いしいひさいちの地底人のイメージまいど。箱が傾くとザザザー と挙(こぞ)って片縁、片隅に流される。あっちに傾けばまたザザザー。
あるひとつの命をまもれなかった。
軽傷で済んでいたら銃撃の理由に関する報道は、とは、さてもむなしい。
それこそが命を奪ったのでしょう?